――今回、4月に放送された『やりすぎ都市伝説』のSPの配信と『ウソかホントかわからない やりすぎ都市伝説 THEドラマ』の配信が始まりましたが、いかがでしょうか?

まず、「やりすぎ都市伝説」のショートドラマは・・・見ない方が良いです(笑)・・・というのは本当に泣きそうになるから(笑)ただ1カ月で作ったとは思えないくらいのクオリティになった自信はあります!都市伝説の恐怖というのは、おばけとかホラーみたいなものとはちょっと違って、「もしかしたら本当にあることなのかな・・・」という怖さがあるんですよね。今回ドラマ化した話も、「本当にあったら嫌だけど、本当にあってもおかしくない」という絶妙なラインで作られているんです。番組のコンセプトを否定するようで申し訳ないけど、本当の事です!って思って観てもらったら、より楽しんでいただけるんじゃないかなとは思います(笑)。

――ドラマ化するきっかけは何だったんでしょうか?

前から『やりすぎ都市伝説』はParaviのような配信系に向いているなと思っていたんです。怖いのが好きな人って1人で見ても平気だったりするけど、僕もそうなんですけど、怖いのが苦手な人は地上波のテレビで見るよりは、スマホやタブレットのテレビより小さな画面で見るのが良いのではないかなって。怖いと思った時にすぐに画面を伏せられるじゃないですか(笑)。こっそり、好きな方は真正面から楽しんでもらって、苦手な人はすぐ逃げられる体勢でぜひ全話見てほしいです。

Paraviができた2018年くらいから、「やりたい!」って社内では言っていたんです。『やりすぎ都市伝説』は『やりすぎコージー』という番組から始まって、16年続いてるんですよね。千原ジュニアさんが「おもろいやついるんです」と言って持ち込んできてくれて、それがハローバイバイの関(暁夫)くんで。「おもろいんだったら呼んでみましょう」ってことで、深夜帯で始まりました。視聴率は大して良くなかったんですけど、「ゴールデンっぽい」とゴールデン帯で放送したら2桁以上の良い数字だったんです。

それを何回かやって、2009年に『真夏の夜の都市伝説』というお盆の時期にやった回で実は1回ショートドラマを作ったんです。当時のやりすぎガールを主演にして、ドライブしてたらカーナビがおかしなことを言い始めてその通りに行ったら怖いことが起きたとか、ストーカーに遭っている子が怖い思いをするのとか・・・あまりにも怖かったのか視聴率がどんどん下がって・・・怖すぎると視聴率って下がっちゃうんですよね(笑)。怖くて変えちゃうという人が怖いもの好きの方よりも多いですよね。僕も替えちゃいますもん(笑)。だから、やっぱり地上波には向いてないなと思って1回封印してるんです。

その頃はやっぱり番組が好調だったのでドラマ化や映画化の話も出ていたんです。でももったいないですけど忙しかったんですよね・・・テレビ東京ってすごい人数が少なくて「忙しいからそれどころじゃないよな」ってドラマ化、映画化をしていなかったんですよね。もったいないことしたなってずっと思っていたんですけど、でも今回ドラマ化できて、しかもよくできているので満足です。

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――ドラマでおすすめのエピソードはありますか?

全部かな。無駄に怖いよね(笑)。これからの活躍がすごい期待される俳優陣が良く集まってくれたなという感じだったので、
都市伝説好きな人って女優さん俳優さん実は多くて「やりすぎ都市伝説」の本編も結構な数の女優さん俳優さんですけど、そういったキャスティングの豪華さもご注目ください

――ファンの方からの質問が来ているので、お答えいただけたらと思います。まず最初に、「観たい気持ちは山々なんですけど、ビビってまだ観られません。どうしましょう?」ということです。いかがでしょうか?

そう言う方はぜひ薄目で見てください(笑)。音量のレベルは1で。少し遠目で、いつでもスマホやタブレットを伏せられるようにして(笑)。騙すことはしたくないんですけど・・・できればあの都市伝説の恐怖を一度は体験してほしいですね。「口裂け女」って知ってますか? 口裂け女って口が裂けてる・・・僕の地元にも存在してて、僕が住んでたマンションと隣のマンションの間に暗い通路があるんですけど、そこに住んでるよって言われてました。そこ通る時は恐る恐るで・・・(笑)、そういううわさ話が広がって都市伝説になっていくんですよね。だから、始まりは本当なんじゃないか・・・という話で、普通のホラーの恐怖と種類が違うので「この恐怖なら大丈夫かも・・・!」と思って見てください。それでめっちゃ怖かったらごめんなさい(笑)。

