毎週火曜深夜24:58からTBSで放送中のSUMIRE主演ドラマ『階段下のゴッホ』。大手化粧品メーカーに勤め人望厚き働き盛りの30歳、年収1000万円超えの"高収入バリキャリ女子"である主人公・鏑木都(SUMIRE)が、とある絵画に出会ったことで一念発起し、画家になるという夢を叶えるべく東京藝術大学を目指すことになり、仕事と夢を両立させながら予備校に通い葛藤、成長する姿を描いている。今回、都の勤める会社の頼れる上司・源洋二を演じる朝井大智にインタビューし、演じる際に意識していることや台湾から日本に活動の場を変えた時の思いなどを聞いた。
――ご自身が演じる役をどのように捉えて演じられていますか?
僕が演じる源洋二は主人公・都の同僚なのですが、現場で監督と話をしていて"昔は夢を抱いていたけど、今は現実を生きている"という人物だと思っています。また、都に恋をしている役柄なので"恋心"はきちんと意識して演じていますね。先輩で大人な役柄なので、支えられるような大人の雰囲気を出せるようにと思い好きという気持ちはあるのですが、それを全面に出さずに一歩引いた立ち位置にいるようにしています。好きだよ、好きだよと前に出し過ぎるのは"大人っぽく"なくなるのでそれを表現するのが少し大変ですね。
――都演じるSUMIREさんの現場でのご印象は?
お会いする前はクールな印象だったのですが、実際に現場入らせていただいてから印象がガラリと変わりました。とてもフレンドリーでお話をするのも大好きな方でほっとしました(笑)。初日、2日目くらいは早めに現場が終わりまして、お互いの役柄の関係性を話し合ったときに、先輩後輩として理解し合っている仲という話が出たんです。撮影入ってすぐだったのでまだそこまでの距離感になれていない中、SUMIREさんが「良かったらこの後ご飯に行きませんか」と言ってくださって。僕も役としての関係性を少しでも作れるようにご飯に誘おうと思っていたのですが、さすがにこちらから女性を誘うのは・・・と思っていたのでとても嬉しかったです(笑)。おかげで大分距離感も縮まって、役柄同様の関係性が築けているのかなと思います。
同じシーンが一番多いのはSUMIREさんなのですが、田辺桃子ちゃんも結構現場が一緒になることがあって。実は3年ほど前、日本に来て初めての現場でご一緒していて、それ以来プライベートでも仲良くさせてもらっているのですが、今回はSUMIREさんと3人で何度か食事に行ったりして、会社メンバーといい関係が出来ているなと思います。
――都のような女性のご印象は?
3年ほど前まで台湾に住んでいたのですが、個人的に都は台湾の女性の性格に似ているなという印象があります。台湾の女性は自分のやりたい事を追求している方が比較的多い印象で、自分の中の"YES/NO"がはっきりしているので、そこが都に似ていてとても魅力的だなと思います。
――朝井さん自身は都のように一念発起してやり始めたことはありますでしょうか?
やっぱり台湾から日本に来たことですかね。かなりの決心が必要でした。日本に来たのが3年前になるのですが、環境も言語も全く違う日本で、一から俳優活動を始めた当初の感覚は都が予備校に入った時の気持ちに重なる部分があるなと感じています。
――台湾から日本に活動の場を移したきっかけはあるんでしょうか?
生まれは日本で、中学生まではいたので、日本のドラマは台湾でも見ていたんです。それでずっと日本のドラマ界への憧れがあって、台湾で活動を始めてからも"夢"として抱いていました。台湾でもお仕事はいただいていたのでわざわざ日本に行って・・・というところまではなかなか踏み出せていなかったのですが、台湾である程度やりたいことをやれたと思えたので、日本に活動の場を移すという決心が出来ました。
ちょうど1年ほど前に、『階段下のゴッホ』と同じTBSの『最愛』という作品に出演させていただいて、ありがたいことに日本に来て一番反響が大きかった役だったので、その時に日本でも頑張れそうだなと思えました。登場シーンはそんなにあるわけではないのですが、インパクトのある役を演じさせていただいたので自分にとっても『最愛』はひとつのターニングポイントになっているのかなと感じています。アブノーマルなキャラクターは台湾にいた時にも反響をいただいていたので、自分の中で結構やれるだろうという自信は少しあったのですが、塚原(あゆ子)監督のおかげもあり自信をもって演じられたと思います。今回演じている洋二は『最愛』の役とは真逆ですが、優しさに溢れていて人のためにいろんな行動をしている人間なので、洋二を演じるのもまた楽しいです。
――台湾と日本でドラマ現場の違いなどは感じますか?
全く違うと言えるのは、日本はちゃんと時間厳守するところですね。日本に来て初めて総スケジュールというものを見て感動したのを覚えています(笑)。台湾でも総スケジュールは一応あると思うのですが、ほぼないようなもので・・・(笑)。予め全体のスケジュールをいただけるのは演じる上でとてもやりやすいなと思っています。どのタイミングで一番気合を入れたいと思っているシーンが入るのか分かるので、気持ちを持っていきやすいなと。
あと、遅刻する方が現場でほとんどいないですね。それは少しだけ自分のプレッシャーになっていて(笑)。台湾にいたときは、実はちょっと遅刻しても何の問題もなかったんですけど、日本ではきちんとしている印象なので、気をつけて早め早めの行動を心掛けるようにしています。
――最後に視聴者のみなさまへメッセージをお願いします。
この作品は夢を追う人がテーマになっていて、成功するかしないか分からないけど、成功や失敗とは関係のない人間のかっこよさが描かれていると思っています。小さい頃から抱いた夢があるのに、色々な事情で諦めてしまったというような方たちにも勇気を与えられるのではないかと思います。チャレンジしている都の姿を見て、いろいろ感じ取っていただけたらと思います。
◆放送情報
『階段下のゴッホ』
毎週火曜深夜24:58よりTBSほかで放送。
動画配信サービス「Paravi」では、毎週1週間先行配信中。
(C)「階段下のゴッホ」製作委員会
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