北川悦吏子のオリジナル脚本×広瀬すず・永瀬廉出演のドラマ『夕暮れに、手をつなぐ』(TBS系)の第2話が放送された。

九州の片田舎で育った"野生児"のような女の子・浅葱空豆(広瀬)が音楽家を目指す青年・海野音(永瀬)と運命的で衝撃的な出会いを果たすことから始まる青春ラブストーリーが描かれる本作。婚約者・翔太(櫻井海音)を追って上京したものの、突然婚約破棄され、実家に戻るに戻れない空豆は、自暴自棄になってサウナで倒れ、下宿屋「雪平邸」を営む雪平響子(夏木マリ)に拾われる。そこには音がいたことから、一つ屋根の下での共同生活がスタートした。

空豆は蕎麦屋「大野屋」でバイトを始めるが、いきなり300万円を前借させてほしいと店主に頼む。その金額は、翔太が空豆に約束していた、空豆の足の悪い祖母のために家の中に作るエレベーター代だった。翔太は単独で空豆の実家に謝罪に行ったが、起業で大成功しているというのに、まさか手ぶらということはないだろう。新しい女を作っての一方的な婚約破棄だったのだから、300万円は慰謝料としてもらってもバチは当たらないはずだ。

しかし、慰謝料請求しなかった空豆は恨むどころか、翔太に未練タラタラで、思いを断ち切るために大野屋の看板娘・千春(伊原六花)に誘われ、マッチングアプリで婚活を始める。千春の受け売りで「六本木女子、六本木女子」と呪いのように連呼し、廊下で音とじゃれ合いお手玉をぶつけ合う空豆。

一方、繊細ボーイ・音は「ユニバースレコード」の担当A&R・磯部(松本若菜)に温泉のCMに音楽をつける仕事を発注されるが、売れっ子アーティスト・マンボウ(増田貴久)に、「こんなダサい仕事受けないほうが良いんじゃないの?」「自分の音、安売りしていいの?」などと言われ、心が揺れてしまう。

マンボウに露骨にすり寄りつつ、音をパシリのように扱う磯部も極端だし、酷い言葉をなげつけた相手・音に、ファンだと言われた途端、手のひら返しでサインを渡そうとするマンボウも極端だ。しかも、「色紙あるから!」と色紙を探しに行くが、アーティストなら自分のCDにサインすれば良いのに、と思う。そして、二人きりになった途端、好きな人にはキスしたくなるなどと言って迫るボーカリスト・アリエル(内田理央)と、さほど怯えてもいない音。おまけに、音のバイト先のカフェで、一目惚れしたと言って自分の連絡先を渡すセイラ(田辺桃子)。この世界、漏れなくみんながちょっとずつ狂っているのではと感じてしまった。

そんな中、繊細ボーイ・音は空豆に、大学卒業後に就職せず、音楽で食っていこうと決めたことで、彼女にフラれ、その彼女は一流企業に就職した男と付き合い始めたという失恋話&もう恋はしたくない思いを吐露する。

その後、響子の息子で起業家の爽介(川上洋平)がやって来るが、空豆が蕎麦屋のチラシをばらまいてしまったときに、拾ってくれたことは覚えていない様子で、空豆はちょっと落胆。夜には爽介を囲んで、響子と音、空豆がみんなでバーベキューを楽しむが、東京の街中で夜に焚火をしてギターを弾き、歌う彼らは、おそらく近所では「ヤバイ家」認定されていることだろう。

一方、空豆は爽介に誘われ、異業種交流会という名の婚活パーティへ。オシャレをした空豆だが、九州弁はそのまま「お仕事は?」「ご実家は?」と作り笑顔で交わす会話についていけず。親に待たされ、1人でぽつんと佇む少女に声をかけ、ボールをぶつけられてじゃれ合いに。それを見ていた爽介が声をかける。

実は爽介は空豆の事を覚えていた。にもかかわらず、忘れているフリをしていた理由を空豆が尋ねると「なんか・・・テレた」。そんな爽介に空豆は、自分がかつて母親に置いて行かれ、捨てられた身の上を語る。二人の距離がグンと近づくが、実はそこには、女のあざとさがわかっておらず、騙され、二股をかけられ、傷ついてばかりの息子を想う響子の「素朴で田舎のイノシシみたいな子がちょうどいい」という思惑もあった。

一方、曲が出来るも空豆がおらず、響子も聴いてくれない中、連絡先を寄越したセイラに電話をしてみる音。

互いに失恋の痛みを抱えつつ、恋に疲れてしまった音と、婚活してはうまくいかない空豆。そして、恋をしては騙されてばかりだった爽介に、肉食系?セイラも加わり、四角関係が本格始動の予感!?

(文:田幸和歌子/イラスト:まつもとりえこ)

【第3話(1月31日[火]放送)あらすじ】

「いつか、この夢が咲く。」

ひとつ屋根の下、共同生活を送る浅葱空豆(広瀬すず)と海野 音(永瀬廉)。それぞれの恋を見つけていく2人。そんな中、空豆は「人生が大きく変わるかも」と思える、心沸き立つ夢の種に出会う! 運命の出会いをきっかけに、動き出す空豆と音の新たな道。

◆放送情報
『夕暮れに、手をつなぐ』
毎週火曜22:00よりTBS系で放送。
地上波放送後、動画配信サービス「Paravi」でも配信中。