いよいよ東大専科の生徒たちが大学入学共通テストに突入した『ドラゴン桜』(TBS系)第9話。試験までのカウントダウンが始まり、共通テストはドキドキ状態。そして学園売却問題でも超緊迫な逆転劇のオンパレードとなった。
冒頭は特別講師の太宰府治(安田顕)、柳鉄之介(品川徹)、由利杏奈(ゆりやんレトリィバァ)が再登場。一緒に小橋(西山潤)や岩井(西垣匠)が授業を受けているところに、なぜかほっとひと安心。この2人、いまやSNSでもとっても人気者である。そして桜木(阿部寛)から渡されたのは大学入学共通テストの出願書。いわば東大一次試験の出願書といってもいいもの。ようやく東大を受けることに実感がわいてきた生徒たち。「お前たちは間違いなく、自分の想像をはるかに超えた自分になれてるはずだ」。普段、厳しいことしか言わない桜木だからこそ、この言葉に生徒たちも奮起したことだろう。
共通テスト直前に桜木が生徒たちへ授けたのは「共通テストの心構え5カ条」。「待ってました、5カ条」という瀬戸(髙橋海人)に、すぐノートを広げる小橋と岩井が可愛らしい。そして5カ条というのは
その1 終わった教科のことは考えるな
その2 難しい問題にとらわれるな
その3 1日目の試験後は一人で帰れ
その4 答えを問題用紙に書いておけ
その5 自分さえ受かればいいと思って挑め
桜木の説明を聞くと、いずれも納得できることばかり。やっぱりこのドラマ、受験生にはものすごいお得情報!!
そんな中、最後の模擬試験を受ける生徒たち。そこで藤井(鈴鹿央士)は試験を受けに来た生徒から「バカしかいない龍海学園から通っているんだっけ」「まさか龍海から東大受けようとしてるのか」「お兄さんたち超優秀だもんねぇ。なんか、かわいそぉ」と言われてしまう。思わず立ち上がって怒りをぶちまけそうになる藤井だが、思い出されるのは今まで専科の生徒たちをバカにしていた自分。同じことをしていのだと悟った藤井は何も言えなくなってしまう。1人落ち込む藤井を健太(細田佳央太)が励ますが、ここは天野(加藤清史郎)の出番だろうと思ったのは筆者だけじゃないはずだ。
共通テストの前日、桜木に「昔を思い出します」という水野(長澤まさみ)。「私のときはお母さんが倒れちゃって。何度もあきらめそうになったけど、矢島やみんなが支えてくれた」。まさか、ここで矢島勇介の名前が出るとは・・・。当時、演じていたのは山下智久。2005年版の『ドラゴン桜』を見ていた人にとっては感慨深いシーンである。
いよいよ迎えた共通テスト本番の日。試験を受けながらも、生徒たちはこれまで桜木や特別講師が授けた勉強法にのっとって解答用紙に向かう。1日目の試験後は1人で帰り、互いに連絡を一切してはいけない。桜木との約束を破らぬよう、専科のメンバーはそれぞれ岐路につく。しかし、階段で偶然にも顔を合わせた小橋と岩井が「おぉぉ!」とお互いを指さして、ムニムニしながら1人で帰るところは面白過ぎる。
ちなみに試験官を演じたのはデビット伊東。2005年版では教師として登場してただけに、サプライズ出演といったところだろうか。
そうして2日間の試験日程を終え、先生たちが採点。早瀬(南沙良)738点、楓(平手友梨奈)752点、小杉(志田彩良)810点、健太803点、天野801点と、めちゃくちゃいい点数。ほんの少し前まで東大E判定だった受験生の点数じゃない。残念ながら岩井は484点、小橋は492点と合格点に達しなかった。それでも2人とも来年、また共通テストを受けることを宣言。だが、藤井は719点、瀬戸は620点だった。瀬戸の点数はかなり厳しいという桜木。教室を出ていこうとする瀬戸は桜木に呼び止められるも「どうせ無理なんだろ。受かる見込みねぇのに、やったって意味ねぇだろ。小橋、岩井とまた来年受けるわ」。自分の点数に落ち込みながらも、何気にちゃんと来年も東大を目指すことをはっきり言っているところが、瀬戸のすごいところ。ここまで必死に強がっていた瀬戸だが、姉の前では大泣きしてしまう。ホントに東大へ行きたかったのだろう。
一方、点数の低かった藤井は桜木に説得され、理科二類から文転して文科三類を受けることを決意。専科のメンバーに藤井は「みんな頼む。俺に国語と日本史を教えてくれ」と深々と頭を下げる。小杉を先頭に、すぐ協力を申し出る生徒たち。う~ん、青春!もうそこには、憎まれ口ばかり叩く嫌な藤井の姿はいなかった。
残るは理事長の久美子(江口のりこ)と先代、恭二郎(木場勝己)の直接対決。ついに岸本(早霧せいな)、坂本(林遣都)、米山(佐野勇斗)が恭二郎陣営だと発覚。さらに桜木たちに龍海学園の再建を依頼した高原(及川光博)までもが裏切り者だったことも明らかになった。やっぱり、お前はスパイだったのか、"競歩野郎"!!!!それにしても、この直接対決は日曜劇場お得意の"池井戸潤ワールド"の要素がたっぷり。暗躍にスパイに裏切り、逆転劇・・・。ピンチに陥ってしまう桜木に果たして再逆転の芽があるのか!? 最終回となる来週は"最強助っ人"が登場する予定なので刮目して待て!
(文・MAIMAI/イラスト・たけだあや)
【最終話(6月27日[日]放送)あらすじ】
2次試験が迫る中、桜木(阿部寛)はますます厳しい状況に追い込まれていた。
学園買収には教頭の高原(及川光博)が関わり、坂本(林遣都)と米山(佐野勇斗)も加担していた。
水野(長澤まさみ)は心を痛め、久美子(江口のりこ)は「生徒たちのために奇跡を起こして」と桜木に頼む。
共通テストで思うような点数が取れなかった藤井(鈴鹿央士)は、ある決意を桜木に伝える。
専科から離脱した瀬戸(髙橋海人)は、果たして・・・。
2次試験に向けてラストスパートに突入する東大専科。生徒たちは、最後の追い込みで東大の過去問を必死にやり遂げる。
そんな生徒たちに桜木が用意した大逆転の秘策とは?果たして、結果は?
そして、龍海学園の行く末は・・・?
◆放送情報
『ドラゴン桜』
毎週日曜21:00からTBS系で放送中。
地上波放送後、動画配信サービス「Paravi」で配信される。
2005年放送『ドラゴン桜』も配信中。
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