早梅(二階堂ふみ)が、ようやく成吾(岩田剛典)と10年ぶりの再会を果たした『プロミス・シンデレラ』第4話。まぁ、成吾はすでに気を失った早梅をお姫様抱っこ(第2話)をしているんですけどね。とりあえず、壱成(眞栄田郷敦)の嫉妬や独占欲が大爆発する回となった。

成吾との再会で自分が働く旅館「かたおか」の副社長が10年前の初恋の相手だったと知り、動揺しまくりの早梅。まもなく、仲居の嫌がらせ(?)で早梅が靴を隠されたことを知った成吾は帰り際の早梅を追いかけ、「靴がなくなって困っていると聞いたので。代わりの靴を買いに行きましょう」と。目の前で2人のやりとりを聞いて、面白くないのは壱成である。「お前、新しい靴なんかいらねぇよな。さっさと帰んぞ」と言って無理やり早梅を引っ張って2人は帰ってしまう。ヤキモチを焼いているのが丸わかりだ。

しかも早梅から10年前、いろいろとあって成吾と知り合いだったと聞かされ、「なに、初恋の人とか?」と壱成はバカにしたように笑いながら問いかける。その言葉に切ない表情を浮かべ、うなずく早梅を見て壱成から笑みが消えた。まさかと思ったのだろう。

10年前、母親が病死してから家庭が荒れてた時代、学校が終わってバイトに行くまで土手で時間を潰していたとき、早梅は成吾と出会ったという。100点のテストが早梅の顔に直撃して「すいません」と成吾が現れるのだが、土手でテストが風に飛ばされるなんてどういう状況? まさか直前まで成吾は100点のテストを1人で見ていたの? 早梅も女子高生なのに、からまれたヤツに殴られたようで口から血が出ているし。このドラマ、本当に普通の人が出てこない!まぁ、そんなことを忘れるぐらいセーラー姿の二階堂ふみも、制服姿の岩田剛典もカワイイし、カッコイイんだけど。2人の甘い思い出を聞いて、相変わらず面白くない壱成は悦子(三田佳子)と吉虎(高橋克実)が盗み聞きしてたことを察知し、1人で部屋へ戻ってしまう。

そんな折り、旅館に芸能事務所社長の西園寺麗華(かたせ梨乃)から宴会の予約が入る。麗華は昔からの常連で、超ウルトラVIP客。いつもメンズを従え、旅館の和服姿の男性が大好物でパワハラしまくり。しかも成吾がお気に入りだが、成吾は仕事で旅館にいない。どうやらまたもかなりヤバい人物のようだ。旅館に来るなり、麗華は成吾がいないことに文句たらたら。宴会では配膳係の男性スタッフが入れ替わりで相手をさせられる。

トークが弾まなかったら芸をさせられ、ダメだしされる繰り返し。やりたい放題の通称"S会"は、まさに "地獄の配膳ループ"。確かにこんなことをさせられたらメンタルやられちゃうでしょ。「さ、次は何をして楽しませてくれるのかしら?みんな拍手」。絶対、こんな芸能事務所の女社長とは関わりたくない。女人禁制で唯一出入りできる芸者の菊乃(松井玲奈)も別のお座敷に呼ばれて来ることはできない。

もう座敷に行きたくない男性スタッフに代わり、意を決して料理を持っていく早梅。メモがなくなったことに責任を感じてのことだ。だが、麗華の宴会は女人禁制。怒りをぶちまける麗華に早梅は自分が予約を受け付けており、満足できるおもてなしが出来ないことを謝罪して「ほかのスタッフを責めないでください」ときっぱり。そして、自分がなんでもいうことを聞くと早梅が言うと「なら服脱ぎなさい。今すぐ裸踊りするのよ、早く!」と無茶ぶり。立ち上がり、着物を脱ぎ始めた早梅だが、宴会場に現れたのは着物をビシっと着た壱成だった。

悦子のふすまの扉を開け、キレイなたたずまいで「接客に参りました」と挨拶をする姿は、いつもの壱成とは想像もつかないほど美しい。久しぶりに壱成の顔を見た麗華も大はしゃぎ。すると早梅の携帯に壱成からのメッセージ。「次に座敷入ったら、客の前で俺に抱き着け。その後引っ叩けばセットで200万」。やっぱり壱成は、いつもの壱成である、残念。もしかして、これも照れ隠し? いや、ぜひそうであって欲しい。

麗華の前で初めは大人しくしていた壱成だが、母親の話を持ち出され「あれからもう10年たつのね。彼女のことは私も気の毒だと思うけど...」と、この言葉に突然キレたのが壱成だった。「ぐちゃぐちゃうるせぇんだよ。あぁ、10年だ。まだたった10年しかたってねぇ。さっさと忘れたくてこの旅館にも寄り付かなかったし、好きなことだけやって生きていこうって決めたのに...」と言って茶碗を投げつけようとした壱成に早梅がダイブ。さらに壱成の頬を引っぱたいた。抱き着くというのには勢いがあり過ぎだし、引っぱたく相手も違ったものの、確かにメッセージにあった指示通りである。そして後ろから壱成を羽交い絞めする早梅。

一方、直前までキレた壱成にビビッていた麗華だが、黒瀬(金子ノブアキ)がイケメンなおもてなしをして、すぐに機嫌を直すところも面白過ぎ。その後、宴会に駆け付けた菊乃も見事な芸者っぷりを見せつける。菊乃があでやかに舞う中、こっそり後ろで酸素吸入器を吸いぐったりする壱成。どんだけ強く羽交い絞めしてたんだよ、早梅! 麗華もご機嫌になり、宴会騒動は一件落着だ。

それにしても菊乃は10年前の成吾と早梅の関係も知っていたみたいだし、そもそも早梅の結婚生活を壊したのも菊乃である。最後はご褒美として成吾に関係を迫っているし。ヤバい人物がいっぱい出てくる『プロミス・シンデレラ』だが、どうやら物語の中で一番ヤバいのは菊乃かもしれない。次も楽しみである。

(文:MAIMAI/イラスト:まつもとりえこ)

【第5話(8月10日[火]放送)あらすじ】

早梅(二階堂ふみ)はここ数日の壱成(眞栄田郷敦)の態度に困惑していた。
不機嫌なうえに、自分をからかうようなことを突然言い出し、仕掛けてくるゲームも明らかにいい加減だ。
旅館ではその壱成の話題で持ちきりだった。
先日の宴会で、彼の着物姿に心奪われた仲居たちは、成吾(岩田剛典)から壱成に乗り換え始めていたのだ。

そんな中、早梅は成吾から食事に誘われる。
早梅は壱成に内緒で出かけるが、察しのいい壱成は何かあると感じ、こっそり後をつける。
早梅と成吾がレストランに入っていく姿を目撃した壱成は、
道中でバッタリ会った黒瀬(金子ノブアキ)とともに、早梅たちのテーブルの近くで監視することに...。

一方、成吾の心が自分から離れていると感じた菊乃(松井玲奈)も、密かに行動を起こしていた。

◆番組情報
『プロミス・シンデレラ』
毎週火曜22:00からTBSで放送中。
地上波放送後に動画配信サービス「Paravi」で配信。
松村沙友理主演のParaviオリジナルストーリー「シンデレラ・コンプレックス」も独占配信中。