【ネタバレ】『ブラザー・トラップ』4年前の真実が明らかに！大和と和泉の複雑な心境

エンタテインメント

2023.03.13

【ネタバレ】『ブラザー・トラップ』4年前の真実が明らかに！大和と和泉の複雑な心境

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成瀬兄弟の母・由紀（NANA／MAX）が入院したことにより、4年前の真実が明らかになった『ブラザー・トラップ』（TBS系）第7話。ここまできたら、もう誰も悪くない。誰も悪くないからこそ、しんどい展開になってきました。

相手の"過去"とどう向き合う？

お付き合いをする上で、どうしても気になってしまう相手の過去。「今まで、何人と付き合った？」とか、「元恋人はどんな人なの？」とか。自分から聞いておいて、嫌な気持ちになった経験ありませんか？

友だちに、「過去は過去でしょ！」と諭されても、なんか引っかかるんですよね（じゃあ聞くなって話なんだけど）。自分の知らない"過去"があるから、"今"の彼がいる。そんなふうに思えるまでには、だいぶ時間が必要だったりします。

とくに、和泉（山中柔太朗）の場合は、乗り越えなければならない過去が、兄の大和（塩野瑛久）なのがつらい。しかも、4年前に、あかり（久間田琳加）と大和が別れた原因は、自分にあるのかもしれない･･･と悩んでいる。

たしかに、4年前に母が入院した時、和泉は足がすくんで何もできませんでした。だから、その代わりに大和が、毎日ひとりで病院に通ってくれた。それを、あかりが「先輩はほかの女の子と遊んでるのかな」と勘違いしたことが、別れにつながったのは事実です。

でも、2人が別れたのは、絶対に和泉のせいではない。だって、大和があかりに「お母さんが入院しているから、お見舞いに行かなきゃいけないんだ」と言っていたら、勘違いをすることもなかった。そもそも、2人の間にちゃんと信頼関係があったら、あかりが浮気を疑うことだってなかったんです。

それなのに、過去にしばられて、動けなくなっている和泉がしんどい。もしも、あの時自分がしっかりしていたら･･･。そんな"もしも"を考えても仕方がないことは分かっているのに、考えないわけにはいかない。きっと、自分のせいで別れたのに、自分だけ幸せになってもいいのか？という心の葛藤もあるのでしょう。

「兄貴よりもいいとこなんて、ひとつもないです。俺のどこが兄貴よりいいですか？俺には全然分かんない」

泣きそうになりながら必死に訴える和泉に、いいところをたくさん教えてあげたい。

いつも、あかりのことをいちばんに考えているところ。まっすぐに相手の目を見られるところ。真面目すぎるくらいに真面目なところ。ちょっぴり人付き合いが苦手なところだって、愛おしい。

今は、ちょっと距離を置くことになってしまったけれど、あかりと和泉なら絶対に大丈夫。いつかまた、『ぼくさい』の話をしながら、楽しそうに笑う2人の姿が見たいです。

実は"優しいお兄ちゃん"な大和がしんどい･･･

ごめんなさい。私は大和のことを、誤解していました。なんでも器用にこなすいけすかない奴だと。でも、弟・和泉の前で見せる"お兄ちゃん"としての顔は、女の子と飲み会をしている時と全然ちがうんです。

クリスマスプレゼントが二種類あったら、「俺はいいから。和泉の好きな方、選びな」と言ってあげる。母の闘病で、和泉が精神的に追い込まれていることに気づき、「明日から、俺が（病院に）来るよ。だって、俺がいちばん暇だし」と笑いかけてあげる。

第7話で、やっと気づきました。実は大和は、めちゃくちゃ優しいお兄ちゃんであることを。そんな姿をそばで見てきたからこそ、和泉は自信を持てないのかもしれない。あかりが、大和のところに行ってしまうのでは？と不安になってしまうのかもしれない。だって、もしも自分があかりの立場だったら、絶対に大和を選ぶと思うから。

でも、大和も大和で、和泉にコンプレックスを抱いているんです。あんなふうに、まっすぐに生きられない･･･と。もう、いっそのこと、あかりが間に入って、それぞれのいいところを教えてあげてほしい。大和も和泉も、まずは自己肯定感を上げるところから始めなきゃ、誰と恋愛をしてもうまくいかない気がする。

（文・菜本かな／イラスト・まつもとりえこ）