おじさまと猫の心温まる日々を描いた桜井海のコミックを原作とした、草刈正雄主演のドラマ『おじさまと猫』第6話が2月10日に放送された。

冒頭では、ピアノで「メヌエット」を弾く少年が登場。「神童」と言われていた幼少期が語られるが、隣で聴いていた弟が初めてピアノに触れると、いきなり「耳コピ」で「メヌエット」を弾いてみせる。それは7歳で経験した「初めての挫折」で、以降、ピアノが大嫌いになった・・・というのは、おじさま・神田冬樹(草刈)の話ではなく、冬樹が働く音楽教室の同僚・森山(小関裕太)の話だった。実は森山はピアノに挫折し、ギターをやっているのだった。

しかし、そんな森山の意識を変えたのは、冬樹の弾くピアノである。ふくまると暮らし始めたおかげで、少しずつ妻がいた日々に戻れるような気がしていた冬樹は、ようやくピアノを「楽しい」と感じるようにもなっていた。

森山は、ピアノが嫌いになった自身の過去を語り、興奮気味に冬樹に「まるで魔法みたいです!」と伝える。その言葉が、妻が自分にくれた言葉「あなたは魔法の手を持っているのね」と重なったためだろうか、森山にピアノのコンサートに誘われ、行く約束をするのだった。

コンサート当日。「初デートのときよりも緊張する!」という森山だが、冬樹が現れると、満面の笑みを浮かべて「イケメンだ~~! もはや同じ人間じゃねえ!」。そう笑顔満開で言う森山もキラキラ具合がすごくて「同じ人間じゃねえ!」状態だが。

さらに森山は演奏が始まると、「上手い、とてつもなく。でも、全然違う」と、先日自分が耳にした、冬樹の包み込むような音を思い出していた。そこで、ふと隣を見ると、冬樹が胸をおさえ、苦しそうに震えている。森山は慌てて冬樹を連れ出し、タクシーで自宅まで送った後、音楽教室に来ていた。森山は真剣な顔で同僚に言う。

「間違いだったらアレなんですけど、俺、神田先生って多分・・・プロのピアニストなんじゃないかなって思うんです」

仰天し、呆れ果てる同僚たち。誰もが知る世界的ピアニストの冬樹のことを、森山だけは本当に知らなかったのだ。おそらくそれは彼が"大嫌いになった"ピアノを遠ざけて生きてきたからだろう。

「でも、そんなにすごい人がどうしてこの教室なんかでレッスンしてるんですか?」

そこで冬樹の過去が同僚から伝えられる。あるコンサートを終えたとき、冬樹は病院から突然電話を受け、妻のことを聞き、アンコールに出たステージ上で倒れてしまったこと。以来、ステージに立てなくなったのだ。

森山は冬樹の家を訪ね、事情を知らずにコンサートに誘ったことを詫びる。しかし、「誘ってくれて嬉しかった」と言う冬樹は、自分の練習部屋に森山を誘うのだった。

玄関を開けると、出迎えたのは、冬樹のスマホ画像で見ていたふくまるである。

「か~わいい~~~!」

と森山がメロメロになっても仕方ないくらいかわいい。そして驚いたことに、冬樹の親友・小林(升毅)とは違い、森山に対しては最初から腹を見せて寝転がり、「さあ、撫でるが良い」と心を開くふくまる。「一目でわかったにゃ~。こいつは間違いなく猫好きにゃ~。そして、絶対良いヤツにゃ~。だって、パパさんを笑顔にしてくれたにゃ~」という理由からだ。

森山にとっては、ピアノの挫折から解き放たれ、冬樹にとっても、つらい思いはあっても、楽しい時間は過ごせることを改めて感じる「最高の1日」だった。

(文・田幸和歌子/イラスト・月野くみ)

【第7話(2月17日[水]放送)あらすじ】

世界的ピアニストである神田(草刈正雄)との才能の差に打ちのめされて以来、神田を憎んでいる日比野(平山浩行)は、先日、自分のコンサートを神田が途中退出したことに、苛立っていた。そんな中、日比野は母親(朝加真由美)から猫・マリン(声:松本穂香)の飼育を押し付けられ、しぶしぶ猫グッズを揃えるためペットショップに向かうことに。店員の佐藤(武田玲奈)に勧められるがまま、大量の猫グッズを選んでいると、偶然にも神田と再会を果たすが・・・!?

◆番組情報
ドラマParavi『おじさまと猫』
毎週水曜深夜0:58からテレ東で放送中。
動画配信サービス「Paravi」では毎週水曜21時から独占先行配信中。