謎の感染症が広がり「外出自粛要請」が発令された『部長と社畜の恋はもどかしい』(テレビ東京ほか)第11話。

ただ、このパンデミック下でも残業三昧の社畜OL "まるちゃん"こと丸山真由美(中村ゆりか)と堤司部長(竹財輝之助)は仕事の合間のランチ休憩でリモートデートを重ね、一時の険悪なムードから見事復活愛を遂げていた。

さらには"お試し同棲"の解消を提案した堤司部長から、「もう一度、一緒に暮らさないか?」という申し出も飛び出す。「今の俺たちなら仕事もプライベートもバランスをとってうまくやれると思うんだ」と彼が言った通り、営業アシスタントのまとめ役として「全員定時退社プロジェクト」を成功させたまるちゃんであれば、以前とは違った同棲の形が実現できそうだ。

ただ、2人が勤めるオリエント・ホープはホテルや温浴施設で使うアメニティーグッズの製造・販売会社。このパンデミックの影響は甚大で、返品の嵐により在庫は山積み、取引先の大手リゾートホテルが倒産してしまい、社員の間には不安が募っていく。

「今の状況は正直かなりきつい。足で稼いできた俺にとってできることなんて限られてるし、みんなでワイワイ仕事してきたあの頃にはもう戻れないのかなって」と拝島(佐野岳)がふとこぼしていた本音は、このコロナ禍で仕事だけでなく、ありとあらゆることを制約されてきた全人類にとってもあまりに実感のこもった言葉だ。

『シャチ恋』の世界では猛威を振るっていたパンデミックは落ち着き、リモートワークから通常出社に切り替わるも苦境は続き、社長から送信された全社員向けメールには「事業縮小」「人員整理」というシビアな単語が並ぶ。これには最初は前向きに取り組んでいたまるちゃんも、思わず堤司部長の前で弱音を吐いてしまう。

「一人でなんでも抱え込もうとするな。(中略)会社は社員みんなが力を合わせて守るべきだ。誰か一人が背負い込むものじゃない。真由美、もっと周りを頼れ。もっと周りの力を信じろ」

今話ではっきりとわかったのは、堤司部長がまるちゃんのことを殊更心配するのは、何もかつて自分の営業部時代の部下だった根津(上川周作)と重ね合わせているからではない。まるちゃんと自分自身を重ね合わせているのだろう。何事もスマートにこなしているかに見える堤司部長だが、実はまるちゃんと根本がとても似ているのだろう。彼は、まるちゃんに語りかけているようで、昔の自分に対して語りかけ励ましているようにも見える。

そんなまるちゃんの姿を目の当たりにしたこともあってか、堤司部長が遂に営業部に帰ってくる。総務部ではなく営業部の部長として、堤司はこのピンチをどう切り抜けようとするのか。次週最終話では、かつての堤司とまるちゃんの営業コンビが見られそうだ。以前とは違い、プライベートでも様々なことを共有し合い、乗り越えてきた2人が今度は仕事でどんな掛け合いを見せてくれるのか、どんな相乗効果を発揮してくれるのか、お手並み拝見といきたいところだ。

(文:佳香(かこ)/イラスト:月野くみ)

【第12話(3月23日[水]放送)あらすじ】

一番の取引先が倒産し、営業部の体制を立て直すべく、人事異動でやってきたのは、元営業部のエース・堤司(竹財輝之助)だった。堤司が加わったことで、大型案件の契約チャンスが訪れる営業部!そんな中、堤司が協力をお願いしたのは、意外にも拝島(佐野岳)だった。
さらに、堤司は、真由美(中村ゆりか)がかつて話していたあることから、新規事業の立ち上げを提案する。そのメンバーに、真由美を抜擢して・・・!
部長と社畜、仕事と恋の行方は!?ついに最終回!

◆番組情報
ドラマParavi『部長と社畜の恋はもどかしい』
毎週水曜深夜0:30からテレビ東京ほかで放送。
動画配信サービス「Paravi」で前週水曜日の夜9時より毎話独占先行配信中