大和(塩野瑛久)にキスをされたことを、和泉(山中柔太朗)に正直に話そうと決意したあかり(久間田琳加)。しかし、その直前に和泉が遥(工藤遥)を抱きしめているところに遭遇してしまい・・・。『ブラザー・トラップ』(TBS系)第6話は、恋の四角関係がもつれまくっております。

あかりのピンチを救う大和、やっぱり好きかも・・・

あかりがナンパ男に絡まれているところに、偶然遭遇した大和。"ドラマの世界の話だから"と言ってしまえばそこまでだけど、ヒロインのピンチの場面に遭遇できちゃう大和は、やっぱり運を持っている男なんですよね。しかも、ナンパ男に対して、「俺でよければ、付き合いますよ?」と余裕たっぷりに言えちゃうところも、女の子をときめかせる。あかりも、絶対にキュンとしてしまったはずです。

でも、だからといって、和泉の相談を大和にするべきじゃなかった。したくなる気持ちも、もちろん分かります。和泉と遥の関係性を詳しく知っているのは、大和だし。大学の友だちとかに相談したら、「えっ、浮気じゃん!」とか大ごとにされるだろうし。ただ、大和の立場になって考えてみてほしい。好きだけど、弟のために身を引こうと思っている女の子がいて。その子が、弟との恋愛で苦しんでいることを知ったら、奪いたくなっちゃうかもしれない。というか、もう奪おうとしてるし・・・。

そもそも、なんで大和ってすぐにキスをしようとするんだ! 今回も、「俺のこと、嫌?」(※モテてきた男の常套句。絶対に拒否されないと分かってるやつ)と聞いて、すぐさまキスをしようとした。ちょっと話し合ってからにしようよ・・・とツッコミを入れたくなったけど、自分が和泉に勝てるのは手のはやさしかないと思っているのかも。

「俺は、和泉みたいにまっすぐには生きられない」とつぶやいた大和の背中が、なんだかとっても切なくて。あかりと一緒にいると、自分までまっすぐな人間になれたような気がしていたのかな。正しい方へと手を引いてくれる存在がほしかったのかな? なんて思って苦しくなった。

たしかに、年齢を重ねていくと「純粋だね」「素直だよね」といった言葉に、悪意を混じらせてしまうことがあります。「計算ができる」「要領がいい」人の方が、社会では求められるようになるから。

でも、大和は本当はまっすぐな自分でいたかったのかもしれない。あかりや和泉のように。弟に対するコンプレックスなどなさそうな大和が、実はすごく劣等感を抱いていたとは・・・。なんだか、大和のまたちがった一面に触れてしまったような気持ちになりました。あんな脆い姿を近くで見ていたら、遥のように"支えてあげたい"と思うようになるのかも。

"彼氏の女友だち"、どう受け入れる?

あの日、あかりと大和が実は会っていたことに気づいてしまった和泉。しかも、2人で口裏を合わせて隠されていたとなると、疑ってしまうのも無理はありません。

でも、あかりもあかりで不安な気持ちを抱えていた。和泉は、「遥は小学校からの幼なじみだし、あかりが心配するようなことありませんから」と言っていたけれど、幼なじみだからこそ気になる。自分と出会うよりもずっと前から、和泉を見てきた相手だからこそ、余計に嫉妬してしまう。

あかりの複雑な乙女心、分かってあげて和泉〜〜! 黒い感情が一気に漏れてしまったあかりは、もう止まりません。

「遥さんのこと、呼び捨てで呼んでるよね? 特別って感じで、ずっと気になってる!」

呼び捨てしてることさえも、気になっていたんかい・・・! ちょっと可愛くないところを見せてしまったあかりを、和泉は優しく受け入れてあげる。「不安な気持ちにさせてすみませんでした。俺は、あかりさんが好きです」と。

"彼氏の女友だち"って、受け入れるのがむずかしい。あまりに束縛しすぎると、「あの子と付き合ってから、変わっちゃったね」なんて悪く思われちゃう可能性もある。長く付き合っていくためには、やっぱり彼氏のまわりの友人から好かれることは大事です。だから、嫌われることだけは避けたい!

多分、あかりが「遥のことを呼び捨てで呼ぶの嫌だ」と言ったところで、今さら呼び方が変わることもない。でも、"彼氏の女友だち"を受け入れるには、まず気になっていることをすべて吐いてしまうこと。そして、彼氏側もちゃんと彼女に対して"好き"の気持ちを伝えることが大事なんだと思います。

きっと、あんなにまっすぐに告白されたら、あかりも小さなことは気にならなくなっているはず。"彼氏の女友だち"問題って、女友だちの存在がダメなのではなく、問題の根本は案外2人の間にあるのかもしれません。

「あかりさんも同じ気持ちでいてくれるなら、今みたいに言いたいことちゃんと言ってほしいです」
「うん。私もちゃんと言いたいこと話すようにする」

約束を守る証でもある"指切り"。そして、そのあとの和泉からの優しすぎるキスは、ときめきが止まりませんでした。

カップルは、言いたいことを言い合って、絆が深まっていく。どうか、あかりと和泉の関係が、穏やかなまま続いていきますように。もう、ブラザー・トラップには引っかかりませように・・・。

(文・菜本かな/イラスト・まつもとりえこ)

【第7話(3月7日[火]放送)あらすじ】

遥 (工藤遥) の口から語られた4年前の真実を知ってしまったあかり (久間田琳加)は、知らないうちに大和 (塩野瑛久) を傷つけてしまったのではと思い悩む。

そんな時、和泉 (山中柔太朗) の母・由紀 (NANA) が入院したという知らせが届き、和泉と一緒に病院へ駆けつけたあかりは、後からやってきた大和の姿に動揺。たまたま大和と2人になったあかりは、4年前に自分が感じていたことを正直に打ち明け・・・。

そんな中、由紀は自分が入院したことで大和に辛い思いをさせてしまったから、和泉にあかりとの時間を大事にするように話す。その話を聞いた和泉はあることに気付き、あかりを避けるような態度をとってしまうのだった。

あかりは和泉の態度に違和感を感じつつも、和泉とちゃんと話したいと思い和泉を呼び止める。そこで和泉は自分の思っていることを感情のまま話し出し・・・。

◆放送情報
『ブラザー・トラップ』
毎週火曜深夜24:58よりTBSほかで放送。
動画配信サービス「Paravi」では、毎週1週間先行配信中。