4月4日(火)よりテレビ東京にて放送スタートとなる『何かおかしい2』(毎週火曜深夜0:30~※第1話は1:00から放送)。動画配信サービス「Paravi」では、すでに全話先行配信中だ。原案は、前作から引き続きオカルトホラー作家の雨穴が担当。全6話だったシーズン1からさらにパワーアップし、シーズン2は全12話で展開される。ラジオの生放送中、些細な違和感が後戻りできない恐怖に変わっていく・・・ヒューマンホラーサスペンスドラマとなっている。
今回、生放送のラジオ番組「オビナマワイド・ネオ」のプロデューサー・上村を演じた浅利陽介と、アシスタントディレクター・田島を演じた兒玉遥にインタビューを行い、撮影現場の様子や見どころなどを聞いた。
――はじめて脚本を読んだときの感想は?
兒玉:毎回事件が起きるので、「この伏線はどこに繋がっていくんだろう?」って先の展開にワクワクしながら楽しく読み進めていました。
浅利:セリフで面白い言い回しがあったり、上村の立場を利用したミスリードがあったり、目的があってやっている部分などを"隠しているけど見せなければいけない"ということで、その塩梅が難しいなと思って読んでいました。
――原案の雨穴さんのご印象や、作品に滲み出る雨穴さんらしさとは?
兒玉:日常にありそうな話題で問題が起きるところですかね。兄弟間の格差とか、ネットレビューサイトとか、生活している中で身近にあるものを題材としているから、共感しながら見られる内容になっていて、そこがすごいなと思います。
浅利:第3話「ぷろばびりてぃ」とか、どっちが正義だか分からないところがありますよね。客観視すればするほど、どちらの気持ちも分かる。そこが、雨穴さんの本の魅力かなと思います。キャラクター一人一人に暗い影みたいなものがあるので、それもやっぱり面白いですよね。
――撮影を通してみて、お互いのご印象は?
浅利:今、こうやって僕の隣にドレッシーな服を着て座っている感じに、すごくびっくりしています。兒玉さんとしては普段通りなのかもしれないですが、ADさんの役ということで黒っぽい服を着ていたし、あと包帯も巻いていたので。
撮影の合間、写真集にサインを書いていらっしゃったので、「ちょっと見せて」って言って拝見したのですが・・・知らない人でした(笑)。僕らの知っている兒玉さんじゃないというか。「偉いな」と思って、みんなでお父さんの気分になりましたね。
兒玉:私は本番で何回もミスをしてしまったのですが、(浅利さんには)優しく「大丈夫だよ」って励ましてもらいましたね。みんなで励まし合って、和気あいあいとした現場でした。
浅利:そうしないと俺がミスったときに、みんなに厳しくされそうじゃない!!
――ドラマ自体はヒューマンホラー作品ですが、現場は楽しげな感じだったのですね!
浅利:撮影している最中は、怖い部分の音声を監督が代読しているときもあって、それに対してリアクションをとったりもしたので、やや面白い空気が現場には漂っていましたね(笑)。
――長回しなど撮影方法も特殊だとお伺いしたのですが、難しかったことはありますか?
兒玉:15台くらいのカメラを回していて、しかもセリフ量が半端なかったです。普通はワンシーンずつ撮ると思うのですが、今回は10シーンくらいまとめて撮るんですよ。成功したらすごく早く終わるのですが、自分が間違えたら一発で終わっちゃう!というプレッシャーがあるので、鍛えられましたね。
――NGを出すと、最初からやり直しになってしまうのですか?
浅利:さすがに、そんなの辛すぎますよ(笑)!ミスったところのちょっと前から始める感じですね。セリフも大変だったのですが、何よりカメラに自分で写りこまなくちゃいけないんですよ。そのために、ちょっとかがんだりすると目線が変わってしまって誰に向けて言っているのかハッキリしない状態になって喋りづらかったりとかもありました。
あとは、プロデューサー役なので、僕は机の上にラジオの台本を置いているのですが、それがドラマの台本なんですよ。ほぼ全員がそれを見ながらセリフを喋っているんです。そこのリアリティが出ているんじゃないかな。一応セリフは覚えてはいるけど「えっと・・・」ってなるんですよね。
兒玉:本当のラジオ収録みたいな感じです。台本を見ながら進めているけど、それが本番なんですよね。ずっと緊張していて、手汗ヤバかった(笑)。
浅利:気持ち的にはヒリヒリしているよね。
――今回、役作りはされているのでしょうか?それとも素の自分が出ているような感じなのでしょうか?
