離婚に向けた活動(離婚活動)がテーマとして描かれる、北川景子と永山瑛太によるドラマ『リコカツ』(TBS系)の第2話が、4月23日に放送された。

ファッション雑誌編集部に勤務する水口咲(北川)は雪山で遭難し、自衛官の緒原紘一(永山)に救出されるという運命的な出会いを経て「交際0日婚」を果たす。しかし、ライフスタイルも価値観もあまりに異なることから、即離婚が決定・・・にもかかわらず、歩道橋で転落しそうになったときに紘一が身を挺して守ってくれた優しさに咲の心が揺れていた。

そんな折、紘一の母(宮崎美子)が離婚届けを残して家出したことで、咲たち夫婦は緒原家に駆けつける。だが、お茶を入れようとしても紘一も父(酒向芳)も茶筒の在処も知らず、腕組みしているのみ。父は「腹が減った」と言い、紘一がフォローするのかと思いきや「父さんはトマトとピーマンが苦手だ」という情報だけくれる有様だ。とはいえ、そこで「Uber eatsにします」と咲も決して負けていない。

しかも、紘一に対し「やっぱり親子だね。そっくりだった、お義父さんと紘一さん」と嫌味を言い、「自分は父を尊敬している」と返されると、「だったら当然かもね、同じ道を辿るのも」と言ってのける咲。しかし、その後、自分で背中に湿布を貼ろうと悪戦苦闘する紘一の姿を見てしまう。おそらく咲を守ろうとしたときに打ち付けたところが痛むのだろう。「お義父さんに、自分のことは自分でやってと言って」と言ったことが、紘一に響いているのだろうか。

そんな矢先、ラルフローレンの新連載の企画の話がくる。連載を依頼する夫婦を招いてパーティを開くため、咲も夫婦で出席してほしいと言われ、渋る紘一に「これもリコカツ!」と訴え、夢だった編集者への熱い思いを語って納得させた。

しかし、紘一の職場でバーベキュー大会が開催されることになり、夫婦で出席するよう言われるが、それがまさかのWブッキングになってしまい、大ゲンカに。二人はそれぞれ一人でパーティとバーベキューに向かうが・・・。

咲は一人で来たことについて尋ねられると、「私たち夫婦はお互い自立していて、相手に無理強いすることなく適度な距離感を・・・」と説明する。よく言った!と多くの視聴者が思うポイントだが、その考えを「かっこいい」と言いつつ、「だったら結婚する意味って何?」と問われ、詰まってしまう。

しかし、そんなとき、大急ぎで会場に転がり込んで来た(言葉通り本当に転がり込んできたので思わず吹き出してしまった)のが紘一だった。そして、こう語るのだ。

「彼女は・・・妻は、誰よりも努力して編集者になったんです」
「彼女が仕事にかける思いを自分は尊敬しています」

母が家を出て行ったことで「あいつが外でうまくやれるはずがない。あいつのことは俺が一番わかってる」と言う父に対して、母が本当は甘い卵焼きが苦手なのに父に合わせていたことを話し、「父さんは母さんのために自分を曲げて我慢したことあるんですか。夫婦でいつも妻だけが我慢するなんておかしいですよ」とおそらく初めて"反抗"した紘一。そうした両親を見ているからこその変化なのだろう。紘一の成長速度が凄まじい。そして咲も言う。

「失礼させていただきましす。私も夫の大事な時に駆け付けたいので」

そして、二人で遅れてバーベキュー会場に行くのだが、そこからまた一波乱が。
今回の注目ポイントは、「暗いところで光り、サバイバルでも役立つボールペン」。これは職場で部下にプレゼントの相談をされたことから、自分が妻に何もプレゼントしたことがないことに気づいた紘一が、必死に考え抜いた咲への初めてのプレゼントだ。しかし、「部下への」と聞いた咲は率直に「他のにしたら?」と言ってしまうが、よく見るとそこには「SAKI OBARA」の文字が。それに気づき、慌ててフォローしようとするが紘一に取り上げられてしまう・・・という場面があったのだが、なんとその超絶ださいボールペンが後に咲を救い、夫婦の距離を近づけることになるとは。

第二話の時点で、衝突しつつも、すでに相手を思いやり、歩み寄れる良い夫婦になりつつある二人。と同時にすでに「だが、まだ君の夫だ」が決めゼリフとして定着しつつあるが、"リコカツ"はどう転がっていくのか。その一方で、二人の両親のリコカツはますます深刻化しているが・・・こちらの展開からも目が離せない。

(文・田幸和歌子/イラスト・月野くみ)

【第3話(4月30日[金]放送)あらすじ】

キャンプの夜、林の中で道に迷った咲(北川景子)を紘一(永山瑛太)が見つけ出し、背負って帰ってくれた。どんな時も自分を護ってくれる紘一に咲は素直に感謝し、紘一も喜ぶ咲を見てうれしく思う。
そんな時、咲の母・美土里(三石琴乃)が2人の新居にやって来て「ここに住む」と言い出す。原因は夫・武史(佐野史郎)の浮気で、美土里は離婚する気らしい。

一方、離婚届を残して出て行った紘一の母・薫(宮崎美子)が、箱根の温泉旅館で働いていることがわかる。夫の正(酒向芳)はメンツを気にして迎えに行くことを拒否したため、紘一と咲が休暇を取って会いに行くことに。離婚を決めていた2人だったが、初めての旅行はどこか楽しみで、周囲からも「新婚旅行」とひやかされ、まんざらでもない。この箱根旅行で離婚の決意はどうなる?

そんなある日、同じスポーツジムに通っている紘一と貴也(高橋光臣)はなんとなく気が合い、サウナで互いの身の上話を始める。さらに、箱根行きの前夜、紘一の職場で新婚旅行壮行会が行われ、その帰り際、紘一は部下の純(田辺桃子)から「相談がある」と言われ...。

同じ頃、咲は編集長(松永天馬)に、ファッション誌の部署から小説や文学作品を扱う文芸部への異動を告げられる。

◆放送情報
『リコカツ』
毎週金曜夜22:00からTBS系で放送中。
地上波放送後には、動画配信サービス「Paravi」で配信。
Paraviオリジナルストーリー「リコハイ」も独占配信中。