テレビ東京にて本日3月1日(水)より放送となる水ドラ25『とりあえずカンパイしませんか?』(毎週水曜深夜1:00~)。テレ東が得意とする深夜のライフスタイルドラマの中でも異色を放つ「合コン」をテーマに切り取った作品となっている。今回、自己紹介が苦手で人見知りの主人公・香山花火役を務める白石聖にインタビューを行い、「合コン」に対するイメージや、役作りについて話を聞いた。

――昨今は漫画や小説を原作としたドラマ作品が多い中、今回テレビ東京完全オリジナルのドラマということで、最初に企画を聞いたときはいかがでしたか?

テレ東さんの作品は好きなものがたくさんあるのですが、『サ道』や『孤独のグルメ』など、深夜のライフスタイルドラマと言われる中のひとつとして、自分もその世界に入れるというのがすごく嬉しかったです。脚本が素晴らしいのはもちろんですが、原作がない分、お芝居を存分に楽しむことができる作品になるだろうなと思っていました。

――本作のテーマ「合コン」には、どのようなイメージを抱いていますか?

正直、品定めをするとか、女性陣がトイレで「誰が良い?」とかって話しているようなイメージを抱いていたのですが、今回の作品での合コンは全くそんなことがなかったです。私は合コンの経験がないのですが、そんな私でも入って行きやすい優しい合コンでした。

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――花火を演じるにあたって、どのように演じようと思っていましたか?

私は演じるときに、「そのキャラクターがコンプレックスに思っている部分って何だろう?」って考えることが多いんです。そういう部分が見ている人にとって愛しさに変わっていったらいいなと思っていて。花火の場合も、自己紹介が苦手だとか、空気を読み過ぎて会話の波に乗れないだとか、その生きづらさみたいなものがハートフルな作品のテイストに乗せて、みなさんにも共感しやすく感じてもらえたらいいな、というのが一番心がけていた部分です。

――共演の朝倉あきさん、北野日奈子さんのご印象を教えてください。

朝倉さんは以前に共演させていただいたことがあったのですが、そのときはあまり関わりのある役柄ではなかったので、しっかりと一緒にお芝居をさせていただくのは今回が初めてでした。最初にお会いしたときから優しくて朗らかで、物腰の柔らかい女性だなという印象があったのですが、今回朝倉さんが演じる町あけびという役柄は姉御気質で、頼れるお姉さんという部分がすごく強いです。そういった部分を、あけびさんを通して朝倉さんから感じることができました。

北野さんは今回初めて共演させていただいたのですが、とても明るい方でした。朝から晩まで、それも結構深い時間まで撮影が続く中でも、北野さんがキラキラした素敵な笑顔で現場の空気を明るくしてくださっていて。その天性の明るさに、すごく救われていたなと思います。

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――合コン相手として個性豊かな男性キャストが登場しますが、特に印象的だったのはどなたですか?

第1話でいうと、水川かたまりさんですね。間合いというか、本当に短いセリフでも空気をガラっと変えて、そのたった一言のセリフで笑いを誘ってくれました。あと、何回かテイクを重ねるような長回しのシーンがあったのですが、その度にアドリブでセリフを変えてきて下さって、すごいなと思いましたね。

――水川かたまりさんについて、共演する前とあとで何かイメージは変わりましたか?

元々、芸人さんの中でも知的な印象がありました。ご一緒させていただいてからも、人を笑わせてやる!という感じは全くないのに、何かボソッと発言されたことがすごく面白くて、テレビで観ていたのと印象は変わらなかったです。

――水川さんの他にも印象に残った方はいましたか?

佐藤流司さんですかね。普段、舞台でご活躍されているというのもあるからか、全身を使っての表現が印象的だったのと、目力がとても強くて。「これは舞台映えするな、素晴らしいな」と思って見ていました。

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――山田役を演じる前原滉さんのご印象はいかがですか?