兒玉:ADさんのイメージで・・・気怠い感じというか、普段の自分のキャピキャピ元気な感じが出ないようにはしていました。アイドル時代、番組に来てくださっていたADのお姉さんを思い出していました。
浅利:ちょいちょいキャラ壊れるよね。突然ハイになったりとか。
兒玉:そうですね、キャラは迷走するようなところがあります。突然怖いこと言ったり、ぶっ飛んだり、掴みどころのない役でした。
浅利:僕は、誰から見ても"良い人"ということを意識していやっていました。先輩と上手くやっていくために下手(したて)にでつつ、でもプロデューサーの権限はしっかり使っていくような、「結局はみんな俺に従うでしょ」っていうそのパワーバランスはなんとなく意識していました。あとは、愉快犯じゃないですけど、楽しんでラジオのスタジオにきていることも意識していましたね。自分の計画していたことが進んでいって、上手くいくこともいかなかったこともあるとは思いますが、その自然な成り行きをただ傍観しつつ楽しんでいるということが同じ時間で流れていく感じですかね。
――全12話の中で、特に印象に残っているエピソードもしくは、キャストさんはいらっしゃいますか?
兒玉:私はLiLiCoさん。本番もすごく盛り上げてくださったのですが、楽屋もずっとマシンガントークで!ずっと笑いの絶えない休憩室で本当に楽しかったです。
浅利:本当のラジオブースみたいになってたよね。
兒玉:なってました(笑)。なんならLiLiCoさんが進行しちゃうみたいな。やっぱり映画の話が多かったですよ。
浅利:あとは、「私は昭和育ちのたたき上げだから、強いのよ!」って言ってました(笑)。
――浅利さんの中で印象に残っている方は?
浅利:はじめしゃちょーさん、すごく腰の低い方でした。YouTubeを何度か拝見したことがありますが、そのイメージとは違っていて、現場でお会いすると礼儀正しくて「ちゃんとしてる人だ!」っていうギャップが面白かったです。お芝居も、自分に無理していない感じがありましたね。自分用のカメラも回して、「はじめしゃちょーが、ドラマの撮影現場に来てみた」というシリーズを同時に撮っていて、休憩中もずっとオンの状態でいらっしゃったので本当に大変そうでした。
――お笑い芸人さんもたくさん登場しますが、そういう方々とお芝居をするのは普段と感覚が違うものなんでしょうか?
浅利:平成ノブシコブシの吉村(崇)さんは、「これ、いつ始まるんですか?」っておっしゃっていましたね。慣れないから、どうしたらいいのか分からなかったみたいですが、すぐに馴染んで楽しんでやっているように見えました。あとは、さらば青春の光のお2人もそうだし、吉住さんとか、めっちゃ上手かったよ!「上手かった」というのは失礼かもしれませんが、すごく自然でしたね。もう中(学生)さんは、すごく攻めてくるんですよ。セリフの喋り方とか、すごく考えてやっていらっしゃるんだと思います。アグレッシブに、色々と挑戦されていましたね。
――タイトルにかけて、最近「何かおかしい」と思うことはありますか?
浅利:この間、初めて支持率調査の電話がかかってきました。人がかけてくるものだと思っていたのですが、自動音声で。ちょっと怖いですよね(笑)。「何で俺なんだろう?」って。怖かったから出られなかったです。
兒玉: 私は料理があまり得意じゃないのですが、この間、はりきって肉じゃがを作ってみたんです。でも、次の日に食べてみたら納豆みたいな味がして・・・!一日で腐っちゃったんです。私はもう料理はしないぞって決意しました(笑)。
――最後に、一言メッセージをお願いします。
浅利:オムニバスで映画化させてください!
兒玉:ぜひ!あと、SNSでたくさん感想ツイートしてください。
◆番組情報
『何かおかしい2』
4月4日(火)スタート(毎週火曜深夜0:30~)
※第1話は深夜1時から放送
動画配信サービス「Paravi」で全話配信中
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