『タンブリング』は、日本発祥のスポーツである「男子新体操」にスポットを当て、競技に魅せられた少年たちの奮闘を描いた作品だ。2010年9月に、ドラマにも出演した大東駿介主演で初舞台化。その後、vol.2では菅田将暉、vol.3では柳下大(ドラマ版に続いての出演)、vol.4では中尾明慶、2015年のFINALでは松下優也が主演を務めてきた。

2010年のドラマ放送から10周年のメモリアルイヤーとなる2020年に待望の新作上演が予定されていたが、新型コロナウイルスの感染拡大のため一旦は断念。しかし、復活を幻に終わらせたくないとキャスト・スタッフが再結集し、この6月、公演に向けて新体操の練習を重ねてきたキャストたちは、満を持して晴れの舞台に立った。

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これまでの舞台『タンブリング』は、メインとなる学校の一つの部活を軸に、学生たちとそれを取り巻く大人たちのドラマが描かれてきた。しかし今回は、高野洸演じる野村朔太郎と西銘駿演じる北島晴彦、そして「航南高校」と「悠徳高校」という2つの高校、相対する二軸の物語が大人への階段を登る少年たちの群像劇として展開していった。

2016年のリオオリンピック閉会式で、男子新体操の鮮やかなパフォーマンスに釘付けとなった2人の少年は、大舞台を夢見るようになる。同じ高校に進学し、共に切磋琢磨していく・・・そう思っていた。しかし、朔太郎の前から晴彦は姿を消してしまった。しかも、朔太郎が進学した「航南高校」の男子新体操部は、部員不足で廃部寸前。入部早々、インターハイへの出場規定人数をなんとか満たすため、奔走することとなる。

そして、レベルアップを目指して参加した他校との合同合宿で、朔太郎は晴彦と再会することに。晴彦は、インターハイ2位の強豪校「悠徳高校」に進学していたのだ。何はともあれ、再会を喜ぶ朔太郎だったが、晴彦は・・・。

生きていれば誰しも一度は感じたことがあるだろう、持ってる人と、持たざる人の"差"。それは、才能とか、生まれた環境とか、自分の努力ではどうにも超えられない壁のように思えたりもする。

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航南高校男子新体操部のチームメイト(元木聖也、蒼木陣、廣野凌大、梶原颯、綱啓永 ※23・24日公演は大津朝陽が代役)、悠徳高校のチームメイト(長妻怜央、納谷健、北乃颯希、西野太盛、バーンズ勇気)も、大なり小なりそれぞれに苦悩を抱え、葛藤し、ぶつかり合う。

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物語が進むにつれ、高野の目には涙がたまっていた。男子新体操は、団体競技である。タンブリングは、チーム6人の呼吸が揃わないと美しく見えない。俳優としてのライバル心と、一つの作品を一緒に創る仲間意識。その先にある自分との戦い。

初日のカーテンコールで西銘は涙をこらえきれなかった。『タンブリング』は、吹き替えなしで俳優たちが新体操に挑むことも大きな魅力となっている。それゆえに西銘は、W主演の高野や、身体的能力の高い共演者との技術の差に悩んだことを吐露した。しかし、新体操の美しさは、過去一高かった。コロナで延期になった悔しさをバネに、2年分の想いを込めて彼らが真剣に「新体操」と向き合い、技術を磨いてきたことを雄弁に物語っていた。

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そしてついに辿り着いた、大千秋楽。順調に公演を重ねてきたが、残り4公演というところでトラブルが起きた。航南高校のメンバーを演じる綱啓永が、「急性胃腸炎」で降板を余儀なくされてしまったのだ。その代役には、アンサンブルとして参加していた初舞台の大津朝陽が抜擢された。

何を祈ったって願ったって、絶対に振り返ってくれない時間の流れの中で、心惑うこともあっただろう。疲労もピークだっただろう。それでも彼らは、懸命に跳んだ。「友達は見捨てない」・・・ドラマから脈々と受け継がれる精神を胸に、一丸となって最高の「タンブリング」で、自分自身に打ち勝つ姿を見せてくれた。

大千秋楽のカーテンコールでは、スタッフから彼らの2年間を詰め込んだ映像サプライズも。笑いあり、涙あり、本音のこぼれる瞬間あり。30分近く続いた挨拶は、彼らの中に離れがたい「絆」があることを物語っていた。

コロナ禍の上演となり、稽古も苦労が多かったというが、高野は「それが、僕らの団結力を生みました。そして、"青春"を味わうことができました。何より、そこには大切な仲間と"タンブリング愛"がありました。新体操と向き合いながら、身体の限界、コロナという見えない敵と戦い続けましたが、タンブリングから教わったものを胸に、僕らも歴代の先輩キャストさんのように、きっと空を飛べると思います。これからも、みんなのことを見守っていてください」と、本作で得たものを胸にまた走り出すことを誓った。

俳優たちのリアルと、ドラマのフィクションが最も交じり合う瞬間は、観客も共に味わえるまぎれもない"青春"であり、彼らと見届けたファンのこれからの支えとなるだろう。

動画配信サービス「Paravi」では、大千秋楽の2公演(13:00公演/18:00公演)のLIVE配信を6月30日(水)23:59までアーカイブ配信している。この映像は、Paraviでしか見ることのできないスペシャル版。さらに、それぞれの回には悠徳高校メンバー、航南高校メンバーが集った座談会が特典としてついている。

座談会では、「開幕を迎えた瞬間の気持ち」を振り返ったり、「好きなシーン」などが語られている。和気あいあいとしているが、どちらのチームも劇中の"学校"ごとの色が出ているのが、おもしろいところ。初日を終えたばかりのタイミングで行われた収録のため、彼らの喜びが満ち溢れているのも見どころだ。

Paraviベーシックプランの会員でなくても作品単位での購入が可能な、都度課金制有料サービスのParaviレンタルで提供しており、Paraviの月額料金を支払う事なく購入できる。

◆レンタル配信情報
舞台『タンブリング』6月24日(木)大千秋楽 昼公演 見逃し配信 〈悠徳高校メンバーによる特典映像付き〉
見逃し配信:~6月30日(水)23:59
販売期間:2021年6月17日18:00~6月30日(水)21:00まで
※お時間に余裕をもってお早めにご購入ください。
価格:3,800円(税込)
視聴ページ:https://www.paravi.jp/title/72048
購入URL:https://www.paravi.jp/static/tumbling2021/

舞台『タンブリング』6月24日(木)大千秋楽 夜公演 見逃し配信 〈航南高校メンバーによる特典映像付き〉
見逃し配信:~6月30日(水)23:59
販売期間:2021年6月17日18:00~6月30日(水)21:00まで
※お時間に余裕をもってお早めにご購入ください。
価格:3,800円(税込)
視聴ページ:https://www.paravi.jp/title/72048
購入URL:https://www.paravi.jp/static/tumbling2021/

◆配信情報
ドラマ『タンブリング』(2010年)の他、舞台版も配信中

(C)2021舞台『タンブリング』 製作委員会