テレビ東京にて4月5日(水)より放送のドラマ『俺の美女化が止まらない!?』(毎週深夜3:20~)。動画配信サービス「Paravi」では、すでに全話配信中だ。宙出版のWEBマンガレーベル「コミックWACHA」で人気を集めた愛染マナによる同名コミックを原作とし、「一歩踏み出せば変われる」をテーマに、女装という新しい世界に飛び込む陰キャ男子の成長物語が描かれる。
今回、楽駆演じる主人公・斉藤晴臣に女装の楽しさを教える物語のキーパーソン、九井恭平/恋々乃(ここの)役の阪本奨悟にインタビューを行い、作品の魅力や共演者の印象について話を聞いた。
――まず、本作への出演が決まったときのお気持からお聞かせください。
率直に、すごく面白そうな題材の作品で、参加できることがすごく楽しみでした。女装する男子たちをメインにして、しかもここまで女装に対してこだわりを持って描いている作品も多くないと思うので、僕がしっかり演じきれるのかという不安もありましたが、これを自分のものにするというのは、またひとつのやりがいにもなるのではないかなという思いが芽生えましたね。
――劇中でたくさんの女装をされたかと思いますが、特に印象に残っているものはありますか?
ロリータ系の衣裳は楽しかったです。現実を忘れさせてくれるというか。きっと一生着ることのなかった服装だと思うので、それを僕が着させていただけて、すごく特別な時間でした。今後、こういった経験はできないかもしれないなと思ったので、ロリータ衣裳のまま街中を歩いてみたりもしました(笑)。
――女装をしたご自身の姿を見ての感想はいかがでしたか?
メイクさんと衣装さんに本当に助けられたなと思います。「前はこういうことしていなかったのに、ちょっと変わってるな」と気づくことがあって、メイクさんも日々研究されて、僕の顔を作ってくださっているんだなと感じました。自分の中でも、「どんどん可愛くなっていけてる!」という自己肯定感みたいなものが日々上がっていたので、周りの方々が「うるさい!」って思うくらい、自分のことを「可愛い!」って言ってましたね(笑)。そんなテンションだったので、撮影はすごく楽しかったですね。
――内面も自然に変わっていく感じはありましたか?
そうですね。衣装とメイクとウィッグと、すごく作りこんでいただけたからこそ、それに導かれた部分はすごくありました。ロリータの衣裳を着ているときは、少し恥ずかしい仕草だったり、ちょっと大げさなぶりっ子だったり、そういうことのハードルがなくなっていたので、とても助けられました。
――阪本さんの女装に対する反響はありましたか?
以前、「王室教師ハイネ」というミュージカルで共演させていただいた橋本祥平くんから、僕の恋々乃のビジュアルが発表された瞬間に、「可愛いね」ってメッセージをいただきました。彼も女装をしたことがあると思うのですが、そんな祥平から言ってもらえたのは嬉しかったです。
あと、僕の家族はすごくケラケラ笑いながら見ていましたね。僕の父親が「可愛い!」って言ってました(笑)。お墨付きいただいちゃいましたね。
――九井恭平/恋々乃という役柄をどのように捉えていますか?
