【前編はこちら】『東大王』鶴崎修功&鈴木光&砂川信哉インタビュー!伊沢拓司は仏!?
――大学での勉学と、『東大王』のために知識を蓄えるというのは勉強方法が違うと思うのですが、どんな違いがありますか?
鶴崎:僕は大学院で数学の研究をしているんですけど、まぁクイズの勉強とは全然違いますね。数学は知識をつけるというよりは本を読んで論文を読んで、自分には何ができるのだろうかというのを探っています。世界の数学者の仕事を調べて、それに参加していこうとしています。クイズはどちらかというと趣味みたいなものが、バラバラと宝石のごとく散らばっている面白い情報をわっとかき集めて覚えていくという感じ。その工程が面白いんですよね。情報があります、それを覚えます、クイズ答えます、楽しい!って(笑)。
今はさまざまなリストを覚えているところです。世界遺産を全部と、あとアメリカ大統領とかアカデミー賞、ノーベル賞とか、「何代目~」「20〇〇年~」とか聞かれたらすぐ答えられるように。あと『東大王』だと俳優さんや女優さんを頑張って覚えています。数学とクイズ、それぞれの勉強をすることでリフレッシュになっている部分もありますし、バランスが取れているなと思います。
鈴木:クイズの勉強と大学や資格のための勉強方法は覚えるという点では共通ですが、アプローチの仕方が全く違います。
クイズは見ている方がなるほどと思うような興味深い知識を提供したり、一般的な知識に対する新しい見方を提供したりするものだと思います。だから、クイズの勉強方法としては、どういう切り口でものを見たら面白いかという事を意識して、ある程度ヤマを張りながら情報を集めることを重視しています。
例えば「3密」であればその意味まで問うほうが面白いからそこまで覚えるべきだとか、どこまで掘り下げるべきかを考えながらものを見ることが多くなりました。鶴崎さんと一緒で、資料にして取り込んでいく感じでやっています。逆に大学での法学に関しては、知識を使って思考して様々な問題解決を図るような学問だと思っています。クイズで培った情報収集能力はもちろん活きてはいるのですが、どちらかといえば、集めた情報をもとにいかに考えるかが重視されていると思います。なので、どういう風に理論を立てたら説得的なのか、ゼミでの教授や学生との意見の交換の中で日々勉強しています。
砂川:僕は興味が向いたことは突き詰められるんですけど、興味がない事は一切できないという感じなんですよね・・・。でもクイズは趣味半分、仕事半分で、仕事として求められていることがあるのでそれを最低限クリアしていかないといけない。つまらないこと、楽しいこともあると思うんですけど、そういうことは自分の中で折り合いをつけてやっていかないといけないと思うんです。それにこうやって真剣勝負ができる場所ってなかなかないと思うんです。それを十分に楽しむためには武器が必要で、武器を得ていく過程の中であまり興味がないものも、知識として入れておけば役立つこともあるという認識で取り組んでいます。
覚えたことと出題されたことが違くても、それを知っていることで答えを導き出せることもあって、そういう時はいつも以上にうれしくて楽しいんですよね。そういう一時の快楽のために勉強をしていて、勉学に関しても自分の興味のない一面があったとしても、「これを知る意味はわからないけど、今これを知ることで今後人の役に立つかも」と思ったり、そういう断片を探しながら、模索しながら学問に向き合っています。
――2021年には鈴木さんの卒業が発表されていますが、来年の目標や目指すものはなんでしょうか?
鈴木:
就活はお陰様で終わっているので、今後は渉外弁護士としての勉強を一層深めていけるよう頑張りたいと思っています。国内だけでなく海外の法律に関する勉強もしていきたいと強く思っているので海外のロースクールには、いずれ行くと思います。目標は毎年あまり変わらないんですけど、その時やれることを全力でとりくむということを掲げていています。『東大王』に出演させていただいたのもご縁だなと思っているんですが、この番組のおかげで、いろいろな仕事やたくさんの人とつながることができた事に感謝しています。これからも出会ったすべてに対して全力でやっていこうと思っています。
――何かメンバーたちに残したいと思っていることはありますか?
