7月15日(金)よりテレビ東京にて『警視庁強行犯係 樋口顕 Season2』の放送がスタート(※初回は2時間スペシャル)。本作の放送に先立ち、オンライン記者会見が開催された。会見には主人公の樋口顕を演じる内藤剛志の他、樋口と共に事件解決に奔走する「樋口班」のメンバー、菊池和馬役の佐野岳、藤本由美役の片山萌美、中田裕之役の小松利昌が登壇した。
会見は冒頭から楽しげな雰囲気で始まった。あまりに仲睦まじい様子に、早速記者からは撮影の空き時間の様子について質問が。小松が「ずーっと喋っていますよね」と明かすと、他の3名もうんうんと大きく頷く。座長・内藤からエピソードトークを振られるという無茶ぶりも多いため、現場に向かう途中は台本の確認ではなく、ネタを練って準備する時間となってしまっていると話し、笑いを誘った。
シーズン2としてカムバックしたことに関しては、「観てくださる方がたくさんいて、人気があるから続いたんだな、ということが素直に嬉しい」と話したのは片山。続いて佐野が、「シーズン1の撮影のときに、内藤さんから言われて印象的だった言葉があって」と切り出す。シーズン1は全話トータルで8時間になるそうで、内藤が「9時間目を作るのは自分たち」とキャストやスタッフを鼓舞していたという。今回それが実現されたということで、「シーズン2が決まっとき、めちゃくちゃ嬉しかった」と興奮気味に明かした。
次に、この『樋口顕』シリーズの魅力について問われた4人。佐野は、「(刑事役の)僕らが正義を振りかざして悪者を成敗するのではなく、人間に寄り添って捜査を進めていくことで、視聴者と一緒に"正義"について模索していくという点がハマっている」のでは、と分析。犯人役の心情が細やかに描かれているため、「犯人に同情することもある」という。内藤も同意見のようで、必ず身近にあるものがテーマ、すなわち事件の入り口になっているから、誰が観ても"あるある!"と思える点を、作品が愛されてきた理由の一つとして挙げた。
ここまでの取材の様子を見ていた記者から、改めて和やかな雰囲気について言及されると、「和やか過ぎて色々困ってます。その原因は大体俺なんですけど(笑)」と内藤。キツい現場だからこそ楽しく取り組んでいるといい、そんな座長の気遣いに佐野は「こんな現場、初めてです。(内藤が)率先して盛り上げてくれて・・・」と感動した様子。
続いて話題はSNSに。TikTokなどの投稿も話題の本作だが、それを全員が全力で楽しみながら取り組んでいることもチームの結束力の大切な部分だという。どれだけ楽しい現場かうかがい知ることができる『警視庁強行犯係 樋口顕』の公式SNS、是非ともチェックしてみてほしい。
他のドラマで刑事役を務めることも多い内藤に、樋口顕という刑事をどのように差別化して演じているのかとの質問が飛ぶ。目立たない無彩色の男ではあるけれども、事件が起きて、それに関わる人間に興味を持ったとき、どんどん色づいてカラーになっていくイメージを持って演じているという。また、警察としてルールは守りつつ、少しだけ逸脱する点も樋口ならでは。犯人の気持ちが少し理解できてしまう、少しだけ心を寄せるようなところが特徴であると語った。
そんな樋口を取り巻く「樋口班」の面々は、彼をどのように見ているのだろうか。片山は、「係長としての信頼感があって、ついていきたい理想の上司。余計なことは言わないけれど、考えていることを心から表現しているからこそ、こちらも必死に捜査しよう、走ろう、犯人を捕まえよう、といった気持ちにさせてくれる」とのこと。樋口と行動を共にすることも多い若手刑事の菊池を演じる佐野は、視野が狭まってしまっているときに、そのことを全て指摘するのではなく、セリフの裏での目線のやりとりなどで伝えてくれる点に、役の中では刑事の先輩として、そして俳優としても内藤にリスペクトを感じているそうだ。
次の質問は、明日放送の第1話(2時間SP)の見どころについて。開口一番「犯人は・・・」と結末を暴露しようとする内藤を、他3人が全力で制止!小松から「ドラマ何年やってんすか!」とツッコミが入る。気を取り直し、「"贖罪"という非常に難しいタイトルなんです。罪を認めて償っていくという言葉なのですが、(第1話で描かれる)今の事件と20年前の事件が複雑に絡み合っているんですよ。その20年前の事件というのが、僕と氏家(佐野史郎)が初めて出会った事件です。何故、それが複雑に絡み合ってしまったかというと、それは登場人物が嘘をついているから。誰が嘘をついているかを探していただいたら、犯人に辿り着くかと思います。それで、犯人は・・・」と、またしても犯人をバラしてしまいそうなお茶目な内藤に、「わー!」と3人総出の再ストップがかかった。
最後に、内藤から視聴者へ向けてメッセージが贈られた。「警察サスペンスなので、まずは犯人捜しを楽しんでください。それから、友人、夫婦、親子といった身近なものが入口となっているので、そういったものについて考え直すきっかけになればなと思います」と、この二点は今までと変わらずに楽しんで欲しいと述べた。さらに、未だに状況はコロナ禍にあること、世界では争いが起きている場所もあれば、日本でも最近悲しい事件が起きたばかり。そういった状況の中で撮影をして毎週ドラマを放送するということを踏まえて、「このドラマはサスペンスではあるけれど、希望や明るさを届けなくては、この時期に撮っている意味がないんですよ。こんな中でも人間は生きてくんだ、という希望みたいなものを金曜日の夜にお届けできたらと思います」と締めくくった。
◆番組情報
金曜8時のドラマ『警視庁強行犯係 樋口顕 Season2』
2022年7月15日(金)20:00スタート※初回2時間スペシャル
動画配信サービス「Paravi」にて各話放送終了後に配信開始
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