ついにあす花(本田翼)と弾(高橋文哉)の関係が世間の知るところとなった『君の花になる』第8話。せっかくなんで、アイドルと恋愛についてちょっと真面目に語ってみたいと思います。

個人的には、なると香坂の考え方に共感します

まずネットニュースに掲載されたあす花と弾のあの写真ですが、出どころはなる(宮世琉弥)ではなく、奈緒(志田彩良)でしょう。出発直前に有起兄(綱啓永)がロケ先を漏らしていたことから考えても、あす花と弾の関係を面白く思わない奈緒がつい行き場のない思いをぶつけるように晒してしまったのかなと。

犯人が誰にせよ、プライベート写真を無断で晒すのは許されない行為。その反面、これまでも無防備なところを何度も見せてきた2人だけに「言わんこっちゃない・・・」と天を仰ぎたくなるのもまた事実です。これがずっと人の目を気にして、外を満足に歩くこともできなかった2人が、なんらかの不可抗力的な原因で一緒にいるところを撮られてしまったという流れなら「あまりにも可哀相」と肩入れできた気も。

あす花に好意を寄せつつも、あくまで8LOOMに集中したい弾はそれ以上の関係に進むことを望まず、2人は「花丸をつけ合う関係」に。弾の言い分からすると批判されるいわれはないのかもしれません。

ただ、そこは香坂(内田有紀)の言う通り「これまでのあなたの言動、曲、そのすべてをニュースに絡めて勝手に解釈され拡散されていく」わけで・・・。この台詞は、身勝手な世間の自己解釈を簡潔に批判したもので、我が身を顧みるところが大いにありました。その一方で、この台詞を際立たせようとするなら、『melody』があす花とのハグがきっかけで生まれた歌じゃなかった方がよかったのでは?と思うところも。じゃないと、オタクの勝手な解釈やなくて、普通に事実になっちゃうので・・・。

「花丸をつけ合う関係」というのも、じゃあ仮に記者会見で2人の関係を聞かれたときに、そう答えて世間の理解を得られるかというと、むしろ逆に炎上しそう。なぜなら、それはやはり詭弁でしかないからです。

で、ここで、じゃあアイドルは恋愛をしちゃいけないのかという問いになるわけです。僕はドルオタではないので完全に当事者の目線で話すことはできませんが、少なからずこの数ヶ月、8LOOMというグループの熱に浮かされた者の1人として、特にまだ発展途上のグループである以上、恋愛よりも自分たちの夢に向かって全力で突き進んでいてほしいのが本音の本音。

でもそれは、アイドルに自分の理想をなすりつけていることもわかってはいます。だから、なるの言う通り、せめてバレないようにやってほしいし、バレた以上、活動にマイナスな影響が出ることは受け入れてほしいし、そこでオタクがショックを受けたり心が離れてしまうことを勝手だとか浅はかだとは思わないでほしい。特にあす花と弾の場合、恋愛関係になることはNGというルールがはっきり提示されている以上、やっぱりやっちゃいけないことをしたのはあす花と弾の方なんですよね。

難しい問題ではありますが、アイドルというマーケットが大なり小なり疑似恋愛的商法を孕んでいて、ガチ恋が増えれば増えるほど客単価が上がり、タレントとしてのバリューが増すビジネスモデルにのっとって仕事をしている限り、そこは守るべきルール。ディズニーランドの真ん中でミッキーが着ぐるみを脱いではいかんのよ。

だから、ラストでなるが「寮母辞めてもらえますか」と事実上の解雇通告を言い渡したのは、個人的には納得の流れ。今のところ、なると香坂の職業意識がいちばん共感できます。

逆に言うと、寮母さえ辞めていただければ、そこまであす花と弾の関係に抵抗はないかも。やっぱり寮母は距離が近すぎるんですよね。もちろん人気は落ちるかもしれない。昔みたいに純粋な気持ちで曲を聴けないかもしれない。それでも、弾に、8LOOMに、揺るぎない魅力があれば、ついてきてくれるファンはいる。戻ってくるファンもいる。

