は~! 泣いた泣いた!
新章突入ということで、いよいよ8LOOMの各メンバーに光が当たりはじめた『君の花になる』。第5話でフィーチャーされたのは、新リーダーの宝(山下幸輝)と、その良き理解者である竜星(森愁斗)。
冒頭から言い切ります。過去イチの神回でした。やっぱりボーイズグループは、メンバー同士の関係性なんよ! 見たかったもの全部ここにあった! と雄叫びを上げたくなった第5話。今も若干涙でパソコンの画面がよく見えないのですが、そのノリでそのまま見どころを書いてみようと思います。
第5話は、宝が自分のいいところを見つけられるまでの物語
配信チャートのデイリーランキングは87位。ここから1週間でどうやって順位を上げていくのか。一見すると、絶望的な状況。でも8LOOMは誰もあきらめていなかった。みんなの心に火をつけたのは、弾(高橋文哉)の言葉。やる気に燃える他のメンバーに対し、1人だけちょっと微妙な表情をしていた宝を見て、オタクは思ったわけです。ああ、宝、辛いんだろうなって。
本来なら、ここはリーダーである自分が音頭を取る立場。でもやっぱり中心は、もともとリーダーだった弾なのです。宝が卑屈になるのも仕方ない。今回は、そんな宝の嫉妬が描かれるのかと思っていたら、俺たちの宝はそんなヤワじゃなかった。
宝がこっそりつけていたノートに書かれた弾へのコメントは「ぶっきらぼうなところはあるけれど、8LOOMのことを一番に考えて頑張ってくれている」「8LOOMがくじけそうな時でも、いつも前を向いて引っ張ってくれている」など前向きな言葉ばかり。
そう。そこにあるのは、リスペクト。人のいいところを見つけ、自分にないものを讃える。そんな素直な心こそが、俺たちの宝の魅力なのです!!!!(クソデカボイス)
もちろんマイナスな気持ちがないわけじゃない。本人も嫉妬をしていると認めていました。でも、宝が劣等感を向ける対象は、人ではなく自分。みんなのいいところがびっしり綴られたノートですが、自分のページだけは白紙。人のいいところを見つけるのは得意だけど、自分のいいところはなかなか認められない。わかるわ~、そういうことあるよねって、宝くんを呼んでラムネとかで一杯やりたい(なんとなく宝にはお酒が似合わないから)。
この第5話は、コンプレックスでいっぱいの宝が、自分のいいところを見つけられるまでの物語でした。
8LOOMとして過ごした日々が与えた、森&山下の本物の芝居
自分を認めるのって、めっちゃ難しいなあと思います。どうしても周りの方が優れているように見えるし、「自分なんかが・・・」という気持ちが前に出がち。宝が初めて自分のページに書いた自分のいいところも「ダンスむちゃくちゃ頑張ってる」。「能力」ではなく「努力」を評価する。そんな控えめなところがマジで「#俺たちの宝」。
でも、その努力が時に自分を追い込むことも。練習のしすぎで靭帯損傷。ライブを明日に控えながら全治2週間という診断を下されます。ノートには、せっかく見つけた唯一の長所を黒く塗りつぶした跡が。もうそれを見た瞬間、僕の涙腺が決壊した。悔しくて、情けなくて、自分が嫌で嫌でたまらない宝の気持ちが痛いほど伝わってきて、息が苦しかった。
ここだけでも嗚咽モノなのに、今回の『君の花になる』はまだまだこんなもんじゃない!
