動画配信サービス「Paravi」で独占配信されているParaviオリジナルストーリー『最愛のひと~The other side of 日本沈没~』。小松左京氏のSF小説「日本沈没」をアレンジし、主人公・天海啓示らが2023年、一国の海中沈没という未曽有の危機に立ち向かう姿を描く日曜劇場『日本沈没―希望のひと―』(TBS系12月12日よる9時最終回)のオリジナルストーリーとなる本作では、運命的に出会い恋に落ちた男女が、日本に迫る未曽有の危機の中で困難に立ち向かい、愛を貫く姿を描いている。今回、ドラマ本編の主人公・天海啓示(小栗旬)らの通う居酒屋の看板娘・愛役を演じている与田祐希にインタビュー。本作を通して成長を感じたことや、共に主演を務める、蒔田奇跡役・板垣瑞生の印象などを聞いた。
お芝居の楽しさや難しさを見つけられた
――出演が決まった時のお気持ちは?
出演者の皆さんを知ってストーリーを読んで、嬉しさと不安と緊張と、いろんな気持ちがありました。撮影が始まってからも緊張でいっぱいで。私はお芝居の経験が少なく、たまに演技レッスンをさせてもらったり、映画とかドラマにも出させてもらったりしてきたんですけど、全然経験も浅いので足を引っ張ってしまうんじゃないかと不安でした。
でもやるからには山田愛ちゃんというキャラクターをしっかり考えて、自分にできる最大限で頑張ろうという気持ちで挑みました。現場に入ってからはいろんなことを教えてもらいながら、小栗旬さんや松山ケンイチさん、杏さんがすごく優しくしてくださって、安心して撮影することができました。
――共演者の方々にはお芝居で何かアドバイスをいただいたんでしょうか?
小栗さんは動きながらお芝居するのにちょっと苦戦していた時に「何回でもやり直せるから大丈夫だよ」と安心するような言葉をかけてくださったりしました。松山さんは、私が力強く叩くシーンの撮影でどれくらいの強さでやればいいんだろうと悩んでいた時に、メンバー同士でライブ前に背中を叩き合ったりするという話をして「それくらいの強さでいいよ」と言ってくださったり。カメラが回って無い時も「叩いてみて」って練習させてくれました。杏さんは「へい、おまち!」とか居酒屋店員独特の掛け声とか、そういう発声の仕方を教えてくださって、皆さんには色々と教えていただきました。
あと、Paraviオリジナルストーリーで主演をさせていただくことになって、台本を読んだ時に、感情豊かな役で泣く芝居や恋をしている女の子というのが初めてだったので分からないことも多くて、杏さんに相談したら「泣こうとか笑おうとかそういう風に思わなくて大丈夫だよ」とアドバイスをいただいて。自然と出てくるものだし、誰かを思って悲しくて泣くのであれば、その役として楽しかった思い出などを思い浮かべているというアドバイスをいただきました。自分では何も分からない状態で不安でいっぱいだったのですが、とても素敵なアドバイスをいただけたことでやり切ることができたのかなと思います。
こんなに泣く芝居をしたのは『最愛のひと』が初めてだったのですが、いざやってみると杏さんが言ってた通りやろうやろうと思いすぎると逆にできなかったりして。アドバイス通りに肩の力を抜いて山田愛としていろいろ考えたら感情が揺さぶられたので、すごく貴重な経験でした。
――愛を演じる上で特に意識したことは?
看板娘なのでお店の中ではハキハキと明るい、それこそアイドルのような存在として本編では元気っ子な面を出していきました。オリジナルストーリーでは、家の中やバイト以外の場面では、一人の女の子として自然な姿を見せられるように意識しました。
――演じている時は、楽しかったり、難しくて苦しかったり、どのような気持ちでしょうか?
どっちもですね。楽しいなって感じる瞬間もあれば、苦しいなと思う瞬間もあったり、難しいなと思う瞬間もあったり。この撮影の期間はいろんな感情に直面して、自分の中でこんな短期間にいろんな感情に向き合うことってなかなかないので、すごく毎日胸がいっぱいというか(笑)。私生活でも山田愛が乗り移ってたんじゃないかっていうことありましたね。「ヘイ!」とか言っちゃって(笑)。みんなから「どうした?」みたいな感じで思われて(笑)。
――撮影の中で特に印象的だったのは?
どれも思い出深いんですけど、オープニングの映像は割と動きやセリフも決まったものがなくて、ただただ絵の具で愛ちゃんと奇跡で遊んでくださいってそれだけしか言われなかったので自由にやらせていただきました。ただただ絵の具まみれになって。なかなかできることじゃないので、私もテンション上がりました(笑)。素で楽しんでましたね。
全部撮り終わって一番最後に撮影したんですけど、愛ちゃんとしての最後の撮影だったので。「お疲れさまー!」みたいな気持ちもありましたね。はっちゃけてました。どういう風につながるんだろうって思ってたんですけど、主題歌とも合わさって、愛ちゃんと奇跡君らしいほっこりするオープニングになっていて嬉しかったです。
――板垣さんとの撮影は和気あいあいとした印象でしたが、演技をする上で話し合ったことなどありますでしょうか? また、板垣さんのご印象は?
読み合わせはたくさん一緒にしましたね。空き時間やお昼休憩に。「次のシーン結構大変だから読み合わせしませんか?」と声を掛け合って、「ここはどういう言い方したらいいと思いますか?」という相談もさせていただいたり。すごく頼りにしていました。
同い年ではあるんですけど、お芝居の経験が豊富。共演が決まってから出演されている作品も拝見して、すごく大人っぽい方なのかなと思っていたら意外とお茶目というか(笑)。親しみやすい方で、気軽に相談できたので本当にありがたかったです。
――愛ちゃんと奇跡君のシーンで、特に好きなシーンは?
奇跡のことで落ち込んだり泣いたりするんですけど、そのたびに優しく包み込んでくれるので愛ちゃんとして「ああ、奇跡のこと好きだな」と心から思えたし、奇跡がいたおかげで愛ちゃんになれたと思います。
――撮影を通して自分が成長できたなって感じることはありますか?
私はあまり感情表現が得意じゃなくて、人前であんまり感情的になったこともなくて。だからこそお芝居が難しいなと感じることもあったんですけど、一つまた殻を破れたと感じています。難しいなと思えることが嬉しかったです。自分なりに真剣に向き合って来たんですけど、これまでは難しいということにも気づけなくて・・・。お芝居の楽しさや難しさを見つけられたことが成長かなと思います。それはアイドルの仕事とも繋がってたり、歌詞の表現の仕方だったり表情だったり、いろいろ繋がって来ることもあると思うので、一人間として、アイドルとしても、お芝居をすることに関しても、すごく貴重な経験だったなと思います。
――本作は与田さんにとってどんな作品になりましたか?
難しいですが・・・とにかく自分にとっては大きな経験でした。この経験があったから変わったこともあるし、お芝居をやりたいという気持ちや頑張っていきたいという思いを持てるきっかけになる作品になりました。
◆配信情報
Paraviオリジナルストーリー『最愛のひと~The other side of 日本沈没~』
動画配信サービス「Paravi」で独占配信中。
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