『君の花になる』は、きっとそこまで描いてくれるんじゃないかなと期待しています。

「8LOOM最高ー!!!!」と歓喜させるクライマックスがきっと来る

このドラマを観ながら考えたことなんですけど、「君の花になる」ってめっちゃ難しいことやな〜と思います。だって、極論を言ってしまうと、少なくとも僕は花に人格を見出していませんから。花に心があるとは思っていない。ただ美しく咲き、散っていく。そういうものだと思っています。

僕がこのドラマを観て、こんなにモヤモヤするのも、結局アイドルを花扱いしているからなのでは?と思わなくもないのです。アイドルとは、人の心を癒し、明るくし、励ます花。ただ無心に、ただ懸命に、ただ誇り高く咲く花。美しく、汚れがない。そうやって花扱いしている以上、自分と同じ人間だとは見ていないんですよね。だから、知らんところで恋とかされると裏切られた気持ちになる。

そう考えると、別に花になんてならなくていいんじゃない?とも思ってしまいます。比喩なことはわかっているんですけどね。わかっているんですけど、そうやって誰かのために咲く花になろうとしたり、ステージの上で輝いているその人を花のように見てしまうから、こういうひずみが生まれる。むっちゃ皮肉な話です。

それでも、誰かの花になりたいという道を選ぶのだとしたら・・・? その覚悟みたいなものが、もしここから描かれるとすれば、8LOOM、マジで推せる。

とりあえず次回予告は8LOOMのメンバーがみんな大号泣していて、それだけでも胸が締めつけられました。8LOOMYとして願うことはただ一つ。みんながまた笑ってステージに立てること。

推しのスキャンダルに揺れるオタクを「8LOOM最高ー!!!!」と歓喜させる、そんなクライマックスがきっとやってくると信じています!

PS、それはそれとして、MV撮影のヘアスタイルがバキバキにカッコいい高橋文哉も、精神年齢は高いように見えて10代ならではの幼さと心の揺れを見事に体現した宮世琉弥も、あす花と弾のイチャコラを目撃して超ハイテンションなリアクション芸を見せてくれた綱啓永も、クイズ番組でユズ(髙塚大夢)に負けてスネてる姿が愛らしい八村倫太郎も、『Forever or Never』でAメロから悩殺ボイスを聴かせてくれる歌い出し番長な森愁斗も、「ソロでも曲出せるようになりたい」と実は誰よりも大きな夢を持ちつつ三角座りに可愛さが爆発しているNOAも、防波堤で足をパタパタさせながらお弁当を食べているあざとい界のプリンス・山下幸輝も、最高の最高だったんで、8LOOMはもはや奇跡。

【第9話(12月13日[火]放送)あらすじ】

あす花(本田翼)と弾(高橋文哉)のツーショット写真がネットで拡散され大騒ぎとなる。
自らの意思で事務所を訪れたあす花に花巻社長(夏木マリ)は、8LOOMの幸せを願うなら弾と決別するようにと宣告。
そしてあす花はみんなの前から姿を消してしまう。

一方寮ではケンジ(宮野真守)から、ファンのためにメンバー全員で謝罪配信をするようにとの提案が。
しかし弾はあす花との間に後ろめたいことは何もないと、謝罪を拒否。
そんな弾に花巻社長は活動自粛を言い渡す。

さらに、なる(宮世琉弥)は「今の弾は8LOOMにいらない」と言い放ち・・・。
メンバーたちの絆に、亀裂が入り始める。

そして弾が活動を自粛して3カ月。
他のメンバーの懸命な活動の甲斐もあり、8LOOMは徐々に信頼を取り戻していた。

しかし一人曲作りに励む弾は、なかなかいい楽曲が作れずにいて・・・。

◆放送情報
『君の花になる』
毎週火曜22:00よりTBS系で放送。
地上波放送後、動画配信サービス「Paravi」で配信。
『8LOOM ROOM~君花アフターパーティー!』も配信中。