主人公・佐伯陽芽(大原優乃)と⼤⼿製菓会社の御曹司・富⼠崎宰(犬飼貴丈)が急接近する動画配信サービスParaviのオリジナル連続ドラマ『-50kgのシンデレラ』第5話。

宰と清水(南りほ)の推薦で新プロジェクトのメンバーに抜擢された陽芽は「ダイエットに役立つお菓子」という正に陽芽に打ってつけのプロジェクトに取り組むことに。親友・宮野加奈⼦(谷まりあ)から伝授されたダイエット情報や知識を総動員し、「乳酸菌×チョコレート」という全く新しい切り口を提案。経験者だからこその着眼点と説得力のあるプレゼンが光り、陽芽のダイエットは仕事にも大いに生かされていることが感じられた。

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一方の宰はライバル・田嶋凌介(綱啓永)の出現、陽芽の突然の不在に続き、今度は社長の息子、御曹司というだけで他の社員から不躾に浴びせかけられるやっかみやいわれなき悪口が待ち受けていた。そんなことには慣れっこだと言う宰に「私は悔しいです」と面と向かって伝え、誰より真剣に仕事に向き合っている宰の凄さを切々と訴える陽芽。自分のことをよく知りもしない誰かに言われる心ない一言よりも、「この人にだけは自分のことをわかってもらいたい」と思うたった一人の誰かが自分をしっかりと見てくれており、理解を示してくれることの絶大なる安心感を宰もきっと実感したのではないだろうか。

オフィスのソファーで疲れてしまいうたた寝していた彼が陽芽の手を思わず取ったのは、寝ぼけていたのもあるのだろうが、その安心感に包まれ本能的に陽芽といると心が安らぐからこそだろう。誰に何と言われようと、"この人にだけは"自分のことをわかっていて欲しい、そう願う"たった一人"が宰にとっては陽芽になっているように思える。

さて、宰の記憶の中の"ぽちゃ"陽芽と目の前にいる陽芽がどこかでクロスし繋がり始めた。デスクに置き忘れた陽芽のスマホケースに見覚えがあり、さらにそれが手作りだと聞かされ、彼の中で浮上した"もしかして・・・"がより可能性を増していく。さて、ここで陽芽は加奈子からの恋の助言を実践できるのか。

「陽芽も誠実になったらいいんじゃない?"私が探してるぽちゃ子です"って言うの。いつまでも隠してるわけにもいかないでしょ。陽芽の気持ちだっていつかは伝えなきゃ」

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その"いつか"のチャンスがすぐそこまでやってきている。今の宰にとっては、記憶の中で恋い焦がれる"ぽちゃ"陽芽と、今まさに自身の中でどんどん大切な存在になっている陽芽が同一人物であるなんて願ってもみない展開に違いないが、ここまで名乗り出るタイミングを尽く逃してきた陽芽にとってはそれを口にすることはなかなかに勇気のいることなのかもしれない。

また、"今の自分"でようやく信頼関係が築けてきた中、関係性が変わってしまうことを恐れてしまっているのかもしれない。

かつての陽芽も今の陽芽もどちらも根本は何一つ変わっておらず魅力的だし、過去があって今の自分がいるのだからどちらも抱いて、ぜひ宰と自身を信じぶつかって欲しいと願ってしまう。

(文:佳香(かこ))

【第6話(11月14日[月]放送)あらすじ】

佐伯陽芽(大原優乃)の手作りスマホケースから、富⼠崎宰(犬飼貴丈)は陽芽が自分の探し求めていた女性ではないかと疑っていた。真実を話せずにいた陽芽は、宰に幻滅されることを恐れて思わずその場から逃げてしまう。後悔した陽芽だったが、加奈子(谷まりあ)から新たなダイエット方法を教わって前向きな気分に。ところが翌日、陽芽は宰から誘われたカフェで、意中の女性を無理に探すことは止めると言われてしまう。さらにモデルのような美人と宰が一緒にいるのを目撃し、改めて宰と自分の境遇を比較してネガティブになっててしまう。なんとか気分を切り替えて仕事に打ち込んでいた陽芽を、宰は仕事終わりに夕飯に誘う。その帰り道、宰から衝撃の告白を受けて・・・。

◆放送情報
Paraviオリジナルドラマ『-50kgのシンデレラ』
毎週月曜深夜25:35よりTBSほかで放送。
動画配信サービス「Paravi」では、全話配信中。
(C)Paravi