新人として入ってきた晴臣に対しての面倒見の良さや、晴臣に「あんな服を着せたい!」「こんなメイクをしたら可愛いかな?」というのを、すごく楽しそうに考えている様子が描かれていたので、恋々乃は母性に近いものを持っているのかなと感じていました。晴臣に対しては、可愛いわが子のようなイメージというか。可愛い息子がいたら、色々なところに連れて行ってあげたくなるだろうし、色々な服を着させてあげたくなるだろうし、そういう気持ちに近いような愛情を恋々乃から感じられたので、演じるうえでも意識していました。
ですが、恭平になるとまた考え方が変わってくる部分があって。母親を早くに亡くしていて、父親も自分のことを100%認めてくれていないというところで、そこから"誰かに愛されたい"という想いがあるのかなと考えながら演じていました。それが、きっと晴臣に構う要因にもなっていたんじゃないかなと思いますし、恋々乃であるときと恭平であるときの内面的な表現という意味では演じ分けていた感覚はあるのですが、芯にある部分は繋がっていたように思います。
――主演の楽駆さんをはじめとした共演者のみなさんのご印象を教えてください。
みんな本当に仲良しになりましたね。今でもちょこちょこ連絡を取り合っています。撮影期間は長くないのですが、前から知っている友だちのような感覚になるくらい、現場でみんな気さくに話してくれましたし、それぞれの普段のキャラクターも色々なタイプがいて楽しかったです。
とまんはすごく可愛くて現場を明るくしてくれるし、楽駆は歳下だけどしっかりしていて、でもイタズラっぽい遊び心も持っていて、(木田)佳介くんは頼りがいのあるお兄ちゃんみたいな雰囲気があったし、本当の兄弟のようなバランスで楽しく撮影させていただきました。
――百恵ママを演じた丸山智己さんのご印象はいかがですか?
丸山さんがいると安心感が半端なくて。自由にお芝居をしても、丸山さんがキレイにまとめてくれるみたいな感覚があったんですよ。印象的だったのが、僕がどうしても監督の意図が分からずに悩んでいたときのこと。ジュカ(木田佳介)さんと竹崎誠(奥田洋平)さんを大きく取り上げた回です(第4話)。怒ったジュカさんが店を出て行ったあとで、窓の外を見ていて欲しいというディレクションがあったのですが、僕は何で窓の外を見るのかが分からなかったんです。そんなときに、丸山さんから「出て行ったジュカさんや竹崎さんを心配するとか、そういう気持ちでいたら窓見られるんじゃないかな」とアドバイスをいただいたんです。それでストンっと腑に落ちて、「それだったら自分の気持ちに嘘がないな」と思って演じられました。
――Paraviではすでに全話配信中ですが、作品を観ての感想や反響は何かありますか?
僕のファンクラブではダイレクトにメッセージをいただける機能があるのですが、そこでファンの方々から「『オレ美女』観ました!すごい可愛かった!」というメッセージをいただきましたね。
――阪本さんの可愛さはもちろんですが、ストーリーの温かさもこのドラマの魅力だと思います。中でも、阪本さんが特にお気に入りのエピソードやシーンは?
数え切れないくらいあって難しいですね。晴臣を女装子にすべく、百恵ママのお金で一緒に洋服を買いに行くシーンかな。恋々乃も本当に楽しそうで、晴臣に似合う可愛い服を見つけて「可愛いね!」って喜んだりして。晴臣と一緒にシミラールックを着たいというお願いを最初は断られてしまうけど、最終的には承諾してくれて、2人でスピカドールに立つという流れが、恋々乃を演じながら僕もすごく楽しかったのを覚えています。自分がやりたいことや楽しみにしていることを、誰かと一緒に楽しめるというのは僕自身もすごく嬉しいことだと思うので、「素直に嬉しい!」という気持ちで撮影をすることができて、楽しい時間でした。
――タイトルにかけて、最近は「機材オタク化が止まらない⁉」とおっしゃっていましたが、どんなこだわりを持っているのでしょうか?
録音用のコンデンサーマイクにハマっています。マイクによって自分の声の聞こえ方が本当に変わりますし、それによって音楽を受け取る側の印象もすごく大きく左右されるというのを最近すごく感じていて。YouTubeでマイクの比較レビュー動画などをアップしている方がいらっしゃって、すごくありがたいなと思って。それで特徴を知ってから、実際に購入して、家で自分の歌を録ってみたら「こんなに変わるんだ!」って驚きましたし楽しかったです。他にも、楽器用のケーブルとか、パソコンで音楽を作るためのプラグインとかにもハマっています。
撮影:高橋将志
◆番組情報
『俺の美女化が止まらない!?』
2023年4月5日(水)深夜3:20~テレビ東京で放送スタート!
動画配信サービス「Paravi」にて全話独占配信中
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