現在放送中の『半沢直樹』は2013年放送の堺雅人主演ドラマの続編で、池井戸潤氏の半沢シリーズが原作。今回は『ロスジェネの逆襲』『銀翼のイカロス』をドラマ化。毎週放送される度にSNSで話題になり、高視聴率をキープしている注目作。今回のイベントは、今期の連ドラ放送に先駆け、TBSラジオで今年2月から3月に放送された『TBSSラジオ オリジナルドラマ 「半沢直樹」 敗れし者の物語 by AudioMovie™』で描かれた「聴くドラマ」の演出をヒントに生まれたスペシャル企画で、出演者が生朗読するという"舞台演出"が重なった、オリジナルストーリーの特別企画となる。

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今回の公演で描かれたのは、南野陽子(平山美幸役)×土田英生(平山一正役)による「黒い二人の日記帳」、尾上松也(瀬名洋介役)×山崎銀之丞(広重多加夫役)による「繰りされる時・・・」、角田晃広(三木重行役)×佃典彦(曾根崎雄也役)による「おかしな二人の殺人事件」、賀来賢人(森山雅弘役)×尾上松也(瀬名洋介役)による「初恋の味」という4つの物語。

「黒い二人の日記帳」ではドラマの1話から4話までに描かれたIT企業の買収問題でいわゆる"敵役"だった大手IT企業「電脳雑伎集団」の社長夫婦の後日談が描かれている。事件後、何年か経ち別々の道を歩む2人がとある定食屋で再会するところから物語は始まる。相変わらず虚栄を張り、素直になれなくて互いに嘘を付き合うけど、その姿はドラマ本編で見たただの傲慢でわがままな二人ではなく、とても人間臭くて愛嬌があってお茶目で魅力的だ。似た者同士な二人がまた手を取り合って、また喧嘩しながらも、何年も前におそろいで買った"日記帳"をきっかけに大切なものに気づいていく姿に注目だ。

そして「繰り返される時・・・」では、同じく買収問題で"敵側"についていた太洋証券の営業部長・広重のその後の姿が描かれている。事件をきっかけに会社をクビになり求職活動に勤しむ広重がある人と出会ってまさかの展開に・・・ドラマを観ている層からしたらまさかの展開に驚くことだろう。広重が間違いを繰り返しながらたどり着く未来はどこなのかが見どころだ。この2作以外も見ごたえのある物語が展開されていく。本編と併せて楽しむのがおすすめだ。

また、今回のスペシャル企画では、朗読劇だけでなくキャスト陣によるトークショーも行われ、朗読劇を終えたばかりの感想を語ったり、劇場に集まった観客から寄せられた「男女関係なくもし他のキャラクターを演じるなら?」などさまざまな質問に答えていく。トークショーにはキャストだけでなく、『王様のブランチ』から藤森慎吾さんが、『伊集院光とらじおと』から伊集院光さんがゲスト出演し視聴者目線で出演者たちに疑問をぶつけており、印象的なシーンの撮影の裏側やお互いの役への印象、本作に対する思いなどが赤裸々に語られている。

朗読劇『半沢直樹』、パラビでの配信は9月16日(水)0:00から9月27日(日)18:00まで。日曜劇場『半沢直樹』は毎週日曜21:00からTBSで放送中だ。

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