南海キャンディーズ・山里亮太が描く初の短編小説を原作とし、山里亮太役として仲野太賀が主演を務める東京「ドラマ24」60作目のドラマ『あのコの夢を見たんです。』第一話が、10月2日に放送された。

これは、毎回、実在する女優やアイドルを題材にして、山里が「現実逃避」でさまざまな妄想を繰り広げるオムニバス。様々な映画界で注目を集める気鋭の女性クリエイターたちが監督を務める点も注目だ。

企画自体非常にユニークだが、単なる話題狙いではないことは、冒頭から仲野太賀の「芸達者ぶり」が示している。

映しだされた目のアップだけで、ちゃんと山里に見える仲野太賀。赤いメガネという小道具もあるが、それよりも大きな特徴は、眼鏡越しに見えるすわった目だ。そして、引きで映される半開きになった長方形っぽい口も、肩が少し落ちた感じの立ち姿も。唇の噛み方も、目を細めて周りをうかがう様子も山里を思わせてくれる。

そんな彼が嫌なことから逃れるために開いたのは、妄想を綴るノートである。

妄想の第一話で登場したのは、「学校一のモテ女」中条あやみ。彼女の悩みは「フラれてみたい!」ということ。下駄箱をあければラブレターの山が雪崩になるし、黒板の落書きでも、校内放送でも、テレビの天気予報の生放送の背景でも告白されてしまう。

そんな中、「振られ屋」というアプリを見つけた中条は「学校で会えない人」「シチュエーションは夜」「ロマンチックな場所」「全身全霊で振られたい」と、希望の振られ方を入力し、ワクワクしながら指定された場所へと向かう。。

そこで現れたのは、「将来有望な天才ダンサー」加藤諒だ。加藤諒の使い勝手の良さは、尋常じゃない。告白を断るときに言う「僕のダンスを求めててるチームがいるんで」というセリフだけで、完璧な腹立たしさとおかしさを与えてくれる。

さらにさまざまな男子から、さまざまなベタなパターンの振られ方をしたうえで、最終的に登場するのが、仲野太賀演じる山里だった。そんな山里も実はまた別の契約を結んでいて・・・というドラマ性もあって最後まで目が離せない展開だ。
それにしても、第一話にもってきたのが、中条あやみというのは大正解だと思う。なぜなら、「学校一のモテ」とか「絶世の美女」みたいな設定が漫画や小説で描かれるとき、それを実写化すると「・・・まあ、可愛いっちゃ可愛いけど」「なんなら友達のほうが可愛いかも?」「結局好みの問題か」みたいな状況が起こることは多々あるから。

その点、中条あやみは顔面もスタイルも異次元。ベッドに長すぎる足を投げ出しているだけでも、絵画のようだし、どこからどう見ても「異世界」の美しさである。それだけに、第一話という導入で「実在しない、妄想の世界」を描いているということが一目瞭然だった。

そして、そんな中条あやみを振るという設定、それが妄想だとわかっていてもなお、羨ましすぎるぞ、山里亮太。

(文・田幸和歌子/イラスト・まつもとりえこ)

【第2話(10月8日[金]放送)あらすじ】
30年前に滅ぼされた魔王が突如、復活した。
当時、魔王を倒した勇者ら"光の騎士"たちは再集合するが、30年という時が彼らを弱体化させていた。世界に平和を取り戻すべく、新たな勇者を求め、山里(仲野太賀)らは試行錯誤を始める。そんな中、平凡で内気な医療事務の京子(芳根京子)が、新たな勇者に任命されてしまう。世界を救うという大役を背負わされてしまった京子は、訳も分からず、魔王討伐に向かうのだった・・・。

◆番組情報
ドラマ24 第60弾特別企画『あのコの夢を見たんです。』
毎週金曜深夜0:12よりテレビ東京系にて放送中。
(※テレビ大阪のみ、翌週月曜深夜0時12分から放送)
地上波放送後には動画配信サービス「Paravi(パラビ)」でも配信中。
(C)「あのコの夢を見たんです。」製作委員会