「みんなはちゃんとしてんのに・・・いいところばっかりやのに・・・なんもできひん」
そう言ってノートを投げ捨てようとした宝の腕を掴んだのは、竜星。「ダメだよ。大事なノートでしょ」の声が優しくて、かじかんだ指先を覆う掌のように温かい。竜星はいつも温度が低めで、あんまり表情が変わらないんですけど、実は笑うとすごく優しい目をしてるんですよね。そういうところ・・・しゅき・・・。
竜星のいいところなら他の誰よりもたくさん挙げられる宝ですが、そんな竜星は竜星で自分の思うダメなところはいっぱいあって、むしろ宝のいいところを羨ましいと思っていた。ひまわりはポピーになれないし、ポピーもひまわりになれない。ガーベラも、チューリップも、ブルースターも、マーガレットも、ライラックも、みんなそれぞれに違う美しさがあって、同じように咲けないからこそいとおしい。この公式双子の友情が尊すぎて全俺が泣いた(死語)。
そして、怪我のことについて自分を責め合う弾と宝に向けて言った竜星の言葉が、僕の瞼にさらなる大洪水を引き起こす。
「弾も宝もダメダメじゃないから。いくら本人たちでも悪口許さないから」
自分を悪く言うのは簡単です。だけど、自分を悪く言うことは、自分のことを認めてくれている誰かの気持ちまで否定してしまうことになる。だから、簡単に自分を卑下しちゃいけない。自分を悪く言うことに酔っちゃいけない。自分を信じることが上手にできないのなら、自分を信じてくれている大切な人を信じる誰かを信じることから始めてみよう。そんなメッセージを感じました。
自分を認めるのは、とても難しい。もしかしたら自分ひとりではできないのかもしれない。だけど、自分を認めてくれる誰かがいるなら。その人が認めてくれている自分を認めてみようという気持ちになれる。
そうやって僕たちは自分だけの花を咲かせていくのかもしれません。
目を腫らしながら声をかすかに震わせる森愁斗は本作が演技初挑戦。この回の主役を担った山下幸輝もまだドラマ出演は数えるほどしかありません。だけど、そんな経験の少なさをまったく感じさせないくらい、竜星として、宝として、生きてきた。もしかしたらオーディションに受かったその日から今日まで8LOOMとして活動してきた日々が、そこで生まれた絆が、彼らのお芝居に本物の息吹を与えているのかもしれません。そして、こういう若い俳優が花を開かせる瞬間を目撃することができるから、ドラマは楽しいのです。
ライブが終わった夜のエピソードも泣けたなあ・・・。白紙だった宝のページには、メンバーからの言葉が。
「リーダーを張り切ってる」(わかる・・・)
「ダンスがうまい」(それな・・・)
「何にでも一生懸命」(ほんまやで・・・)
「みんなを気遣ってくれる」(天使・・・)
「いつも優しく起こしてくれる」(起こされたい・・・)
「いつも俺の話にツッコんでくれる」(ツッコまれたい・・・)
「集合〜!っていう声が好き!!」(解釈一致ィィィィ)
「大学の授業のことを心配してくれる」(オカンやん)
「宝は俺たちの宝だよ」(うまいこと言うた〜)
「お前が8LOOMに居てくれて良かった」(居てくれて良かった〜!)
全部わかりみが強すぎて、思わず頭の中でコール&レスポンスをしてしまいました。君がいるから頑張れる。みんながいるから頑張れる。出会えたことが奇跡だし、過ごした時間のすべてが宝物。もう8LOOMがいとしすぎて期間限定なんて信じられない。今からTBSの株を買ったらドラマ終了後も活動継続とかできますか????(真顔)
ということで、無事に配信ランキングも1位獲得で8LOOMは一気にブレイクの道へ! と思いきや、今度は栄治(八村倫太郎)に波乱の予感が。学業との両立に苦しんでいるのでしょうか。次回は栄治と有起兄(綱啓永)の絆にスポットが当たることになりそうです。いつもヤンチャな笑顔の有起兄が泣いている姿を見るだけで涙腺がすでにガバガバなので、来週も号泣する準備をしてお待ちしています!
追伸、ラスト4分はもはや処理できなさすぎて記憶から消しました。弾、取材で1位になった瞬間のこと聞かれたら何て答えるん・・・? みんなが輪になってる中、僕だけ寮母のもとへ走ってましたって言うん・・・? ねえ・・・ねえ・・・???
(文・横川良明/イラスト・まつもとりえこ)
【第6話(11月22日[火]放送)あらすじ】
デビュー曲が3年越しで大ヒットするという快挙が話題となった8LOOMに、メディアからの出演オファーが殺到!
あす花(本田翼)は勢いに乗るメンバーたちを応援する一方、奈緒(志田彩良)に抱きつかれた弾(高橋文哉)を見て、モヤモヤする自分の気持ちに少しずつ気づく・・・
弾の多忙によって2人のすれ違い生活が始まるが、「落ち着いたら、ちゃんとするから」という弾の言葉に、更なる複雑な思いを抱くあす花。
そんな中、弾の母校で新曲のPRも兼ねた凱旋ライブが決定。
元メンバーをライブに誘う有起哉(綱啓永)に、栄治(八村倫太郎)が猛反発!?
畳みかけるように寮でとある事件が起こり、メンバーの間に新たな亀裂が・・・
◆放送情報
『君の花になる』
毎週火曜22:00よりTBS系で放送。
地上波放送後、動画配信サービス「Paravi」で配信。
『8LOOM ROOM~君花アフターパーティー!』も配信中。
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