ブレイク寸前の注目俳優・藤代瀬那(櫻井海音)の担当マネージャーに千歳(大原櫻子)が戻ることになり、加賀見(東啓介)とタッグを組むことになった『つまり好きって言いたいんだけど、』(テレビ東京ほか)第7話。

今最も注目されている映画監督が手がける新作映画の主演のオファーが瀬那に舞い込む。小説家の主人公が記憶喪失の元恋人との愛を取り戻そうとするストーリーで、その元恋人役を演じるのが白川雪乃(森田望智)だ。

森田は『全裸監督』(Netflix)でのヒロイン・黒木香役から一気に知名度を上げ、『恋する母たち』(TBS系)での女性弁護士役や、現在放送中の『言霊荘』(テレビ朝日系)で見せた医師・麻美役での女の情念が憑依したかのような怪演のインパクトも強い。一方で、朝ドラ『おかえりモネ』(NHK総合)では、ヒロインの先輩気象予報士役を好演し、当時24歳とは思えぬ落ち着きぶり、頼もしさを見せつけ、これまでと全く違う印象を与えた。

本作での作中作品『アムネジアフラワー』での記憶喪失の女性役も女優・雪乃役も見ものだし、千歳にとってはおそらく彼女が栗尾あゆみ(松井愛莉)の次なる恋のライバルになるのだろう。

以前は"現場に千歳がいたら頑張れる""千歳がいないと本調子が出ない"とこぼしていた瀬那だったが、千歳が加賀見と話している姿を見れば苛立ち、千歳の声かけも冷たくあしらってしまう。千歳も同じく、瀬那のラブシーンを直視できず、どうにも仕事に身が入らないようだ。なかなか今の2人の現場でのコンビネーションはイマイチで、しかも仕事にも支障が出てしまっている。

しかし、現場でのモヤモヤとした空気感を一気に覆す"女子の妄想全部乗せ"のような展開がラストに待ち受けていた。瀬那の読み合わせに付き合う千歳に、バックハグからの台詞の延長上で台本には書かれていない彼の本心が溢れ出す。台本上の役名もいつの間にか「ちぃちゃん」に変わり、「ずっと好きだったのに、なんで傷つけてばかりいたんだろう」と、役と瀬那本人の境目がどんどんなくなっていく。

思わず彼の腕を掴み返してしまった後、ふと我に返って「今のシーン、気持ちがこもっていてすっごく良かったです」とはぐらかすことしかできない千歳の自身の心情とマネージャーとしての立場のせめぎ合いも切ない。千歳が自分の気持ちを認めてしまえば進展するしかなくなる(少なくとも今までの関係のままではいられない)2人の関係性は、だからこそ彼女は自分がストッパーの役割を果たすしかないと考えているのだろう。それこそ嘘が嫌いな彼女からすれば、瀬那と付き合ってしまえば、これからつかなければいけない嘘の回数は一気に増えてしまう。それに、これ以上関係が進んでしまうことへの怖さや迷いもあるだろう。

遂に彼らの同棲生活が週刊誌にキャッチされてしまう。"嘘は大嫌い"と公言していた千歳に、事務所の社長はじめ同じく瀬那のマネージャーであり千歳に明らかな好意も見せている加賀見たちはどんな反応をするのか。今の関係性から前にも後ろにも一歩も動けなくなっている瀬那と千歳にとって、このスキャンダル報道がどんな影響を与えるのか。

また、共演者の雪乃という恋の強敵も現れ、彼らの関係がどう変化していくのか楽しみである。

(文:佳香(かこ)/イラスト:月野くみ)

【第8話(11月24日[水]放送)あらすじ】

瀬那(櫻井海音)の主演映画の撮影がいよいよ佳境に。本物の恋人のような瀬那と雪乃(森田望智)に、千歳はどこか寂しさを感じていた。そして打ち上げの日、憑依型女優の雪乃はまるで別人のような妖艶な姿で登場し、会場中の注目を浴びる。瀬那と雪乃が急接近していく一方で、千歳と瀬那は険悪な状態に。そんな中、千歳、瀬那に事件が起こる!

◆番組情報
ドラマParavi『つまり好きって言いたいんだけど、』
毎週水曜深夜0:30からテレビ東京ほかで放送。
動画配信サービス「Paravi」で前週水曜日の夜9時より毎話独占先行配信中。