――ありがとうございます。あと、「企画を考えるにあたって心がけていることは何ですか?」という質問も来ています。

一言で言うと、"ないもの探し"ですね。「あったらいいな」「あったら怖いな」など"もしあったら"というものを探すんです。つまり、普段見てないんですよ、ないものだから。普段見てないものが、画面に映っていたら見ちゃうでしょ。「池の水って抜いたことないな、抜いてみたらどうなる」みたいな、蓋を開けるようなことを日々探していますね。生活の中にヒントはいっぱいあるんですよ、あるものは提示してくれているから。そういうのを見つけて気になったらメモ帳に書くようにしてるのですごいぐちゃぐちゃしてるんですよね(笑)。
自分の感情が動いたらメモってます。

最近だと「やばい」とか、「ヒューメイリアン」とか・・・このタイトルで何かできないかなと思って。あと「無能」とか。あるアナウンサーがね、会社で「先輩、私って無能だと思いますか?」「テレビ局でもマネタイズとかビジネスとか配信ビジネスとかやんなきゃいけないじゃないですか。私は喋るだけで金も稼げないし、無能だと思うんですよ。周りからもそう思われているんじゃないかと思ってすごい恐怖なんですよ」って言っていて。「私って無能じゃないですか」って自分で言う人、会ったことないですよね。これだけ面と向かって「私って無能じゃないですか」と言うのがめちゃめちゃ面白いなと思って・・・こういうことが、企画のタネになっていくんですよね。

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――ありがとうございます。最後に、「『佐久間宣行のオールナイトニッポン0(ZERO)』で佐久間さんへ宛てた手紙の内容が知りたいです!」とのことです。教えていただくことはできますでしょうか?

あ、データ送るのでぜひ全文掲載してください(笑)。

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親愛なるバカ後輩
佐久間へ


今から21年前、はじめて君と会った。

僕は編成から異動したばかりの4年目駆け出しダメAD。
君は目をキラキラさせた新入社員。(あの頃はまだ、やせていたね)
あの時の事はよく覚えている。
僕は君のトレーナーで、その日が最初の研修だった。
君を喫茶店に待たせ、僕は1時間以上遅刻して「テレビのテープは君が知ってる普通のテープじゃない。かなりデカいテープだから気を付けろ」と1分位説明して終わった。
君はやっぱりキラキラした目で「はい」と言って空気を読んでくれた。
本当にありがとう。
そして、改めて謝らなければなりません。
あの時の遅刻の理由は「仕事が大変で」と言いましたが、単なる寝坊です。
この場を借りて心から謝罪いたします。
ウソをつきました、ごめんなさい。

そこからそれぞれにバカをやった。
当時テレビ東京のタイムテーブルにはお笑い系バラエティが皆無だった。
本当に一つもなかった。
20代の僕らにとって見たいものがビックリするくらい少なかった。
何でテレビ東京には「お笑い」が無いんだ?「バラエティ」が無いんだ?
その叫びは君の初めての深夜番組「ナミダメ」となった。
入社1年目にして自分の企画を決めて深夜番組をやっていたね。本当にスゴイ。
時を同じくして僕もはじめて決まった深夜番組「人妻温泉」を作った。
あれはひどかった。すぐに終わった。

その後、一緒にバカをやったね。
かなりの勢いで怒られながら「お笑いバラエティ」の種をまいた。
僕はプロデューサーで君は総合演出。
4歳離れていても初めてのお笑い番組に胸が躍った。
「ダチョウ&さまぁ~ずの若手で笑っちゃったよ!」
「大人のコンソメ」
そして「ゴッドタン」・・・
それが2021年の今に続いてる。
あの時始めたことが今も続いてるなんて事、
それがどんなにすばらしい事で
どんなに大変な事で
本当は信じられないくらい奇跡的な事か。
誰もほめてくれないから僕が褒めます。

佐久間、えらい!!

そして君はいつの間にか僕にため口をきくようになったよね。
「ああ先輩!オレすげえ面白い企画想いついちゃって、マジで笑えるからすぐやっちゃおうかと思ってぇ...」
先輩として、、、本当はちょっと動揺していたんだよ。
君はガチでそのことに気づかないんだもん。
僕は心の中で君の事をこう呼んでいたんだよ。

「俺様」って。

そうこうしてるうちに君はサラッと僕を超えていった。
持ち前のバカ力で。

バカは最上の誉め言葉だと思っている。
お笑い界で心の底から「バカだな~」と思える時、
何だか温かくなって、心の底から笑える。
天才なんていないと思っていたけど、
今ではバカになれる人の事を「天才」と呼ぶのだと思う。

テレビ東京を辞めていく君に
今まで照れくさくて言えなかった君への正直な思いを最後の言葉として、贈ります。

ばーーーーか!!!!


