平凡女子の奈未(上白石萌音)が仕事と恋にまい進する姿を描いたTBS系火曜ドラマ『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』の第5話が2月9日に放送された。今回は恋とお仕事パートがうまくリンクし、恋が多めと思いきや、たくさんのお仕事名言が飛び出す回でもあった。
「はぁ、まさかこんなことになるなんて!」といつものように奈未のモノローグからスタート。雨の中、忠犬ハチ公のように待っていた潤之介と、ついにキスしてしまった前回のラストシーン。そしてやってきたのは奈未の家。濡れた服を脱ごうとして、頭がつっかえている潤之介の服を脱がしてあげると、そこには上半身裸の潤之介。いきなりドキドキシーンかよ! と思っていると、慌てふためく奈未の腕をつかみ、
「奈未ちゃん、好きだよ」
そのまま奈未を抱きしめながら、潤之介は寝てしまった。もうコレ恋人同士確定でしょ。奈未がそう思っても仕方がない。だけど忘れていけないのが、潤之介の姉は毒舌&冷徹な編集長の麗子(菜々緒)。彼女に認めてもらおうと、奈未は社内報の仕事を自ら志願して引き受けるのだった。
ウッキウキの奈未と潤之介とのメッセージのやりとりも初々しい。スマホを見ながらニヤニヤする潤之介を見ると、こちらも恋人気分を味わっていそうな雰囲気。だけど「でも、まだ信じられない」(奈未)と文字を打った後、「潤之介さんが私の彼氏・・・」と打とうとして、ふと気が付く奈未。好きとは言われたけど、付き合おうとは言われていない。好きになってしまったからこその悩み。イケメン、カメラマン、御曹司なお相手ならなおさらだ。そんな奈未の悩みを聞いてくれたのが、取材予定のヴァイオリニスト、蓮見理緒(倉科カナ)だった。だけど理緒って確か、潤之介が思いを寄せていると思わしき女性じゃなかったっけ? まさかそんなベタな展開は・・・と思った人も多かったはず。そんな視聴者の予想を超えて、奈未の恋のお悩み相談で2人は大盛り上がり。
どうにかして潤之介から付き合っているという確証が欲しい奈未。そこで潤之介に家に呼ばれた奈未は理緒から授けられた作戦を実行する。とはいえド天然な子犬系男子の潤之介に普通のパターンは通じない。最後はストレートに「潤之介さん、私、言葉でちゃんと言って欲しいです」と伝え、ついに何かを心に決めた潤之介は「奈未ちゃん」「俺と・・・」と切り出すが、その合間に挟まるピンポーンというインターホンの音。あともう少しというところで潤之介からカニが届いたから取りに来てほしいと言われていた麗子がやってきてしまったのだ。奈未は麗子に見つからないように慌てて隠れる中、麗子に玄関で「はい、カニ」と潤之介が、素のカニをそのまま渡そうとしたシーンは爆笑であった。その後結局、部屋にいることがバレてしまった奈未は潤之介が何か言おうとしているのを遮って「私・・・私、好きなんです。カニが。カニが欲しくて潤之介さんに近づきました」と弁明。その言葉を聞いてちょっと落ち込んだような潤之介のかわいさも含め、ラブコメの定番ともいえそうな演出の連続だった前半。
だがそんな浮かれた状態が続くわけもなく・・・職場で麗子に「私、潤之介さんのことが好きです」と素直に打ち明け「(仕事も恋も両立)できます、してみせます」と宣言した奈未。なのに取材で理緒の着るはずだったドレスを違うスタイリストに渡していたことが発覚。なんとか見つけるも、そこは『MIYAVI』のライバル誌『ZEAL』の取材現場。お目当てのドレスは、なんと山村紅葉(本人)が着てしまっていたのだ。直談判して紅葉を怒らせてしまう奈未だが、そこへ颯爽と現れた麗子が紅葉柄のドレスを持ち込み、この場はおさまった。そのときの麗子の言葉がコレ。
「和泉(久保田紗友)がなんで評価されるか分かった? あなたみたいに片手間で仕事しない」
