動画配信サービス「Paravi」にて、毎週金曜日に新エピソードが配信中の『新マグロに賭けた男たち2023~地獄の海で一獲千金~』。20年にわたって青森・大間のマグロ漁師たちに密着取材し、その壮絶な海での闘いを追いかけてきた。

今回、Paraviオリジナルとして配信限定で帰ってきた本番組に、ゲスト出演を果たした人気YouTuber「釣りよかでしょう。」のメンバー・きむに直撃インタビュー。悲運の漁師・山本秀勝さんとのマグロ漁の思い出や、YouTubeチャンネルでアップされた動画について話を聞いた。

――元々、『マグロに賭けた男たち』という番組はご存知でしたか?

もちろんです。学生の頃からずっと観ていました。その頃からずっと、"山本秀勝さん"はすごく印象深い人でしたね。

――そんな番組のゲスト出演が決まったときの率直なお気持ちは?

僕たちは普段「釣りよかでしょう。」というグループで活動しているのですが、最初に番組出演の依頼をいただいたときは、1人しか参加できないということで、「一旦、お断りしよう」ということになったんです。でも、「やっぱり行ったら面白そうだな」という気持ちが湧いてきて。それで、マネージャーに連絡をして、「僕、行きます!」って。

――メンバーの誰が行くのか、喧嘩になったりはしませんでしたか?

全く!青森の大間ってすごく波が高いイメージで、自分以外のメンバーには船酔いの心配があったので(笑)。それで譲ってくれたんだと思います。送り出すときには、「頑張ってこい」とか、「釣ったら買ってこい」とか声をかけてくれましたね。

――実際に釣ったマグロは購入されたとか。

はい、ちゃんと正規のルートを通して買いました!

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――ちなみに、おいくらだったのでしょうか?

50万円くらいだったかな。ちょうど大間で結構マグロが上がっていたときだったので、1キロ5,000円くらいまで価格が下がっていました。時期によっては倍くらいの値段になるときもあるので、そんな面でも運が良かったなと思いますね。

――実際に会ってみて、山本秀勝さんはどんな方でしたか?

番組で見ていた印象では、糸が絡まっちゃう失敗があったりとか、正直頼りないのかな?と思っていました(笑)。でも、いざマグロがかかったときは、とても落ち着いていて、やっぱりプロだなって思いました。イメージとは全然違いました。

――撮影中のエピソードがあれば教えてください。

マグロがかかるまで3~4時間くらい何もなくて、気を抜いているときにかかったんです。それもあって、一発目の電気ショッカーを失敗してしまったときは、めちゃくちゃ焦りましたね。そこからやり直して、なんとか釣れました。体感で20~30分くらいでしょうか。意外に早く上がった方だとは思いますね。

あとは、山本さんの方言が強すぎて(笑)。マグロがかかった瞬間、山本さんが何か言っているんですよ。聞き取れなかったのでカメラマンさんに聞いたら「手袋を替えてこい!」って言ってるって。僕は、釣り用の手袋をしていたのですが、(マグロを釣り上げるときには)軍手が一番良いんだそうです。それで、すぐに換えにいきましたね。

――釣りに出ているとき以外にも、山本さんとお話する機会はありましたか?

釣り上げたあとに、一緒にお酒を飲みましたね。お酒を飲んでいくうちに、ニコニコしてどんどん陽気になっていくんですよ。それで気づいたんですけど、山本さんはお酒を飲んでいるときの方が、言葉が聞き取りやすいんです(笑)。

――きむさんは猫がお好きだそうですが、山本さんの愛猫ピコ太郎には会えましたか?

会えました!楽しみの半分はピコ太郎に会うことだったので(笑)。可愛かったです。

――普段、「釣りよかでしょう。」のチャンネルでやっているような釣りとの違いで、強く実感したことがあれば教えてください。

自分たちは、いつも釣り竿やリールなどの道具を使って釣りをしているのですが、今回は一本釣りということで、竿とリールを省いて、魚と糸と自分たちが本当にダイレクトに繋がっている状態。マグロがかかったとき、一度糸を持たせてもらったのですが、それがめちゃくちゃ重たくて!大きな石、大木を引っ張ているような感じで、「釣り」というより「漁」でしたね。

――さきほど、釣ったマグロは購入したとお話されていましたが、そのマグロを解体する様子は「釣りよかでしょう。」のYouTubeチャンネルにアップされるようですね。

近所の人たちや知り合いを5~60人くらい集めてやりました。お刺身やお寿司、どんぶり、炙りにして食べて、残りはブロックにしてお持ち帰りにもしたら、一日でなくなりましたね。

――そもそも、マグロの解体をやったことはあったのですか?

なかったです。今回は、リーダーのよーらいがやったのですが、日本刀のような包丁をわざわざ買ってきていましたね。この番組への出演が決まったときに、僕には知らせずにサプライズで購入してくれていて。マグロ包丁って一般の人ではなかなか手に入らないのですが、メンバーのむねおさんがあちこちに電話して、おいている金物屋さんを見つけてくれました。僕が帰って来たときに、「こういうの買ったよ!」って見せてくれて、すごくびっくりしたし嬉しかったです。

――きむさんが思う、一番美味しいマグロの食べ方を教えてください。

「カマトロ」というエラの部分、マグロの中でも一番脂がのっている部分をブロック状にして炙って、それを氷で締めて、丼にしました。それが、もうめちゃくちゃ美味しかったです!この写真では、4切れしかのっていないと思われるかもしれませんが、本当にこれで十分なんです。そのくらい脂がのっています。

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その後、炭を焚いてマグロの頭を丸焼きにして食べました。目玉をくり抜いて・・・目玉の周りがめちゃくちゃ美味しいんですよ。本当に余すことなくいただきました。

――今回の経験を通して今後挑戦してみたいことがあれば教えてください。

"大間のマグロ"といえば日本の最高級のマグロなのですが、僕はそれを釣り竿で釣ってみたいですね。

――最後に、視聴者の方々に向けてメッセージをお願いします。

僕はテレビの撮影がほぼ初めてで緊張したのですが、最初の挨拶から最後に山本さんとお別れするところまで、すごくスムーズにいきすぎて怖いくらいでした(笑)。挨拶したときに、「僕、もってるんです」とは言いつも、ちょっと不安なところもあったのですが、結果的には大成功という形になって良かったです。そんなところも楽しんでいただけたらと思います。

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◆番組概要
Paraviオリジナル『新マグロに賭けた男たち2023』(全10話)
第1話は無料配信!
毎週金曜日17:00に新エピソードを配信
※12月30日(金)はダイジェスト編