DMMブックスの人気コミックを原作に据えた、馬場ふみか主演のドラマ『夫を社会的に抹殺する5つの方法』(テレビ東京系)の第9話が3月7日(火)に放送された。本作は、夫からモラハラやDVを受けてきた主人公・奥田茜による復讐を描く社会派サスペンスドラマである。

義姉・奥田和美(森カンナ)の告白により、奥田大輔(野村周平)が解離性同一性障害であることが判明した。これまで茜(馬場ふみか)に、大輔への復讐を指南してきた仮面の人物の正体は、なんと大輔自身だったのだ。衝撃の事実に辿り着いた茜は、和美から大輔の過去の話を聞く。

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奥田家の長男として、大輔は想像を絶するような教育を受け育てられていた。日々父親から暴力を振るわれ、それがトラウマとなってしまったことで、自分を守るために別の人格を作り上げるようになったのだ。不正取引が疑われた際に、「何のことかわからない」と答えていたのも、解離性同一性障害の症状が現れてのものだった。

実家を出た後に、大輔としばらく一緒に住んでいた和美は、当時の大輔の様子を「どんどん良くなっていった」と話す。好きなものも見つけ、別の人格が出てくることもなくなったという。

茜との結婚式の前日に「姉ちゃんと過ごした時間があったから、まともな人間になれた気がする」と話していた大輔を見て、全てが報われた思いがした和美は、大輔の今後の幸せを願ってポジティブ心理学の本をプレゼントした。そうして、その後の大輔からは目を背けてしまったという。茜に辛い思いをさせてしまったと謝罪し、涙をこぼす和美。

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しかし、茜にとっては大輔との日々は決して辛い思い出ばかりではなかった。結婚前には、手を繋いで並んで歩き、幸せな将来像について語り合った時もあった。どんな家庭にしたいかと茜に問われ、「うちはかなり厳しかったからな」「もし子どもができたら、めちゃくちゃ甘やかす」と答える大輔の笑顔がなんとも切ない。

その矢先、親友で週刊誌ライターの工藤凛(佐藤玲)の元に、仮面の人物からの手紙が届く。その手紙には、大輔への悪口の数々と共に、大輔が茜にしてきたことを記事にしてほしいという願いが書かれていた。手紙の内容に対し、凛は「茜が望むなら、私書くよ。記事」と憤るが、茜は「今は大輔さんと直接話したいの」と断り、大輔と向き合う決心を固める。

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その夜、茜は仮面の人物とオンライン上で直接話をすることに。仮面の人物は、淡々と大輔に対する最後の復讐について説明する。その内容とは、大輔から茜との生活を奪い、生きる意味をなくすというものだった。茜が心の支えであったにも関わらず、自分の未熟さから傷付けることしかできなかったのだという。

その話を聞いた茜は、「あなた、大輔さんなんですよね?」と切り出し、直接会って話がしたいと告げるが、仮面の人物からは返事がなく、画面を切られてしまった。

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その直後、茜のもとに警察署から電話がかかってきて、大輔が頭から血を流している状態で道に倒れているところを発見されたという知らせを受ける。実は自分が原因となって茜を流産させてしまったことに気付いていたこともあり、大輔は自分自身を抹殺しようとしなければ正気を保てなくなっていたのだろう。

SNS上では、「大輔の人生がハードモードすぎる・・・・・・」「社会的にじゃなく肉体的に抹殺されてしまう」と切ない展開に対する声が多くあがると共に、「だからといって、これまでの大輔の行為は許せるものではない」という意見も見られた。

「愛されない自分を愛せないのは私だけじゃなかったから」と、大輔に歩み寄ることを決意した茜は、大輔を辛い過去から救い出すことができるのか。いよいよ迎える最終回が待ちきれない。

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文:田幸和歌子

【最終話(3月14日[火]放送)あらすじ】

警察から、大輔(野村周平)が自殺を図ったと連絡が入り、茜(馬場ふみか)は病院へと駆けつける。意識不明のまま、眠り続ける大輔の病室に、通いつつも、向き合い方が分からない。出会ってから今まで書き続けた日記を読み返しながら、これまでのことを振り返る茜。そして、大輔が意識を取り戻し、茜は大輔と向き合うことになる。モラハラやDV、流産、社会的な抹殺などを経た2人が、最後に出す答えとは?

◆番組情報
ドラマチューズ!『夫を社会的に抹殺する5つの方法』
毎週火曜深夜0:30~1:00放送(テレビ東京系)
放送終了後、動画配信サービス「Paravi」にて配信

(C)テレビ東京