人生最悪の事態に見舞われた家族の絆が試される、二宮和也主演のノンストップファミリーエンターテインメントドラマ『マイファミリー』(TBS)の第7話が、5月22日に放送された。いよいよ疑惑は序盤から囁かれていた、ある人物に向けられる回となり、最後には衝撃的な事実が判明する。
阿久津(松本幸四郎)と妻・絵里(森脇英理子)の娘・美咲(凛美)が誘拐され、犯人の指示でお金を運ぶ鳴沢温人(二宮和也)は、犯人を追う中、倉庫でハルカナの社員・鈴間亜矢(藤間爽子)を目撃。と同時に背後から何者かのスタンガンに倒れてしまう。意識を取り戻した温人は、友人・三輪(賀来賢人)や東堂(濱田岳)に協力を求め、鈴間の共犯者を探し始めるが、阿久津は温人の共同経営者・香菜子(高橋メアリージュン)に疑いの目を向ける。
しかし、香菜子の怪しさはすぐに足のつくものばかり。温人の書籍出版記念のプレートの中から盗聴器が発見され、そのプレートを準備したのが香菜子だったことや、防犯カメラの映像で香菜子が鈴間のPCを処分する姿が確認されたこと。加えて、財務担当の備前(渡辺邦斗)から香菜子が鈴間と会議室で話していたこと、温人が5億円を引き出し、その後補填した情報を香菜子に伝えたが、口外しないよう言われたことなどが明かされる。
犯人との次の取引が迫る中、倉庫の契約者を三輪と東堂が調べ、未知留(多部未華子)はハルカナに出社して香菜子の行動を監視する。頼もしいチームプレイだが、取引後に仲間たちと連絡を取り合う温人のもとに鈴間が現れ、約束を破ったことを咎め、仲間が見ている、余計なことをするな、軽く見るなと警告する。冷たい表情ながら、「仲間」という含みのある言い方をする鈴間。仲間とははたして...? 何か他に伝えたいことがあるのだろうか。
そんな中、阿久津がハルカナを訪れ、香菜子を直接問い詰める。ネットの送信履歴から、香菜子が鈴間とやりとりしていたことが確認されたというのだ。しかし、そこで香菜子が語ったのは、あまりに愚かで悲しい心情だ。香菜子は5億円が引き出されたアクセス履歴から、温人が再び誘拐事件に巻き込まれているのではと考えた。そして、秘密裏に調べるうち、鈴間が海外のプロバイダーを経由して自動音声変換ツールを使用している履歴を発見し、誘拐に関わっている事実にたどり着く。しかし、そこで香菜子が下した決断は、鈴間に会社を辞めるよう告げることだった。
友果(大島美優)の誘拐事件で世間を味方につけたハルカナだが、内部に誘拐犯がいることが知れると、バッシングを受け、会社が終わってしまうと考えたためだ。娘の安全第一で犯人を見逃し、「共犯者」にされかけている温人と、会社を守るため、犯人を見逃そうとした香菜子。事実が発覚したことで、二人の絆が壊れることはなかったものの、「ファミリー」を守ろうとするあまり、誤った選択をする二人の共通点である致命的な甘さが事態をさらに悪化させている。
そして、香菜子の疑惑が晴れる中、鳴沢家から盗聴器が発見されたことで、意外な(?)真犯人が発覚。盗聴器はルーターに仕掛けられており、通常は未知留が友果を塾まで車で送り迎えしているにもかかわらず、たまたま一人で行くことを犯人が盗聴で知ったのだろうという。鳴沢家に盗聴器を仕掛けられた人物とは、以前、鳴沢家に盗聴器がないと確認した東堂だった。また、犯人がゲームで利用しているアカウント「haruto1212」の数字は、東堂の結婚記念日という。
そして、東堂の結婚式の写真には、鈴間の姿も映っていたのだ。気になるのは、鈴間の手前にいる子どもの姿。ネット上では、東堂の元妻・亜希(珠城りょう)と鈴間の名前にどちらも「亜」がつくことから姉妹説が、さらに東堂が誘拐された娘・心春(野沢しおり)を「心春ちゃん」とちゃん呼びしていることから、実の子ではなく、義妹である鈴間の子なのではないかという説が浮上している。
東堂は心春の誘拐犯をおびき出すため、模倣犯となって犯行を繰り返してきたのか。それとも? 真相に近づくにつれ、それぞれの身勝手だが、悲しい愛が見えてくる。
(文・田幸和歌子/イラスト・まつもとりえこ)
【第8話(5月29日[日]放送)あらすじ】
「俺が誘拐した」
親友・東堂(濱田岳)の告白に、温人(二宮和也)と未知留(多部未華子)、三輪(賀来賢人)は言葉を失くす。
最愛の娘を誘拐される苦しみを誰よりも知っている東堂が、なぜ?
温人たちは沸き上がる怒りを抑えながら、犯行に至った理由やその一部始終を聞く。
そして、浮かび上がってくる数々の疑問点、東堂の娘・心春ちゃん誘拐に残る多くの謎。
明かされる、更なる真実、物語は、ついに最終章を迎える・・・。
◆放送情報
日曜劇場『マイファミリー』
毎週日曜21:00からTBS系で放送中。
地上波放送後には動画配信サービス「Paravi」で配信。
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