毎週火曜深夜24:58からTBSで放送中のSUMIRE主演ドラマ『階段下のゴッホ』。大手化粧品メーカーに勤め人望厚き働き盛りの30歳、年収1000万円超えの"高収入バリキャリ女子"である主人公・鏑木都(SUMIRE)が、とある絵画に出会ったことで一念発起し、画家になるという夢を叶えるべく東京藝術大学を目指すことになり、仕事と夢を両立させながら美術予備校に通い葛藤、成長する姿を描いている。今回、都が通う予備校の生徒・栗林一人を演じる高橋侃にインタビューし、演じる際に意識していることや本作の魅力、共演者の印象などを聞いた。

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――本作に出演が決まった時のお気持ちを教えてください。

お話を頂いて、美術という題材もそうですが「人生100年時代となった今、人は何にでも何歳からでも挑戦していい。人の一生は一度きりだ。いつだって何にだって挑戦する自由を誰しもが持っている」という『階段下のゴッホ』のテーマが、どこか美容師とモデルの仕事を辞めてこの仕事に進んだときの自分にリンクしましたし、強く共感しました。同世代を中心とした素敵な役者の方々と関わりながら、美術というテーマの作品を一緒に創っていけることがとても光栄で、胸が高鳴りました。

――ご自身の役をどんな人物と捉えて、特にどんなところを意識して演じられましたか?

とにかく仲良くなろうと思いました(笑)。クランクイン前の絵画練習の時に小牧(桜)監督が『もう少し仲良くなってほしいな〜』とふんわり言っていたのが、どこか僕に言われてるような気がして。栗林としての役回りもあり、率先してコミュニケーションを取ろうと心掛けました。撮影現場の良い雰囲気がそのまま伝われば嬉しいです。僕自身としては現場で撮影している時以外は、演じることから離れよう、遠ざかろうということを強く意識しました。

また、登場人物たちとの関係性も意識しました。アトリエメンバーのハナ(石川瑠華)と草介(秋谷郁甫)と栗林の関係性が出来ていないと、都と真太郎(神尾楓珠)がうまく入ってこれないですし・・・。その中でも真太郎との関係性を大切にしていました。実は真太郎と栗林は(浪人した年数から)アトリエで過ごしてる時間が一番長いんです。だからそこに垣間見える友情みたいな温かくて冷たいもの・・・嫉妬、劣等感、距離感みたいなものも感じてもらえるように演じています。

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――主演を務める SUMIRE さんや他の共演者の方々のご印象は? 現場での雰囲気はいかがでしょうか?

現場の雰囲気は、とても良いと思います。僕だけが思っていたらどうしよう(笑)。でもシンプルに毎日楽しいです。秋谷郁甫さん以外の方は全員今回が初めましてだったので最初は不安もありましたが、主演のSUMIREさんは同い年で親近感もありましたし、神尾楓珠さんも本当に可愛らしい方で、秋谷さんも石川瑠華さんも僕にとっては、なんか弟と妹みたいでしたね(笑)。撮影の合間もみんなでずっと話してました。

―― 都のような女性のご印象は?

好きです!魅力的な女性ですよね。男気があって、愛情深いなと思いました。真太郎は都に対して、男気があってつい頼りたくなるのだけど、彼女がやりたいことに対してまっすぐに挑む言動にどこか嫉妬して冷たい態度をとりたくなるんだなと撮影中に理解できました。他にも抜けているところが可愛らしく、普段から周りの人を大切にしているからこそ、みんなに愛されていて、そこが魅力的に感じるのだと思います。

――都のように、一念発起して何かに挑戦したことはありますでしょうか?

一念発起・・・かは分かりませんが、美容師を始めた時にモデルの仕事もすぐに始めたのですが、周りにそういった方がおらず、特殊だったので反対されることも多々ありました。でも絶対に両立してみせるとスタートを切りました。実はこの2つの仕事は全然違うようにみえるかもしれませんが、二足のわらじを履くことでしか知り得なかった新しい発見や、共通点がありました。モデル業のときは美容師を、美容師のときはモデル業を俯瞰でみれました。なので、いい意味で離れられるんですよね。美容師からも、モデルの仕事からも。でも、その繰り返しの日々の中で、どうしてもどちらかを疎かにしてしまう瞬間が絶対的にあって。本来ならそれに自分で気づいて矯正していかなければいけないのですが、気づけない時に気づかせてくれる人にいつも救われていました。

なので、今は自分を見失わず、本当に大切な物を大事にしながら今の仕事を邁進していこうと思っています。

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――高橋さんが思う本作の魅力は? また、ご自身の役で注目して見てほしいところは?

沢山あるのですが、「"好き"を見つけるのも、"好き"で一番になるのも難しい。けれど"好き"を続けることが、何より難しく、誰より美しい。」。この言葉を心から強く感じれる作品だと思いますし、そこで起きる人間ドラマを是非楽しんで頂けたらと思います。僕としては、栗林だけというよりも、皆で一緒の時間を過ごしているシーンに注目してほしいです。作品の中でちゃんと生きている皆と、演じることを楽しみながら挑めたアトリエメンバーでのシーンに注目して観ていただけたらなと思います。

――最後に視聴者の方へのメッセージをお願いします。

自分の夢と好きなものに対し真っ直ぐに思いを抱き、自分の感覚を信じて、一歩踏み出す勇気。もしその時に強い覚悟がなくてもその勇気が、"覚悟"と"努力"を導いてくれる。そのことを主人公の都から教えてもらえている気がします。

皆さんも生きていて、覚悟を持たなければと思うこと、覚悟を持ちなさいと言われることは沢山あると思いますし、でも簡単なことではないと思います。ただ、夢に向かって踏み出す勇気こそが、1番大切な事なんだと教えていただきました。このドラマが皆さんの一歩踏み出す勇気になれば、そのお手伝いができれば、そして是非楽しみながら観ていただけたらと思います。

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◆放送情報
『階段下のゴッホ』
毎週火曜深夜24:58よりTBSほかで放送。
動画配信サービス「Paravi」では、毎週1週間先行配信中。
(C)「階段下のゴッホ」製作委員会