――藤井遼という役を演じるときに意識していることは?
メンバーに対していろいろひどいことを言ったりしてしまうんですけど、その裏に兄弟の問題や家庭の中での微妙な立ち位置というものを藤井は抱えているんですよね。それが描かれていないので視聴者の方々には本当に嫌な奴だと思われてきたと思うんですけど、みんなと一緒に授業を受けたりカレーを食べたり行動を共にする内に本来の藤井の一面が出てくるんです。なので、東大専科に入ってみんなに対する仲間意識を持ってそれぞれのメンバーとどういう関係を構築してどれくらいの関係性になっているのかなどを考えながら演じるようにしているんですが、薄っぺらくならないように人間らしさを表現することを意識しています。
――鈴鹿さんご本人はどちらかというとおっとりしているイメージがあるのですが、真反対のようなタイプの藤井を演じるのは大変でしたか?
普段の自分と違うタイプでしたが、可能性を自分で潰したくはなかったので「できないんじゃないかな」とか思わないようにしてました。「どんな役でもやれる!」と思うようにしているので、今回の藤井遼というイメージと離れた役をとにかく楽しんで演じられればなと。良いチャレンジをさせていただけているなと思います。
――これまでの回で印象に残っているシーンは?
ずっと東大専科VS藤井という構図が描かれていて、東大専科という集団と戦ってるんだという意識があったのですが、それが強く描かれた第5話は特に印象的です。あと細田佳央太くん演じる健太とドラゴン桜の木の下でもめるシーンがあるんですけど、佳央太くんとは時々オーディションが一緒になることもあって知っていてすごく好きな俳優さんだったし、作品も見てたので5話でがっつりやりとりができる場面があって嬉しかったです。
――東大専科に加わるまでは鈴鹿さん自身寂しいという思いもあったんでしょうか?
寂しかったです! 休憩時間に「東大専科いいな」ってみんなに言ってました(笑)。
――休憩中は他に東大専科の皆さんとどんな交流をされてるんでしょうか?
ジェスチャーゲームや「あっち向いてほい」といったゲームをしたり、「ご飯昨日何食べた?」みたいな世間話から演技の相談などいろいろな話をしてます。
――桜木先生を演じる阿部さんのご印象は?
9話で桜木先生と2人のシーンがあったんですけど「他人のためじゃなくて自分のために生きろ」という言葉がすごく印象に残っているんです。周りがどうこうじゃなくて自分がやりたいことをやっていけということなんですけど、これは藤井遼だけでなく自分自身にもグサグサ刺さって。桜木先生の言葉を阿部さんがおっしゃると全く嘘がなくて、飲みこまれる感覚があってより深く刺さるんですよね。エネルギーのやりとりを阿部さんとできている気がして...尊敬する俳優さんとこうして共演させていただけて自分は幸せ者だなと日々実感しています。
――最後にメッセージをお願いします。
桜木先生の言葉は核心をついていて生徒たちだけでなく視聴者の皆さんの胸にも届くと思うんです。最終回もそんな桜木先生の言葉、そして東大合格を目指して頑張っている東大専科のみんなの姿を応援していただけたら嬉しいです。
◆放送情報
日曜劇場『ドラゴン桜』
毎週日曜21:00からTBS系で放送中。
地上波放送後、動画配信サービス「Paravi」で配信される。
2005年放送『ドラゴン桜』も配信中。
(C)TBS
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