毎週金曜22:00からTBS系で山田裕貴主演の金曜ドラマ『ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と』が放送中。同じ電車に偶然乗り合わせた見ず知らずの乗客たちが突如、電波が通じないうえに水も食料もない荒廃した世界にタイムワープし、極限のサバイバル生活をしながら懸命に生き、元の世界に戻ろうとする姿を描く、完全オリジナルの予測不能のヒューマンエンターテインメントドラマだ。今回、有名大学の大学院農学部・生命科学科で研究する大学院生・加藤祥大役の井之脇海にインタビューし、撮影現場の裏話や共演者である山田裕貴、赤楚衛二、特に仲良くなっているという藤原丈一郎や共演経験の多い上白石萌歌の印象などを聞いた。

20230511_pt_03.jpg

――共演者である山田さんや赤楚さんの現場でのご印象は?

2人とも役の感じといい意味で違った印象で、山田さんはお話を沢山してくれる本当に楽しいお兄さんなんですよね。それで、みんながいろんな意見を言いやすい環境を整えてくれたりして、「海くんはどう思う?」とか「もっとこうしていったらどうかな」というような意見も下さったりして。独りよがりな直哉とは真反対のタイプで、座長としてとても頼りにしています。

赤楚さんはパブリックイメージとして硬派なイメージがあってそれは優斗に通ずる部分かなと思うんですけど、好青年なキャラクターを持ちつつも面白い話をいっぱいしてくださるんですよね。笑いを取りにきているというか(笑)。面白い距離感で突拍子もないこと言ったりするような方で、良い意味でギャップを持っていて素敵だなと思います。

――紗枝を演じる上白石さんとは共演経験が多いですが、今回の現場でのご印象は?

先日、撮影のときに「海くんって30歳だよね」と言われたんですけど、これだけ長い時間いろんな話をしてきたのに3歳も間違えられていてショックでした(笑)。でもやっぱり役者として誰よりもお互いのことをよく知っているので現場にいてくれると心強いです。

最初に共演したのは萌歌ちゃんが16、17歳くらいだったと思います。偉そうな感じになってしまいますが、ちゃんと自分の意見を監督に伝えてる姿を見て逞しいなと感じました。僕は尻込みしてしまうことがあるんですけど、萌歌ちゃんの姿を見て、作品のためにもっと色々話をしないとなと学ばせていただくこともあります。

20230511_pt_02.jpg

――藤原丈一郎さん演じる米澤とはキャラクターとして仲が良く、井之脇さんと藤原さんも仲良くなっていると会見の際にお話していましたが、藤原さんのご印象はいかがでしょうか?

丈一郎くんとは今回初めてなんですけど、なにわ男子の西畑(大吾)くんと何度か共演していたこともあって、なにわ男子がテレビに出ていると勝手に応援していたりしたんです。だから今回藤原丈一郎くんと共演が出来てすごく嬉しくて。加藤と米澤くんは近い存在で深い友情を築いていくような間柄なので、オフのときからいろいろお話できたらなと考えていたんですけどそんなこと考える必要もないぐらい丈一郎くんがすごくフレンドリーに話しかけてくれたりして嬉しかったです。他愛もない会話から「ここはこうした方が、2人の関係がよく見えるよね」とかそういうお芝居の提案をし合ったりして、いろいろディスカッションしながら良い距離感で撮影に臨めていると思います。

あと米ちゃんというキャラクターがすごく魅力的なんですよね。どんなに辛いときでも、みんなのためにピエロ役を買って出るような役どころで。そういう人物に井之脇海自身が結構惹かれるところがあって、自然と米ちゃんのキャラクターを好きになれたのも良かったです。

――現場では他にどのような話をしているのでしょうか?

オフの話だと大体野球の話をしてますね。丈一郎くんがオリックスファンで、僕はDeNAのファンで、ちょうどパ・リーグとセ・リーグでリーグが被ってないのでギスギスすることもなく(笑)、毎日野球の話をしています。

――現場は和気あいあいとした雰囲気なんでしょうか?

第1話、第2話では水が飲めなかったり、食料が獲得できなかったりするので、そういったシーンの撮影の時に座長の山田くんがちょっと水を控えてみようかなという話をしていて、体に支障をきたさない程度ですけど、喉のカラカラの状態を想像だけじゃなく肉体的なアプローチとして実際に作ってやることもあったので、みんな緊張感を忘れないようにという意識がありました。

最初の方は作中同様本当にしんどい思いをしながらやってたんですけど、最近はシーン的にもみんなの距離がちょっと縮まっているところがあるので、割と空き時間は楽しい話をしたりしていい距離感が出来上がっていると思います。

20230511_pt_04.jpg

――改めて加藤というキャラクターはどのような人物なのでしょうか? またどのように役を作ってきたのでしょうか?

僕が演じている加藤祥大は大学院の博士課程で生命科学の勉強をしている青年で、中でもミトコンドリアゲノムの解析や遺伝子の構造を専攻しています。植物オタクでオタク気質が故に植物に集中することは得意なんですけど、人とのコミュニケーションが苦手な男の子。なので今回、ペンディングされて、植物の知識を生かしつつ人との距離感をどう縮めていくかというのが加藤の成長として、演じられたらなと思いながら撮影に臨んでいます。

実は撮影前に、群馬県にある自然史博物館に行きました。1日の予定だったのですが、話を理解するのにもう少し時間がかかりそうだというのと、純粋に面白くて2日間博物館で勉強をしました。地球ができるところからどうやって生命が進化していったのかとか、その過程において植物がどう分かれていったのか、動物の進化や遺伝子の話、環境による生命の進化の影響など、まだ台本がない時だったんですけど、自分なりに学んで準備をしてました。

4話では加藤の家族やパートナーの話が出てくるんですけど、加藤が人とコミュニケーション取るのが苦手な理由がわかります。4話を見ていただけたら、加藤の人物像がより深く分かると思うので見ていただけたら嬉しいですね。

20230511_pt_05.jpg

――最後にメッセージをお願いします。

3話の終わりで加藤が大変なことになりまして・・・生死をさまよう中で彼がどんな人物だったのかなど分かると思います。最初のころと比べてどう成長しているのかも見えてくると思うので、そういったところも注目していただけたら嬉しいです。

◆放送情報
金曜ドラマ『ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と』
毎週金曜22:00からTBS系で放送中。
地上波放送後には、動画配信サービス「Paravi」でも配信。
また、Paraviオリジナル「ペンディングトレイン~終電後トーク~」も独占配信中。
(C)TBS