テレビ東京系にて毎週金曜深夜0:12より放送中のドラマ24『今夜すきやきだよ』。本作は、アラサー女性2人の共同生活を通して、ジェンダーロールや婚姻制度、セクシュアリティにまつわる生きづらさに迫る、グルメシーンも満載のガールズムービー。今回、仕事はデキるが家事全般が苦手で、恋愛体質な太田あいこ(蓮佛美沙子)に惹かれる内装デザイナー、杉浦ゆきを演じる鈴木仁にインタビューを行い、役作りや、恋愛観などについて話を聞いた。

――まず、はじめて台本を読んだときの印象を教えてください。

あいことともこ(トリンドル玲奈)の2人の話が軸になっているのですが、ゆきやしんた(三河悠冴)など、他のキャラクターたちも生き生きとリズミカルに描かれていて、人間らしい部分もたくさんあって、すごく温かいお話だなというのが印象的でした。ごはんを(一緒に食べること)を通して、素直にお互いの意志を伝えあっていくことで、人と人との繋がりが生まれて幸せな方向に向かっていったり、落ち着いた関係性ができていったりするのだなと思いました。

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――原作を読んだときの率直な印象はいかがでしたか?

絵の雰囲気がすごく可愛らしくて、そこからキャラクターの優しさがにじみ出ているなと感じました。ぶつかり合うことがあっても、そこに優しさがあるからこそ、あまり悪い部分が見えてこないというか。誰でも気持ちよく読める作品なんじゃないかなと感じましたね。

――役作りで原作を参考にされたりもしたのでしょうか?

ドラマではオリジナルの部分も多く、ゆきの深い部分をより出していただいているので、どちらかというと、とにかくシナリオを読み込むようにしていました。1話から12話の中で、どう変化して成長していくのかというのを表現できたらと思っています。あとは、監督とも色々話し合いながら作っていった感じですね。

――監督とは、どのようなお話をされたのでしょうか?

「歳下彼氏」という設定もあってか、自分は共演者のみなさんよりも実年齢が少し低めですし、そもそも僕とゆきも少し年齢差があるんです。役に年齢を合わせるために自分は少し背伸びをしなければいけないけれど、役としては可愛らしさがあったり、周りよりも大人っぽくないところがあったりするので、そのバランスについて一番相談しました。

シーンを撮影しているときは、「可愛さを出し過ぎず、もう少しフラットに」とか、「ここはコミカルさを際立たせたいから、他の場面でもう少しトーンを落として」とか、そういうことも相談しながらやっていましたね。

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――「キャラクターっぽくならないような、人間味あふれるゆきを監督と話し合いながらつくっていけたらと思います」とコメントも出されていましたが、上手くできている実感はありますか?

なかなか自分では満足できませんが、4人でのシーンも増えてきて、あいこやともこ、しんたとも違う、人間味があって落ち着いた部分は、ゆきのキャラクターとして活きているのではないかなと思います。

――杉浦ゆきは、鈴木さんから見てどんな役柄ですか?

あいことの関係でいえば、いわゆる「歳下彼氏」ですよね。その中で、 "こうあるべき"とか"世の中の常識"ということが心の中にあって、それをどうしても相手に真っ直ぐぶつけてしまうところがある。自分の中の"当たり前"に従って真っ当に生きていこうと思ってきた人間だからこそ、あいこと出会って、お付き合いをすることで、ぶつかって変化していきます。

――鈴木さんご自身とゆきとの共通点や相違点はありますか?

そうだなぁ。後々ドラマで描かれるのですが、ゆきは自分のテリトリーの中で色々と決まりごとがあるタイプ。僕もインテリアの配置とか、自分の暮らしやすいような決まりごとは多少あると思います。逆に、「女性に料理はしてほしい」とか、ジェンダーロール的な考え方は少し違うかもしれません。自分も料理に興味があって、一緒にやりたいタイプなので。

――あいこ役の蓮佛さんのご印象を教えてください。

すごく簡単な言葉になってしまうのですが、「しっかりしている」というのはやっぱり感じますね。2人のシーンでは掛け合いも多いので、ひとつひとつ「こうやった方がやりやすい?」「あいこがこうしようか?」とか、僕と監督が話し合っている中に参加して、ゆきとの関係性をあいこ側からも丁寧に作っていこうとしてくださる、優しい方だと思います。だから、ちょっとしたシーンでも、あいこの演じ方を悩むことがあれば、自分も何かサポートしたいと思っています。

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――浅野ともこを演じるトリンドル玲奈さんのご印象はいかがでしょうか?

テレビで拝見しているのと変わらいないというのが第一印象です(笑)。撮影外でも「こういうことをしたかったんだよね」という話をしていたり、ともこ役に真剣に向き合っていらっしゃいますね。自分の意志を強く持っている方なんだなと感じました。

――村山しんた役の三河悠冴さんはどんな方ですか?

上手く説明できないのですが、なんだか面白い方なんですよね(笑)。抜けているとか、オドオドしているというわけではないんですけど・・・会話の中で生まれるリズムが一瞬ズレるというか。だからこそ、しんたの独特な雰囲気がすごく表現されていて、役にぴったりなのかなと思います。

――撮影した中で、印象的だったシーンがあれば教えてください。

やっぱり、あいことの出会いのシーンですかね。「最初からぶっ倒れる?!」って(笑)。あいこは、周りからはしっかり者と思われているキャラクターなのに、ゆきとの出会いで、ちょっと面白くて抜けている、ある意味では"あいこらしい"部分が出てくるので、そんなところが印象的です。

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――様々な恋愛観や結婚観にフォーカスするような側面もある作品なのかなと思いますが、撮影を通して、鈴木さんの中で考え方が変わったことはありますか?

ともこのような人もいるということは、改めて知ることができました。ともこさん的目線は、自分では分からない部分なので、勉強になりました。恋愛感情のあるなし関わらずに、誰かを支えたり、誰かとパートナーになれるってことを、すごく感じましたね。

――ゆきは、あいこに運命的なものを感じて恋に落ちますが、鈴木さんご自身はそういうご経験はありますか?

結構そういうタイプかもしれません(笑)。性格上、じわじわ好きになる方ではないんです。なんでも「これ!」と思ったら、バカみたいに真っ直ぐ進んでいくので・・・だからこだわりが強いのかもしれないですね。

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◆番組情報
ドラマ24『今夜すきやきだよ』
毎週金曜深夜0:12から放送中(テレビ東京系)
動画配信サービス「Paravi」にて第1話から最新話まで配信中

(C)谷口菜津子・新潮社/「今夜すきやきだよ」製作委員会