当たり前のことだが、名言である。この言葉を聞いて気持ちを一新し、社内報に取り組み始めた奈未。誰もいない編集部で仕事を続ける奈未の前に現れたのが中沢(間宮祥太朗)だ。そして雑誌の編集の仕事を映画『ベスト・キッド』に例えて、雑用の大切さ、仕事の本質を奈未に説く中沢。あれ、中沢さんってドS先輩って売り込みじゃなかったっけ? 完全にツンデレだよ! と思っていると、潤之介からメッセージが届き、いつものベンチへ行くと「これ。カニのおにぎりとカニのお味噌汁」と、なんと差し入れを渡される。「あんまり邪魔すると悪いから」と別れを告げたはずなのに、再び戻ってきて奈未にハグ。
「充電」。
はい、いただきました。この世に"充電ハグ"が生まれた瞬間です。そんな胸キュンシーンの直後のこと。奈未が潤之介のおにぎりを食べているとそこにコンビニ帰りの中沢が。どうやら奈未の分の夜食も買っていたようだが、おにぎりを食べる姿にちょっと寂しそうな表情も。自分の仕事をこなしながら奈未を見守っていた中沢は、社内報の仕事を終え眠りこける彼女のもとへ。そして奈未の書きあげた社内報のデータを見てふっと笑顔を浮かべると、優しい目で奈未を見つめるのだった。奈未と潤之介の胸キュンシーンも良かったけど、ツンデレ先輩が抱いたほのかな恋心が分かるシーンも、かなり胸にくる。てか、ヤバい。
結局、社内報は麗子に認められなかったが(実は認めてるっぽい)、「結果がどうでも、ちゃんと自分が納得するまでやれたんなら、次のステージが見えてくる。昨日までとは違う景色が。そうやって一段ずつ登っていくんだよ」という潤之介の言葉に救われる奈未だった。これも名言だ!
ちなみに麗子と副社長の宇賀神(ユースケ・サンタマリア)の関係もステップアップ。仕事はできても恋に関してはウブ過ぎる麗子が、ついに宇賀神とデートの約束を果たすのだが、それまでのテンパり具合がすごくて・・・もしかして奈未以上!? いつも厳しい麗子のかわいすぎる一面に、ほっこりしてしまった。奈未と麗子は意外に似た者同士かもしれない。
そして物語終盤、潤之介は奈未にちゃんと「付き合いたい」と言っていないことを自覚。これまでの奈未の言動から、やっぱり言って欲しかったんだと気づいた潤之介はバイクで奈未のもとへ。ハァハァしながら「奈未ちゃんに言いたいことがあって。俺・・・」と伝えようとした瞬間、「知り合い・・・?」という女性の声が。それは奈未が恋愛の相談をするために一緒にいた理緒だった。うきゃあ~、やっぱり理緒は潤之介が一途に思いを寄せていた幼なじみなんだ!と悟った瞬間。「ついに修羅場に突入か!?」と次週が気になって仕方がない!
(文・MAIMAI/イラスト・まつもとりえこ)
【第6話(2月16日[火]放送)あらすじ】
奈未 (上白石萌音)は麗子(菜々緒)に付き添い、とあるパーティに出席していた。するとそこには、潤之介(玉森裕太)の幼なじみ・理緒(倉科カナ)の姿が。しかし、潤之介がかつて想いを寄せていた相手だと知ってしまった奈未は、理緒と顔を合わせることができずに人影に隠れてしまう。
理緒に気づかれぬよう麗子とパーティ会場を後にしようとする奈未だったが、偶然麗子の父・宝来勝之介(宇梶剛士)と遭遇し挨拶をかわす。さらに勝之介は麗子に新谷(細田善彦)という若手実業家の男を紹介するのだった。すると後日、麗子の元に新谷から、ある相談が持ちかけられ・・・。
そんな中、パーティから帰宅した奈未のアパートの前には潤之介が待っていた。電話もメールも返事がなく、避けられていると感じた潤之介は、「理由を教えてくれるまで帰らない」とその場に座り込んでしまい・・・。
◆放送情報
『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』
毎週火曜22:00からTBS系で放送中。
地上波放送後には動画配信サービス「Paravi」で配信。
また、Paraviオリジナルストーリー「オー!マイ・ツンデレ!恋は別冊で」も独占配信中。
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