窪塚夫婦との間だけに留まらず、他の夫婦とも夫婦交換（スワッピング）することになる仁科夫婦の様子が描かれた『夫婦円満レシピ～交換しない？一晩だけ～』（テレビ東京系）第4話。

仁科志保（佐津川愛美）のママ友で資産家の夫を持つ森尾裕子（橋本マナミ）も同じくセックスレスで悩んでおり、義母から後継ぎとなる息子の誕生を待望されている。森尾夫婦も同じく夫・真司（黄川田雅哉）のEDで子作りに問題を抱えていたのだ。真司の場合は、第一子出産時の立会い時に陣痛にもがき苦しむ裕子の姿を目撃して以来、性欲が減退してしまうラマーズインポテンツのようだ。筆者の周りにも実際に当事者がいることもあり、またリアルに感じられた。

真司もきっと裕子を大切に想う気持ちに嘘偽りはないものの、裕子がセックスレス解消のために取り組む努力さえも自分を責められているような気持ちになるのか真正面からは受け止められず、はぐらかしているのかはたまた天然なのか分からぬほどの見事なスルーぶり。またプライドがそうさせるのか病院を受診することもしないという。

この状況下で第二子出産なんてことはあり得ないわけだが、そんなことはつゆ知らずの義母はその原因は裕子にあると決めつけているようで、デリカシーのない過干渉な義母に好き勝手言われる裕子があまりに不憫だ。

不安ゆえに現実を受け入れられず逃げるしか術を持たない真司の姿を見れば見るほど、改めて浩介（千賀健永／Kis-My-Ft2）はきちんと問題を自分ごととして捉えられていたのだと思わされた。ただ浩介には窪塚祥子（板谷由夏）からの手引きがあったわけで、やはりセックスレスの問題は"夫婦2人の問題"だと閉じてしまうのではなく、カウンセリングを受けるなど専門家を交えて解決を目指すのが近道に思える。

そして浩介の例でも真司の例でもわかったように、"愛されていれば身体も求められるもの"というような思い込みも一旦横に置いて、事実と感情部分は切り離して考えられると良いのかもしれない。

「何事も控えめに」という古風な考えの下育てられ、お洒落することさえも"必要ないこと"だと切り捨ててしまう"遊びのなさ"が真司自身のことも窮屈にしているように思えてならない。浩介の場合と異なり、真司は初めてのスワッピング後すぐにこの継続の打診を裕子にしている。今回のスワッピングをきっかけに真司の中で何かが解放され過ぎてしまうのか、予告編では志保を相手に新たな扉を開けてしまう彼の姿が映し出された。

次週の"夫婦交換"は真司、浩介それぞれが帰る家ごと交換しているようだが、一体ご近所で何が起こるのだろうか。窪塚夫婦はスワッピングの会を主催するほどに場数も踏んでいるし、祥子は臨床心理士としての顔も持っており様々なケースについての知見が豊富にあるだろう。それに対して、仁科夫婦と森尾夫婦というスワッピング初心者同士、かつあまりに近いコミュニティでこの関係を継続することに何だか不安が過ぎってしまう。

この嫌な予感が的中しなければ良いのだが･･･

文：佳香（かこ）

【第5話（11月2日[水]放送）あらすじ】

仁科志保（佐津川愛美）は、ママ友の裕子（橋本マナミ）と夫婦交換を行った。そのおかげで、裕子の夫・真司（黄川田雅哉）は母親から自立し、以前と様子が変わった。しかし、裕子との仲は戻らず、真司は再びスワッピングを望むように･･･。
そんな真司が暴走しないよう、志保の夫・浩介（千賀健永）が提案したのは、夫同士が家の鍵を交換して相手の家に一晩泊まる『鍵遊び』だった。交換した妻や、いつもとは違う生活に惹かれる浩介と真司だったが･･･。

◆放送情報
ドラマ Paravi『夫婦円満レシピ～交換しない？一晩だけ～』
毎週水曜深夜0：30よりテレビ東京系で放送
動画配信サービス「Paravi」で21：00より毎話独占先行配信

(C)「夫婦円満レシピ～交換しない？一晩だけ～」製作委員会

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