『弁護士ソドム』福士蒼汰インタビュー！"悪徳弁護士"に感じる役者としての共通点

エンタテインメント

2023.04.28

2023年4月28日（金）20：00からテレビ東京系で、脚本家・泉澤陽子氏による完全オリジナルストーリーのドラマ、ドラマ8『弁護士ソドム』が放送開始する。本作は、周りから「ソドム」と呼ばれ、弱者を食い物にする"詐欺加害者"の味方をする"悪徳弁護士"である主人公・小田切渉の活躍を描いた、スリリングなリーガルサスペンス。今回、主演を務める福士蒼汰にインタビューし、本作の見どころや演じる際に意識していること、共演者の印象などを聞いた。

――自身の役をどのような人物と捉えて、どういった部分を意識して演じられていますか？

今回演じる小田切渉は確かな目的や信念を持っているキャラクターで、その目的のためにある種、"お芝居"をしている人物という印象です。自分の信念を貫いて生きていて、いろんな顔を持っている人なので、様々な芝居をするという意味で、役者と近い部分があるかもしれません。

彼自身は普通の男性なのですが、悪徳弁護士を意味する"弁護士ソドム"と呼ばれるようになってしまったきっかけとして、彼の過去、子どもの頃に家族との間に生まれたものなどが関係してきます。そのため、家族や人間に対しての愛というものこそ、彼が欲しているものなんだろうなと意識しながら演じています。

――福士さんの思う本作の見どころは？

詐欺をした加害者側にもそれぞれの事情や裏側があるんですよね。本当に悪い気持ちを持って詐欺をする人もいれば、誰かに加担させられてむしろ被害者のような加害者もいるということもあって。そういう人を客観的に裁いていくというか。いろんな背景を持った加害者の人に対して、弁護士である渉がどんな決断をしていくのかに注目して見て頂けたらと思います。

また、最初に台本を読んだ時から、やっぱり法廷シーンは面白いなと思いました。台本を読んで演じるうちに、渉の戦法がだんだん見えてきました。民事裁判における形というのも面白くて、こういう風に描かれていくんだなと。示談で、ということも結構あって、そういった裁判においての人の心の動きというのは興味深かったです。

――共演者の方々の印象は？

玄理さんとは初共演なのですが、すごく明るい方です。作品自体は結構ダークなのですが、笑い声と笑顔が絶えない現場になっていてありがたいです。監督とも密にコミュニケーションをとって、「こういうシーンはちょっと変えていこう」とか、「こういう風な演出にしよう」という話ができているかなと思います。

（加藤）清史郎くんとも初共演なのですが、とても真面目だなぁという印象です。清史郎くんが演じる八雲カイは、信念を持つハッカーで渉の家族のような存在になるキャラクター。なので、渉もカイに対して愛を求めていると思うのですが、でも、過去のことが影響して簡単には愛を注ぐことができないというか。愛を求めているけど恐怖心がある、というようなところを描いていけたらいいなと思っています。

山下（美月）さんも明るい方で、キャラクターにすごくぴったりだなと思いました。劇中で変装をしたりもするので、いろいろな姿が見られて、きっとファンの方もうれしいだろうなと。そこも見どころだと思います。

――20代最後の主演ドラマになりますが、これまでを振り返ってみていかがでしょうか？

今すごく楽しいんです。人生と同じように役者の人生にも波があって、楽しいと思えない時期もありつつ（俳優を）続けてきました。でも、落ちているときにこそ学べることがあるし、反対に自分の気持ちが高いときだからこそ学べることもあって。その時その時の自分の素直な気持ちに気づいてあげることが大事だなと思いながらここまで来ました。今はすごく楽しくお仕事をさせていただいていて、能動的にいろんな台本を読んだり、演技について考えていたりするのですが、いろんな人にいい影響を与えられるようになればいいなと思います。

生きていられればいいのかな、と感じることもあって。心が落ちているときでも、ちゃんと「今の自分は落ちているな」と認識しながら生き続けていれば、絶対に波がまた来ると信じられる。そういう心の持ちようが大事だと思っています。

あとは素敵な監督やプロデューサー、共演者の皆さんに出会って、一緒にお仕事をするということが、ここまで来られた理由だと思うので、感謝してこれからも頑張っていきたいです。

――最後に、番組を楽しみにしている視聴者に向けてメッセージをお願いします。

視聴者の方々が主人公に感情移入できるように見せたいし、同時にエンターテインメントとしての魅力というものを伝えていきたいなと思います。新しく夜8時の枠で、テレビドラマとしてエンターテインメントを見せたいというコンセプトのもと、渉の心を大事にしながら頑張っているので、ぜひ見ていただけたら嬉しいです。