ありがとう佐久間。お前は本当にバカだった。
これからもたまに、一緒にバカをやりましょう。

テレビ東京 伊藤隆行


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――貴重なお手紙ありがとうございます!

◆"一人で見るからほっといて"リスト

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――Paraviではベイスターズの試合をよくご覧になると伺いました。

娘が横浜DeNAベイスターズの大ファンで、Paraviでは全試合中継してくださるので観始めたんです。あと長男が野球をやっていて野球は全部観たい野球少年で、僕は球場で横浜スタジアムが一番好きなこともあって、横浜スタジアムでやる横浜戦は絶対に観ちゃってます。僕は阪神タイガースファンなんですけど(笑)。最近では野球の試合をテレビで見られることも少なくなっているので、Paraviに全中継してもらって助かってます!

――Paraviでは他にどんな作品を観るんでしょうか?

僕、テレビマンとしては失格なんですけど、実はテレビをあまり見ないんです・・・というかあまり好きじゃない(笑)。それは子供の頃からなんですよね。何か番組にハマることもなかったし、全然テレビっ子じゃなかったんです・・・なのに何故テレビ局に入ったかというと・・・多分間違って入っちゃった感じです(笑)。元々は銀行員になりたかったんですけど、テレビ局って入れたら何するのかなと興味があって・・・入社試験で「報道記者になりたいです」って書いたら入っちゃったんですよね。1回も希望してないのにバラエティに入ってから何十年も頑張ってます(笑)。だから見たい、作りたいとかというのが元々あんまりなくて、テレビで見るということにもあまり固執してないというか・・・野球の中継を観始めるようになって他の作品も観るようになったんですよね。

このおすすめの作り方が上手いですよね。たとえば『やりすぎ都市伝説』のドラマに合わせて「信じるか信じないかはあなた次第です」というカテゴリーの特集が作られていて。関連した番組でくくってくれるからすごい観やすくて良い! 僕は好きなものだけを見たいので、こういうくくり方してくれてると自分の趣味の作品を見やすいんです。今観はじめたのが『SPEC』シリーズ。全部入ってるんでしょ? 超良いよね! ありがたいです。

あと、Paraviで色々見始めてこういう作品が好きなんだなって改めて感じましたね。『亜人』(アニメと実写映画)とかも観たんですけど、人ならざる者の物語が好きなんだなって、Paraviで気付かされちゃったかもしれないです(笑)。国内だけでなく海外作品でもSFっぽかったり、ファンタジーでホラーチックなやつとかに惹かれて見ちゃうんです。

――ではマイリストもそういうのを意識して選ばれたんでしょうか?

そうですね。あと、好きな世界観として『日本統一』や『トラック野郎』『女囚さそり』なども。『女囚さそり』はタイトルだけで惹かれちゃいますよね(笑)。昔のこういう系統のも好きで、今回改めてはっつりハマってみたいなと思って。こういう古い作品も入っているので、Paraviはアーカイブとしてもかなり充実してると思います。こういう配信サイトで、自分のチョイスで好きなものだけ見ていられるのは本当に良いですよね。

あと『金八先生』シリーズもリアルタイムでは第2シリーズしか観られてないので、他のシリーズも全部観たいですね。『池袋ウエストゲートパーク』も全話観ちゃいましたね。長瀬(智也)くんが俳優として大好きなんです。2013年に放送された『クロコーチ』がすごい好きで、そこから"俳優・長瀬くん"にもハマったんです。こないだまで放送されていた『俺の家の話』も珍しくテレビでリアルタイムで追って観てましたね。すごく泣いちゃいました。

家族で見ると一番早く泣いていて家族に「早い!」って言われることがあるんですけど、そういう泣くポイントのズレが気になっちゃって集中できなくなるんです・・・「ここは泣くポイントかどうか」の議論になるので(笑)。だから1人でタブレットとかで見ちゃうんですだから僕のマイリストは"一人で見るからほっといて"リスト(笑)。

マイリストを考えるのに、Paraviのラインナップをざっと見たんですけど、改めてTBSのドラマってすごいなってと思いましたね。開いたらすぐにわかるけど、名作ぞろいなんですよ。ドラマが好きな方はもうParavi入ってれば大丈夫ですみたいな感じがしますよね。バラエティもParaviにしかないようなものを作って頑張らなきゃなと思います。先日配信が始まったばかりの『筋肉温泉』とかもそうなんですけど、オリジナルのものを増やしたくて。例えば「ヤバいのあるらしいよ」「『筋肉温泉』はParaviでしか"入れない"らしいぞ」みたいに、ここでしか観られないものを増やしていけたらいいなと思います。

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