――最初に台本を読まれた時のお気持ちは?

今回は救急隊と医者の役割を混ぜたような僕が今まで見たことの無い作品で、医療シーンではやることが多くて大変そうだなと思いました。とにかく台本のすべてが緩急で言う"急"みたいな状況だったので、見ている方は息もつけないような、あっという間に終わるようなドラマになるんじゃないかなと思い、ワクワクしながら読ませていただきました。

――主演・鈴木さんのご印象は?

本当にストイックな方という印象です。鈴木さん演じる喜多見先生はスーパードクターで、危険を顧みずいろんな災害現場に行って、かつ冷静に医療行為をするという役どころなので、ものすごく準備もされてらっしゃるんです。体の構造とか全部把握してたりするくらいストイックにやられてます。普通医療物って大体吹き替えで手元はプロの方がやるんですけど、今回は全部自分たちでやっているんです。それもやっぱり鈴木さんが全部できちゃうからなのかなと。あと、分からないことがあったら医療監修の先生に聞くんですが、鈴木さんにも聞いちゃいます。現場を力強く引っ張ってくださってます。

――MERチームのチームワークはいかがでしょうか?

すごくいいと思います。楽しい時は楽しく、大変な時は集中してやってます。年齢がそんなに近いわけでもないし、個性もバラバラなんですけど、すごく良いチームだなと感じてます。でも僕の役的にもそんなにみんなとキャッキャする役でもないので、ほどほどの距離は取りつつというのを意識してます。

――今回賀来さんにとって初の医師役ということで、事前に準備したこととか、先ほど不器用でというお話もありましたが苦労したことがあれば教えてください。

とにかく用語や基本的な所作を入れ込みました。どういう所に注目して、どういう気持ちでいるか、現場にいたらまず何をすべきか、どういう言い方をすればいいかという基本的なことを医療監修の先生方にいろいろ聞きながら、ベースを作っていったという感じです。所作的なものは正直練習するしかないので、事前にいっぱい練習しつつ、亮平君に教えていただこうかと思います(笑)。

――ご自身と音羽との共通点は感じますか?

あんまりないですね。彼はすごく複雑なポジションにいて、医者だけど厚生労働省の官僚でもあって。日本の医療体制を改革して日本に利益をもたらしたいという考えを持つ官僚だけど、医療現場に実際に行って、目の前の命を救うという喜多見先生のような人達を見て、こういうあり方もある意味正しいと感じて、その狭間で戦っている役なんです。どちらも正論なんですよね。自分が選んだ道なんですけど、演じていて苦しいなと思うこともあります。なので"スパイ=悪者"という表現の仕方ではなくて、どちらも正論に見えるような作り方をしたいよねと亮平君とも話をしています。

――人々を救うために奔走する物語ですが、賀来さんが俳優業を続ける中で救われたもしくは救われている存在などはございますか?

お世話になった演出家や先輩方から頂いた言葉を大切にしています。何度かやめようと思っていた時に「頑張ればいつか一流になれる時が来るよ」というようなお言葉をかけてもらったことがあるので、そういう出会いには感謝してますし、それと同時にいつか絶対恩返ししないとという思いが常にあります。

――医療シーンの撮影で意識していることはありますか?

やっぱり命を預かる人たちの作品ですし、嘘があってはいけないと思うので。医療従事者の方々の全面バックアップでやらせていただいているのですが、監督がOKを出しても医療監修の先生がOKを出さないこともあったりします。所作や医療的な専門用語はもちろん、マスクをしながら手術もするので目で表現しなきゃいけない部分も意識しています。

あとスピード感もちゃんと出せるように頑張っています。何かをしながら指示をして、その間に看護師さんから受け取って作業して。1話のトラックの運転手を救出するシーンは3人同時に違うことをしながら、喜多見先生は頭に穴を空けて、僕は脇腹のあたりを切ってはさみ入れて管入れてという作業を2、3分でやらなきゃいけないのを一連で撮ってたりするんですけど、そのスピード感をできる範囲で見せられるように頑張っています。今後もそういうシーンが多いので、そのスピード感が伝わっていたら嬉しいです。

◆放送情報
日曜劇場『TOKYO MER~走る緊急救命室~』
毎週日曜21:00からTBSで放送中。
放送終了後には動画配信サービス「Paravi」で配信。
また、Paraviオリジナルストーリー「TOKYO MER~走らない緊急救命室~」が独占配信中。