おじさまと猫の心温まる日々を描いた桜井海のコミックを原作とした、草刈正雄主演のドラマ『おじさまと猫』第8話が2月24日に放送された。神田冬樹(草刈)は、ピアニスト・日比野奏(平山浩行)の家にいた。前回、ペットショップで山積みの荷物を抱えて転倒した日比野に、一緒に荷物を運んであげると約束したためだ。

「あれ? 猫がいない・・・」と探す日比野に、猫飼いの先輩として余裕を見せる冬樹。
「猫は臆病なんで、怖いとすぐ隠れちゃうんですよ」「低いところがどうも怪しいんですよ。私の"猫センサー"がそう言ってますよ」
謎の言葉をあたかも当然のように発する冬樹に「この人、ホントに神田冬樹なのか?」という戸惑いがどうしても消えない。

しかも、隠れていた猫を見つけた冬樹は「ふくまるにそっくりなんです!」とスマホ画像を見せる。「ホント、可愛い・・・」「きょうだいだと思いませんか?」という冬樹に「そんなにその猫が好きなら」と一瞬押し付けようとする日比野だが、次の言葉を思わず飲み込んでしまう。

この猫を「引っ越し先でペットが飼えないから」という理由で押し付けていった母は、昔、犬を気まぐれで買ってきたことがあった。日比野は最初、怖がっていたが、「コロン」と名付け、家をつくり、大切にし始めていた矢先、母が勝手にペットショップに返してしまった悲しい過去があったのだ。日比野は思う。「出会ったときから家族なんだ」と。

隠れたままの猫に対して、冬樹は「名前を呼んであげると安心する」とアドバイスするが、実は名前を知らない。母とはできるだけ接点を持ちたくない日比野だったが、意を決して聞き出し、「マリン」と呼ぶのだった。

「私は、ここにいてもいいの?」と安心した様子で出てくるマリン。「名前」は猫にとって存在の肯定となる大切な存在なのだろう。

冬樹はトイレ砂の入れ方などを指導しようとするが、かつて山盛りにした冬樹と違い、日比野は最初から適量でセットする。その様子を見て、もう教えることはないと思い、冬樹は言う。「良い飼い主さんになれます。私の猫センサーがそう言ってます」
そして、ふくまるの1歳の誕生日に、マリンとともに招待するのだった。

ふくまるに友達ができるのではないかとウキウキする冬樹。しかし、ふくまるは「パパさんがとられちゃうにゃ!」と気が気でない。実は、冬樹もまた「ふくまるが私をかまってくれないかもしれない」と不安になっていた。まるでカップルのようなラブラブぶりである。

そして、いよいよ誕生日当日。やってきたマリンとふくまるが対面を果たすのだが、

「お姉ちゃん!? 会いたかったにゃぁ」
「私もずっと会いたかった!」

奇跡の再会だ。そっくりに見えたふくまるとマリンは本当に姉弟だったのだ。しかし、それは冬樹にも日比野にもわからない。二人がじゃれ合う様子を見て、改めてきょうだいかもと言う冬樹に、今度は日比野が言う。

「きっとそうですよ。私の"猫センサー"がそう言ってます」

2匹の猫に顔をはさまれる「もふもふ」に幸せを感じる2人。日比野にとっては、マリン、冬樹、ふくまるという「家族が増えた」気分だが、そのきっかけを運んできたのは、苦手だった母というのもまた、不思議なご縁だ。

(文・田幸和歌子/イラスト・月野くみ)

【第9話(3月3日[水]放送)あらすじ】

神田(草刈正雄)は音楽教室の生徒の発表会が迫り悩んでいた。以前、日比野(平山浩行)のコンサートの会場で、まともに息をすることもできなかった自分が、生徒を支えることはできないと・・・。退職届を出すことを決意するが、それを知った親友の小林(升毅)は、もっと周りを頼れよ!と叱咤する。 逡巡したまま退職届を提出する神田だが、同僚の森山(小関裕太)は自分がコンサートに誘ったのが原因だと落ちこむ。神田の去就はどうなる!?

◆番組情報
ドラマParavi『おじさまと猫』
毎週水曜深夜0:58からテレ東で放送中。
動画配信サービス「Paravi」では毎週水曜21時から独占先行配信中。