『来世ではちゃんとします3』(テレビ東京系)第9話では、良好な大森桃江(内田理央)と松田健(小関裕太)の関係に水を差すかのように桃江の元セフレがのっぴきならない事情を抱えて再登場する。

元セフレのBくん(平田雄也)は、自身の唯一の理解者である祖父の七回忌のためにこれまでずっと避け続けていた実家に帰らないといけないらしく、その帰省に桃江も一緒について来て欲しいのだと懇願する。

確実にややこしそうでしかない話で、たとえBくんとの間に何もなくとも松田にバレてしまえば一気に信頼失墜に繋がりかねないこの誘いだが、あまりのBくんの必死さに根負けし桃江は渋々承諾する。

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松田は第1話で桃江について「自分の寂しさは押し付けないのに誰かの寂しさには敏感で、そして優しくて可愛い」と心の中で漏らしていたが、Bくんも迷ったり怖気付いたりする不格好な自分の姿も桃江の前でなら晒け出せると思ったのだろう。

彼の実家に待ち受けていたのは歓迎モードの両親と、何とも怪しげな占い師の沙羅双樹(野口かおる)。どうやらBくん宅ではこの専属占い師の言いなり通りになんでも事が運ぶようで、桃江も食事をする前に壺からくじを引く運試しを求められる。それで凶でも引こうものなら犬以下の扱いを受けるというから恐ろしい。

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桃江のようにうっかり大吉を引いてしまえば、2人の意志もお構いなしに決定事項かのように結婚話を進められてしまうし、大凶ならBくんの元カノ・せりちゃん同様手のひらを返したかのように交際を反対されてしまう。いずれにせよどっちに転んでも地獄だ。

せりちゃんと駆け落ち同然で家出したものの結局別れてしまったかつての苦い思い出を打ち明け、元カノにとって「きっと俺の方がずっと大凶だったんじゃないかな」と嘆くBくんに、桃江は優しくそっと寄り添う。

「自分と駆け落ちまでしてくれた人のこと大凶だなんて絶対思わないよ」と言う桃江の言葉に、泣き出すBくんの背中をずっとさすり続けながら「辛かったんだね、頑張ったんだね」と声を掛け続ける。

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自分のだらしなさやどうしようもない情けなさを自覚しているからこそ、桃江は他人の痛みや至らなさと突然対峙することになっても心の底から驚いたり、咄嗟に引いてしまって跳ね除けたり距離を取ってしまうことがない。思わず距離を取りたいと後ずさりしてしまいそうな局面でも、桃江は実は傷ついている相手の元に迷うことなく当然のように歩み寄り、自分だけは近くにいようとする。

現在放送中の『夕暮れに、手をつなぐ』(TBS系)でも人気ユニット「ズビダバ」のボーカリスト・アリエル役で出演している内田。一緒にユニットを組んでいたマンボウ(増田貴久)と海野音(永瀬廉)の新ユニット加入の間で心揺れ動きながら、結局アリエルが駆け寄ったのは何もかもを捨て一旦リセットしたマンボウだったのもなんだか味わい深いものがあった。

今回のBくんの"トラウマ解消帰省"への同行について松田にバレてしまうことがなければいいのだが・・・。

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帰省前には「もしこれが原因で彼氏とダメになったら俺と付き合えばいいじゃん」と軽口を叩けていたBくんだが、彼の中で桃江は今やすっかり"特別な人"だ。「桃江ちゃんの1番になりたい」と真っ向から言ったあのBくんの言葉は紛れもない本心からのものだった。Bくんはこのまま引き下がるのだろうか。

そしてあまり家族仲がよろしくないという松田も、いつか桃江に背中をさすられながら心に溜まったわだかまりを洗いざらい吐き出してしまいたくなる日が来るのだろうか。

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文:佳香(かこ)

【第10話(3月8日[水]放送)あらすじ】

お見合いで知り合った梅ちゃん(太田莉菜)と縄文杉虎(中野周平)。恋人としてではなく、オタク友だちとしてイベントに一緒に行くなど、充実したオタ活を送っていた。ずっと友だちでいようという梅ちゃんに、突然謝りだす縄文杉くん。一体何があったのか・・・。一方、林(後藤剛範)の家に居座り続けている女の正体が百合(長井短)だと知り動揺する松田(小関裕太)。松田は林と百合を引き離すため、凪(ゆうたろう)に連絡をする。林が変な女といると聞いた凪はすぐさま林の元へと向かい・・・。

◆放送情報
ドラマParavi『来世ではちゃんとします3』
毎週水曜深夜0:30よりテレビ東京系で放送中
動画配信サービス「Paravi」で毎週水曜21:00より毎話独占先行配信中

(C)「来世ではちゃんとします3」製作委員会