「仕事も恋愛もほどほどに。人並みで普通の幸せを手にしたい」というイマドキの安定志向を持つ主人公を上白石萌音が演じるTBS系火曜ドラマ『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』の第2話が1月19日に放送された。

お見合話を断る口実として潤之介(玉森裕太)の彼女役を引き受けた奈未(上白石)。だが、潤之介から紹介された潤之介の姉は奈未のドSな上司の麗子(菜々緒)だった・・・という衝撃的な展開で終わった第1話。

第2話はそんな麗子とのあいさつから始まった。最悪の状況に焦りその場しのぎに色んなウソをついてしまった奈未は、自分がけん玉チャンピオンだと言ってしまう。翌日、『MIYAVI』編集部では創刊号の企画会議が行われ、人気漫画家、荒染右京(花江夏樹)とのコラボ企画が決定した。荒染がけん玉を趣味にしていることから奈未に荒染との交渉の席につくよう麗子は指示。奈未は潤之介と夜を徹して特訓するも、荒染の前でまともにけん玉ができなかったため交渉は失敗してしまう。ここからは、お仕事ドラマとしてはお約束の展開。奈未は必死になって練習し、荒染の漫画も読み倒し、そしてついに荒染の心を動かすことに・・・!

人並みな幸せを目指していた奈未が、人並み以下だと言われた麗子に「私、人並みになるまでもう逃げませんから!」と宣言した第2話。もちろん、プライベート重視で、仕事はほどほどにというイマドキの考え方も悪くない。しかし、第1話でも少し描かれていたように、仕事に対するアツい思い抱いている人間もいるということが、大きく取り上げられていた。

荒染との交渉を任され、中沢(間宮祥太朗)にアドバイスをもらいにいくも「ふざけんな。なんで仕事とられた俺がアドバイスしてやんなきゃいけないんだよ。それぐらい自分で調べろ」と冷たくあしらわれる奈未。仕事へ情熱を燃やしているからこそ、出てくるきつい言葉。それでも軽いアドバイスを送る中沢の優しさが垣間見えた瞬間だった。そこへ「彼氏です」と現れた潤之介に微妙な表情を見せる中沢。「仕事以外は一丁前だな」という中沢だが、今後、3人の関係が進展しそうな予感を見せた一幕だった。

けん玉チャンピオンが嘘であることが発覚し、荒染との交渉は失敗。潤之介に対して愚痴を言っていた奈未は突然、「彼女の振りを頼む相手、どうして私だったんですか?」と聞く。しかし潤之介から発せられたのはショッキングな言葉だった。

「実際に付き合わないから。恋に発展しそうな子にこんなことお願いできないでしょ」

さらに編集長の麗子は追い打ちをかける。

「あなたは人並みでいいとか言って、努力することから逃げてるだけ。人並み人並みって言うなら、まず人並みの責任を取ったら」

編集部で編集員たちが必死に打ち合わせをしている姿を見て、奈未は奮起。これぞお仕事ドラマって雰囲気全開だ。けん玉を猛練習し、荒染の漫画を読み倒し、その思いを荒染にぶつけ、奈未はコラボイラストを勝ち取った。そんな奈未の姿に胸が熱くなってしまう。

もちろん、仕事のことばかりじゃなく、奈未と潤之介の胸キュンシーンも欠かせない。潤之介が奈未を麗子に「仕事はバリバリ!」と紹介するシーンでは、「へにゃへにゃのすっとこどっこいのノー・バリバリです」と取り繕う奈未に「そういうとこ、姉ちゃんに似てるかも」と潤之介。ほぼ土下座状態の奈未に笑ってしまったが、なにも事情を知らず1人ぽやぽやとした雰囲気の潤之介がとにかく可愛い。潤之介の恋人の振りをする相手か、「姉ちゃん」と潤之介に呼ばれたいか、意見が分かれそうなシーンだった。

一方、仕事へ情熱を持ち始めた奈未が潤之介に「もう終わりにしませんか? 恋人のふり。やっぱり嘘ついても本当のところは変えられないというか。逃げてるだけっていうか」と実質のお別れ宣言をする。このとき「寂しいな」という潤之介の表情、ズルいでしょ。あんな哀しそうな顔を見せられたら別れたことを後悔しない女性はいないんではなかろうか・・・。

また第2話では、荒波先生を演じた声優の花江夏樹にも注目。アニメ『鬼滅の刃』で竈門炭治郎の声を務めたことでも知られる超人気声優。漫画家らしく(?)、首にタオルを巻いている姿は新鮮で、奈未から「私、先生の漫画のファンになりました」と言われ、柔らかな笑みを浮かべて見つめる姿に癒されたのではないだろうか。改めて花江の芝居に魅力を感じることができるだろう。

そして最後もまた怒涛の展開。スタジオに撮影の小道具のレモンを持っていこうとした奈未は坂道でレモンを落としてしまう。これを拾ったのが別れたはずの潤之介。最初から最後まで王道のシチュエーションの連続だったが、「俺のこと好き?」というセリフでto be continued・・・となってしまった。Kis-My-Ft2が歌う主題歌「Luv Bias」が流れ出すタイミングも完璧で・・・この後の展開が気になりまくりの第3話も期待するしかない。

(文・MAIMAI/イラスト・まつもとりえこ)

【第3話(1月26日[火]放送)あらすじ】

付き合っている振りを解消したはずの潤之介(玉森裕太)から、「俺のこと好き?」と突然質問され戸惑う奈未(上白石萌音)。さらに潤之介から自身の写真展の案内状を渡され、仕事中も潤之介のことが頭から離れなくなってしまう。

一方、『MIYAVI』編集部では創刊号の校了が1週間後に迫っていた。編集部員たちが校了に向けて慌ただしくしている中、編集長の麗子(菜々緒)から、急遽モデルで柔道家の瀬尾光希のインタビュー特集を別の人物に差し替えるよう指示が出る。光希の特集を担当していた中沢(間宮祥太朗)は、その指示に納得がいかず「もう編集長にはついていけない」と言い出す。

さらに、他の編集部員からも麗子への不満が続々と噴出し、麗子が辞めるか編集部員が辞めるかの二択を迫られる事態に・・・。

◆放送情報
『オー!マイ・ボス!恋は別冊で』
毎週火曜22:00からTBS系で放送中。
地上波放送後には動画配信サービス「Paravi」で配信。
また、Paraviオリジナルストーリー「オー!マイ・ツンデレ!恋は別冊で」も独占配信中。