秋元康が企画・原作を担当する『警視庁考察一課』(テレビ東京系)の第4話が11月7日(月)に放送された。本作は、事件の考察を専門とした部署「考察一課」を舞台とした物語。キャストには船越英一郎、山村紅葉、西村まさ彦、高島礼子、名取裕子、内藤剛志ら、刑事ドラマやサスペンスドラマの"レジェンド"たちが勢揃いしている。

しかし、その内の一人、西村が考察一課を辞めようと退職願を船越に出していた。考察一課のメンバーは、それぞれが第一線でバリバリ事件を解決してきたレジェンド刑事たち。それが突然、一室の中だけで考察をさせられる考察一課に回されたとなれば、不満が溜まるのも無理はない。

一方、他の考察メンバーは、「モルモットレース」に歓声を上げていた。「テレビなんてずっとワイドショーでいいのよ。で、夜1時間だけドラマやってさ~」と山村。「時々、通販挟んで」と返す名取。考察一課のドラマ班は今日も愉快そうだ。「時々、グルコサミ~ン」というセリフの強烈なことこの上ない。

そんな中、捜査一課長・柳沢(柳沢慎吾)から考察の依頼が舞い込む。新進気鋭の華道家・東柊一(齋藤雪弥)が殺害され、実の母・百合(ひがし由貴)が自首をしたという。しかし、柳沢は、真犯人は別にいるのではないかと睨んでいる。タイムリミットは、送検までのたった3時間。非常にタイトなスケジュールだが、そんな短時間で解決できるのは考察一課しかいない。

今回の被害者・柊一は、華道家の東流の家元の長男であり、後継者候補だった。同じく、候補として幹部の飯田(丈)の名も挙がっていたが、実際に後継者に選ばれたのは、次男の伊吹だった。柊一は、自身のSNSで伊吹の批判をするようになったという。

事件現場に対して、なにか引っかかる様子の考察一課。疑問を解決しようと、事件の再現をすることに。柳沢と徳永による再現という名の茶番劇が繰り広げられる。母の百合役を務める柳沢の迫真の演技に思わず吹き出す一同。ふざけているようにしか見えないこの再現だったが、しっかり考察に繋がっていたようだ。

送検まで1時間半を切り、焦り始める考察一課。そこに、待望の人物が現れる。これまで、ずっと京都にいた内藤がとうとう東京に帰ってきたのだ。SNS上では、予定表に書かれていた「ほぼ京都」の文字が消えたことに喜びの声が多く上がっていた。

再現をしてみたり、出前のピザを取ったりしたことで、考察一課の閃きが閃きを呼び、真犯人と事件のあらましが判明した。そこで、船越が話を聞こうと、伊吹を考察一課に連れてくる。なんと、伊吹は兄・柊一の華道家としての才能を認め、家元を変わってもらうつもりであったという。兄弟間には信頼関係が残されており、確かに家族の愛が存在していた。

となると、真犯人として浮かび上がるのは、後継者候補でもあった幹部・飯田だ。柊一を殺害し、その罪を擦り付けようと伊吹を呼び出したが、伊吹の到着より先に百合が突然現れてしまった。そして、飯田の偽装工作により、伊吹が柊一を殺したと勘違いした百合が、伊吹を庇うために自首をしたのだ。

今週も見事な考察を披露し、一件落着かと思ったその時、容疑をかけられた飯田が「証拠はあんのか!」と声を荒げる。考察一課の捜査は一室でああだこうだ言い合いながら完結するため、基本的には証拠なんてものは存在しない。一瞬あたふたする一同だが、すぐ様事件現場の写真の中から証拠を見つけ出す。考察一課にかかれば、どんな事件もお手の物だ。

さて、心残りなのは辞めてしまうという西村。刑事を辞めて蕎麦屋になると言っていたが、蕎麦アレルギーを持っていたことから、断念することにした様子。愛されキャラの西村がいなくては、考察一課は成り立たないのではないだろうか。

と思えば、次週予告にボウガンで撃たれた西村の姿が。本筋の事件と同じくらい、いやそれ以上に波乱万丈な西村の行く末にも目が離せない。

文:田幸和歌子

【第5話(11月14日[月]放送)あらすじ】

西村まさ雄(西村まさ彦)が何者かにボウガンで撃たれたことが発覚。被疑者は5人に絞られる。西村は、美術収集家・二階堂犬千代(児玉頼信)の屋敷で行われた喜寿を祝う会に出席。正午過ぎに2階の一室で発見された。凶器は部屋に展示されていた美術品のひとつ。作者は意図的に時間差で発射する仕掛けを施していて・・・。

◆放送情報
ドラマプレミア23『警視庁考察一課』
毎週月曜23:06~23:55(テレビ東京系)
地上波放送終了後、動画配信サービス「Paravi」にて配信

(C)「警視庁考察一課」製作委員会