山田涼介と田中圭が凸凹バディの刑事を演じ、池袋の町で起こる凶悪事件に挑む『キワドい2人--K2-池袋署刑事課神崎・黒木』の第5話が、10月9日に放送された。

神崎隆一(山田涼介)が父・神崎賢造(椎名桔平)と"異母兄"黒木賢司(田中圭)との仲を取り持とうとする姿が序盤で描かれたが、この展開は切なすぎる。

なぜなら、黒木が腹違いの兄弟であることを明かし、隆一の家に転がりこんできて以降、着々と距離が縮まり、漫才のようなら掛け合いを見せるようになっていたから。しかし、その2人が実は異母兄弟どころか血のつながりがなく、ある事件の容疑者の息子と刑事の息子だったらしいことがわかってしまったから。

そして、このドラマの悲しさは、何と言っても、先の展開がほぼ全ての視聴者にわかってしまうところにある。

隆一が、父と、父を嫌悪する黒木の関係回復のために奔走する中、賢造はひそかに黒木に手紙を託していた。やはり・・・。だって、父の名は賢造、黒木は賢司。しかし、弟は「隆一」なのだから。

2人が異母兄弟でないのなら、どちらが賢造の子かは、歴然としている。

事情を知らずにキラキラの目で"父と兄"の仲を取り持とうとしている小柄でベビーフェイスの"弟"があまりに可哀想すぎるし、隆一と自分を結びつけた過去の凄惨な事件を長年背負いながら、実の父と離れて暮らさざるを得ず、それを誰にも話せなかった黒木もまた、可哀想すぎる。

そこから末長(八嶋智人)が待ち合わせしていた警察学校の教官・植田(中村育二)が銃殺され、さらに第二の殺人事件が。そこで、被害者2人の発着信履歴から容疑者として神崎賢造が浮かび上がり、隆一は捜査から外される。さらに、22年前のファミレス立てこもり事件との関連性もわかり・・・。なんて残酷な展開なのだろう。

ちなみに、この回、特に印象的だったのは、何度も映し出される山田涼介のまん丸の後頭部だ。田中圭が番宣時に山田の魅力について「後頭部が丸くて可愛い」ことを語っていたが、まん丸い後頭部が、まさか切ない展開をさらに切なく盛り上げることになるとは。

22年前のファミレスでバニラののったメロンソーダを食べる小さな子と、その面影が見事に重なり合う。もうアラサーなのに。

泣き芝居の上手い山田は、今作でも毎回泣いているが、綺麗な泣き顔よりもまん丸の後頭部と、小さな背中がより一層「泣き」を誘うとは、おそらく本人は気付いていないだろう。 
最終回を目前にして、制作陣の着眼点が見事に効いている回だった。

(文・田幸和歌子/イラスト・月野くみ)

【最終回(10月16日[金]放送)あらすじ】
神崎隆一(山田涼介)は、自分が犯罪者の息子だという衝撃の真実を知り自暴自棄になっていた。
いっぽう、22年前の 「ファミレス立てこもり事件」 の捜査を担当していた副署長・澤登哲也(六角精児)の身に危険が迫っていることを知った黒木賢司(田中圭)は、澤登の元に駆け付ける。するとそこには、行方をくらませていた父・神崎賢造(椎名桔平)の姿があった。しかし、22年前の事件の真相を澤登に迫る賢造は、隠れていた捜査員たちに囲まれてしまい――。

異母兄弟でないと知った神崎と黒木は、家族の絆を取り戻すことはできるのか !?
そして、兄弟バディが選んだ最後の決断は――。

◆番組情報
『キワドい2人-K2-池袋署刑事課神崎・黒木』
毎週金曜22:00からTBSで放送、動画配信サービス「Paravi(パラビ)」で地上波放送後より配信中。
ジェシー演じる諸星が主人公のParaviオリジナルストーリー『キワドくなりたい男』も独占配信中。