前原さんとは以前2回ほどご一緒させていただいたことがあるので、またお会いできて嬉しいなと思っていました。私の中での前原さんはミステリアスなキーマンの役をやっている印象が強くて、山田役が決定する前から、なんとなく「(山田役は)前原さんっぽいな」と思っていたんですよ!3人の元カレ役という大切な役どころだったのですが、私としては3度目の共演ということでお話もしやすくて、本当に頼りにしていました。

――白石さんご自身から見た山田の印象は?もし山田と付き合うとしたら?

花火からみた山田の印象、あけびからの印象、若菜からの印象、それぞれ全然違くて、すごく不思議な人なので・・・難しいな。でも、やっぱり三股かけているというのを知ってしまうと、お付き合いはしたくないです(笑)。でも、 3人が惹かれるということは絶対に面白くて魅力がある人なのだとは思うので、実際にいたら惹かれてしまうのかもしれないですね。

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――主演作ということでの意気込みや、今作にかける想いを教えてください。

私は主演を任せていただくときとそうでないときで気持ち的に変わることがあまりなくて。今回もみなさんに支えてもらって引っ張ってもらっていたので、"座長"みたいなことは全然できなかったんですけど。

元々、ふくだ(ももこ)監督とはいつかご一緒させていただきたいなと思っていたので、お話をいただいたときは、「ふくださんが演出してくださるなら!」という思いが強くて。それから、毎話異なる男性陣のゲストがいらっしゃるので、同じ空気感は2度となくて、毎回新鮮な気持ちで取り組めました。そういった部分で他のドラマとは違って、もっと"生"っぽいというか、その場で創り上げていく感じが強かった気がします。

――白石さんご自身が好きなシーンや、印象に残っているセリフがあれば教えてください。

私が一番印象に残っているのは第2話です。あけびさんが想いを吐露するシーンがあるのですが、実際に撮影をしながらグッときていました。最初は台本のセリフの通りに演じていたのですが、監督が私たちの段取りを見て変えてくださって。もっとジーンとするシーンになりました。

あとは最終話に花火の長台詞を長回しで撮ったシーンがあるのですが、その緊張感が私的にはすごく楽しくて、「撮影ってこうだよな!」って思いました。そこは是非、見ていただきたいなというポイントです。

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――花火ちゃんはクラフトビールが好きという設定ですが、白石さんご自身はいかがですか?

実はビールを飲んだ経験があまりなくて。1話で花火が良い飲みっぷりで黒ビールを飲むシーンがあって、どんな味がするんだろうってドキドキしながら本番に初めて飲んだのですが、すごく美味しくて!なんていうか、ごくごく飲んだ方が美味しいんだなというのが分かって、「のどごしってこういうことか!」って感じることができました。もちろん、撮影のときに飲んでいるのはノンアルコールビールなのですが(笑)。

――芸能界で一緒にカンパイするような仲の良いお友だちはいらっしゃいますか?

最近もよくやりとりしているのは大原優乃ちゃんですね。ディズニーに一緒に行ったり、陶芸教室に一緒に行ったり、仲良くしてくれています。

――最後に、番組を楽しみにしている視聴者に向けて見どころを合わせてメッセージをお願いします。

ワンシチュエーションの会話劇というところが、私がお芝居する上で一番楽しかった部分なので、そこに注目していただきたいなと思いつつ、毎話豪華な男性陣のキャストの方々がいらっしゃって、その中で生まれる空気感というのはリアルに切り取られていると思います。疲れてお家に帰って来たときに、何も考えず、お酒のお供に見てもらえるような作品になっていればいいなと思います。

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撮影:山田健史

◆番組情報
『とりあえずカンパイしませんか?』
2023年3月1日(水)放送スタート
毎週水曜深夜1:00~(テレビ東京系)
※3月22日のみ深夜1:10~放送
放送終了後、動画配信サービス「Paravi」にて配信

(C)テレビ東京