主人公・夏美(髙橋ひかる)と、亡き妹・春(桜田ひより)の婚約者・冬吾(工藤阿須加)との愛が築かれるのか!? ラブとサスペンスが入り乱れるテレビ東京系ドラマ『春の呪い』の第4話が6月12日に放送された。

「このまま妹にしか目を向けなかった人生でいいのか?」と問いかけられ、心が揺れる夏美。冬吾も夏美に惹かれている様子なのだが、夏美は大好きだった妹が愛していた婚約者を奪うことはできないと、自分の気持ちに蓋をしようとする。そんな夏美のそばには、春の幻影があって・・・。

家に帰った夏美は、両親から冬吾と会っていたことを責められる。春の気持ちを知りたかったために、冬吾に頼んで、2人の思い出の地を巡っていた夏美だが、「春が好きだった人を取ったりしようなんて、そんなこと少しも思っていませんから!」と言い捨て、自分の部屋に駆け込むのだった。暗い部屋で自分が発した言葉を反芻しながらも、冬吾のことが頭によぎり・・・。「サイテーだ、私、自分が分からなくなっている」と頭を抱える夏美。すると、そこに春の姿が!? この、ふいに出てくる春の恐怖たるや!!!

「お姉ちゃんには、冬吾さんは渡さない」という春の言葉が聞こえたのだろうか、ふと何かに反応する夏美。「私、春を裏切ったりしない」と改めて思いながらも、冬吾から亡くなった春の代わりに夏美が花嫁候補になったと聞いたにもかかわらず、なぜ冬吾の母・聖美(高島礼子)が冬吾と夏美が近づくことを拒むのか・・・考えずにはいられなかった。そして、柊家とは関係なく、冬吾本人が夏美を想っていたのではないかと想像。「ダメダメダメ...」とベッドに顔をふせながら、想像をかき消す夏美。夏美の心が揺れ動く様が繊細に描かれていた。

一方、冬吾も頭を抱えながら、夏美のことを考えていた。「冬吾さんにだって選ぶ自由があるんです」と言われたこと、だが春の生前、夏美が柊家に嫁ぐ春に、柊家のルールに合わせないと結婚生活は長く続けられないと言っていたことも思い出し・・・。自由になれたらと思う一方で、やはり名家の重圧のようなものが重くのしかかるのだ。そんな中、同じ銀行で働くはとこに会った冬吾は、週末に自分がそのはとこの妹と会うことになったとを聞かされる。結婚のことで再び母・聖美が動き出していることを知った冬吾の心中は複雑。冬吾はやはり、相馬一族の血のつながりに縛られたままなのだろうか・・・。

冬吾のことで思い悩む夏美は、ふとネットで「カレシ あねに 盗られる」と検索。すると、姉に恋人を盗られた女性たちの恨み節が大量にヒットし、夏美は春もそう思ってるんだろうなと想像。すると、検索結果の一つに何か思い当たる節のあるコメントを発見する。そのブログは、誰かの闘病日記のようなのだが・・・「これって春!?」と気づく夏美。その闘病日記を読みながら、春の想いを知っていくことになるのだが、そのなかには冬吾がお見舞いに来てくれた日のことも。

ある日、夏美が電話口でペンが必要になっていた時に、冬吾がペンを貸してくれて、それを返す際に、手に擦り傷があることに気付いてペンと共に絆創膏を渡すというやりとりがあった。そんな2人の姿を見て、春はちょっとした寂しさを感じていたことを知る。そして、春との会話のなかで、自分の春への気持ちも再確認し、春が不安になるようなことを言ったことを後悔し、「ごめんね」と懺悔したりしていた。

ブログを読み進めると、そこには「私が死んだ後に」という最後の投稿が!? それを見た夏美は驚愕! 春の前では優しい笑顔を見せていた春だが、ブログには、辛らつな言葉で、冬吾を姉には絶対に渡さないという内容が書いてあり、それほどまでに冬吾のことが好きだったのかと夏美は涙してしまう。だが、夏美は冬吾のことを全く思っていなかったにもかかわらず、春はなぜそこまで、冬吾と夏美の仲を気にしていたのだろうかが引っかかってしまった。

一方、夏美のことを想う冬吾は、聖美に何も聞かされぬまま、意図せず、はとこの女性とお見合いを。そこで、はとこの男性から、冬吾が元婚約者の姉に付きまとわれていること、それを聖美の口からはとこが聞いたことを知り、驚くのだが・・・。 

その頃、春が最後に冬吾の行ったデートの場所を呆然と歩いていた夏美は、春のブログのショックもあって、「信じて・・・春。だから私を恨まないで」と力が抜けてしまう。「やっぱり私、春のところにいこうかな」と再び自暴自棄になり、ベンチに座り込んでいると・・・そこに、他の女性(=はとこの妹)と歩いている冬吾の姿が! 冬吾は夏美に気が付かずに夏美の前を通り過ぎたのだが、夏美はただただ、じーっと2人の姿を目で追うのだった。

互いに気になりつつも、一歩踏み出せない夏美と冬吾。2人の心が揺れ動き、そして変化していく様子が描かれた第4話。春が夏美に対して嫉妬し、「絶対に冬吾を渡さない」と思っていたことを知って、涙があふれる夏美。冬吾への想いは断ち切ろうとしていたなか、冬吾がほかの女性と歩いている姿を目撃し、冬吾たちの姿を目で追っていた春の表情には、情念のようなものが渦巻いていて・・・。

亡き春を想っての冬吾に対する恨みのようなものなのか、それとも、冬吾を誰かに盗られてしまうという思いなのか、夏美の中に芽生えた、思いがけない感情の真意が気になるところ。ラストの「呪われた恋に飛び込むなら・・・奈落の底に」という夏美のモノローグが意味することは一体!? そして、思いもよらないところで姿を現す"春"や、夏美と同様に心が揺れ動いている冬吾の気持ちも、気にならずにはいられない。物語は、さらなる修羅場が生まれそうな気配が・・・!? 第5話もお見逃しなく!

(文・小松加奈/イラスト・まつもとりえこ)

【第5話(6月19日[土]放送)あらすじ】

立花夏美(髙橋ひかる)は、春(桜田ひより)のブログに残された柊冬吾(工藤阿須加)への激しい恋心に触れ、改めて冬吾との決別を誓う。一方、母・聖美(高島礼子)から新たな婚約者を薦められた冬吾もまた夏美との別れを決意していた。2人は決着をつけるべくカフェで落ち合うが、別れ話は思わぬ方向へと展開し、言い争いに・・・。その後、店を出た冬吾は、電車に飛び込んだ女性の騒ぎを耳にして、夏美ではないかと不安に駆られる!

◆番組情報
サタドラ『春の呪い』
毎週土曜23:25よりテレビ東京系にて放送。
動画配信サービス「Paravi」にて前週土曜日夜9時から毎話独占先行配信。