鈴木:3年間自分が『東大王』にいて培ったノウハウを言語化して伝えていければと思っていて、楽屋にいる時などに対策方法を教えたりしています。『東大王』で出るかもと思わない限り覚えないことも多いので、こういうサイトを見るといいよとか、こういうのを覚えるといいかもとか伝えて。辞める時にはもし必要な人とかいれば自分が今までまとめてきた資料を渡そうかなとも思っています。
――鶴崎さん、砂川さんは鈴木さん、林さんの卒業についてどういうお気持ちでしょうか? また来年以降どのようにしていきたいなどありますか?
鶴崎:鈴木光がいなくなったら結構痛いんですよね・・・もちろん林輝幸も含めてなんですけど。2人とも強いので、そこが抜けるってなったときにチームの全体としてのバランスも変わってきてしまいますし。この人は〇〇を知っているというのを把握していて、これはこの子が取ってくれるなぁとか思いながらやっていたのが崩れてしまうんですよね。鈴木光さんがいなくなったら神社仏閣の問題は誰が取るのとか、音楽の問題は砂川さんに頼めば良いけど、それでも取れなくなるジャンルが出てくるかもなとか。
あと2人がいなくなると年が離れすぎちゃうんです(笑)。僕は砂川さんとは近いですけど、その次に近い伊藤七海くんとは4歳違いとかなんです。そこから他の子はさらに年下で・・・どうすんだよって自分の中で思ってるんですよね(笑)。どうやって今後まとめていこうかなと。まぁ、でもそんなことはわかりきっていたことなので今年はそれを念頭に動いていたこともあって。年齢差については何とかなるでしょうと思ってます。
取れなくなりそうな問題も、そもそも自分が全部やればいいんじゃないのというところで着地して。人任せにせずに自分でやっていこうと。これまで他のメンバーに任せた結果、自分のものがなくなっていた気がしたので、取り返すような感覚で。仕事としてもがんばっていますけど、結局クイズは自分のためにやっていることなので、弱くなったら自分が1番嫌だし、自分に責任を取るという意味で強くなろうと。そういうこともあって、一見無意味に見えることを楽しめるようになったというか。とりあえずやって覚えて、自分ができるようになったら他の子にも「君もこれやってみて」と言えるようになるかなと(笑)。
砂川:僕は最初はサブメンバーとして誰かが欠けたときに僕が出るという立場で、そこから候補生になって正規メンバーになって、立ち位置が変わる度に戸惑うところもありました。最初は食らいついていく立場でしたが、2人が抜けてしまうということで誰が鶴崎さんを支えていくんだと考えるようになりました。自分に穴があるのは自覚しているので、そういうところを補ってどうにか支えられるようにしたいなと思います。
――砂川さんは年末に放送される『SASUKE』に挑戦されていますが、ずっと目標にしていたんですよね?
砂川:そうなんです。今年の収録は終わってしまったのですが、来年もまた挑戦できるように頑張りたいです。
――最後に12月16日(水)に配信される#4の見どころなどを教えて下さい。
鶴崎:#4ではマッスルモンスターに挑戦しているんですけど、あれは盛り上がりましたよ~! 非常に面白かったです。僕は応援してただけなんですけど(笑)。展望台から「行け行け~!」って。見ていてとても面白かったので、きっと皆さまにも楽しんでいただけると思うのでぜひ見てください。僕のハイライトは#1の時に「極楽パイロット」で下にいてクイズを当てた時かな・・・(笑)。その姿も良ければ見てください。
砂川:あの時の鶴崎さんの実況が面白かったです。「回ってる、回ってる」って静かに言う感じが(笑)。
鈴木:私は正直、怖いから「マッスルモンスターやりたくないなぁ」と心の中で思っていたんですが、紆余曲折あってやることになりまして(笑)。鐘があってそれをすごく細い鉄骨を渡ってから鳴らさなきゃいけなくて、それが決まったときにドキドキが止まらなかったんですよね(笑)。すごい緊張感の中、覚悟を決めて頑張ったのでどうなったのかをぜひ見届けて欲しいです。
砂川:普段、"知力の壁"として戦っているみんながマッスルモンスターという違う分野に挑戦してるのがすごい面白いと思いますし、アフタートークもあってまだまだ語られてない部分があって、色々と聞けると思うのでぜひ楽しみにしていてほしいです。
◆配信情報
Paraviオリジナル版『伊沢からのナゾトキを東大王がやってみた』
動画配信サービス「Paravi」で独占配信中。
◆放送情報
『東大王』
毎週水曜夜7時からTBS系で放送中。
※一部地域を除く
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