――撮影を終えての今のお気持ちを教えてください。
無事に終わって本当に良かったです。まさかこんなにこんなことになると思わなくて・・・途中、ロケ場所の家が無くなって新しいところになったり、ものすごい雨の中で撮影したりとかありましたけど、そんな中、全12話撮りきれたのはすごいと思います。
――家の取り壊しが決まった時、SNSで盛り上がってましたけれどもその反応を見てどう思いましたか?
自分が作品に関わってなかったら、めちゃくちゃ面白いことだなと思いました(笑)。一番最初に発信したのが水野さんだったんですよね、確か。その状況を面白がれる人らが揃ってたんやなぁと思いました。ワーって頭を抱えてる人もいると思うんですけど・・・(笑)、それを表に出さずに、現場でもそれをみんなが楽しんで。原作自体もそれくらいのパワーがありますし、家がつぶれるというのも何回もあったりするので「浦安」らしいなと思いました。
――『浦安鉄筋家族』の原作とドラマ、それぞれの魅力は何だと思いますか?
原作はもう本当にパワーすごいなぁと思いました。これだけギャグを考えるのが凄いですよね。あと擬音! 晴郎だと殴られたときのうめき声とか、どうやって考えてるんだろうって。
ドラマの方は主軸に家族愛があって、主人公が小鉄から大鉄になっていて、家族愛がありつつも大沢木家らしいはちゃめちゃさMAXでホームドラマとしてすごく面白くなっていると思います。
――晴郎を演じるにあたって意識していることは何でしょうか?
始めは晴郎というキャラクターを演じることに「怒られたらどうしよう」と、撮影まですごい悩んでました。でも脚本の上田(誠)君に相談したら「とにかく一生懸命これまでの本多君出したらええんちゃう」って言ってもらったので、家族の中でのキャッチボールをする感じ・・・家族感を大事にするようにしました。
あとはとにかくみんな現場では大声合戦なので、負けないように大声を出すようにしました(笑)。やっぱり二朗さんがひと際大きいんですよね。顔も大きいし口も大きいし。
――共演者の方々の印象は?
二朗さんがとにかく大黒柱として何があっても受け止めてくれたんですよね。インする前にみんなでご飯に行ったんですけど、その時に「本多がやりたいようにやってくれたらいいから。全部受け止めるから」って仰っていただいて。すごくうれしくて、まさにそういう感じでした。現場全体を見てくれていて、スタッフ、キャストみんなに気を配って話しかけてくれて、芝居の中でもいろんな引き出しを出していただきました。
水野さんは水野さんでアイデアが豊富で、飾りのお面を使ったりいろんなことをやられていて、お芝居をめちゃくちゃ楽しんでやっているんだなと感じました。めっちゃアドリブもしてくれるので楽しくて。水野さん、自分のアドリブに自分で笑ったりもしちゃうんですけどね(笑)。それにしても5歳差の水野さんと親子役をやらせてもらえるとは思ってなかったです。
小鉄役の斎藤汰鷹くんはもう普段から小鉄みたいな感じなんですよ。でも監督に難しい要求されてもすぐに対応できるっていう・・・汰鷹がいないところでみんなで「天才やな、あの子は」って話しているくらいすごい上手いなと思いました。
岸井ちゃんは岸井ちゃんで演技がすごいナチュラルですごいですよね。28歳で女子高生をナチュラルにできるっていうのは化け物だなと(笑)。岸井ちゃんだけがこれまでに共演したことがあったので、そこは兄妹の役がやりやすかったです。
――ドラマ版で好きなキャラは?
みんな好きですけど、フグオくんが何しててもかわいかったですね。ずっとニコニコしてて一家に一人ほしいなとおもうくらい。あと9話に登場する星君ですね。同じ劇団の永野(宗典)さんがやってるんですけど、すごく面白かったです。「こんなことするんねや!って」。晴郎とぶつかって飛んでった先にスライムがあってスライムまみれになるという場面があるんですけど、躊躇なくスライムに顔を突っ込んだんですよね。「ようあれに顔ツッコめるな!」って。カメラマンの方が前に永野さんと一緒だったので、永野さんの動きも予期してちゃんとそっちに振っていて、それもあわせてすごいなって。大東駿介くんが春巻を演じるにあたって減量していて役者魂がすごいなと思っていたんですけど、身近にも役者魂すごい人いたなと改めて思いました。
――今後放送される中でおすすめの回は?
最終話が割と二朗さん演じる大鉄がいない家族の群像的なものが描かれているんですけど、ラストのちょっと前の橋の場面が・・・手前味噌ですが、そこがすごいめちゃくちゃ感動すると思います。僕は二朗さんの演技に衝撃を受けて、その日酔っぱらってメールしました。「あれを間近で観させていただけて、役者をやっていてよかったです」って。それくらいヤバかったので、楽しみにしていただければと思います。
――最後にメッセージをお願いします。
コロナを経て、さらにバカバカしさを増しながらやり続けているドラマなので、ただただバカなことをしてるなって楽しんでいただけたらと思います!
【第9話(9月4日[金]放送)あらすじ】
限りなく東京に近い千葉、浦安。"夢の国"から少しはずれたところに、どんな些細な出来事でも大波乱になってしまう大沢木一家が住んでいた。そんな一家の悩みの種は、パラサイト長男・晴郎(本多力)。キモくて、ウザくて、サイアクで...しまいには、発明に失敗して家を爆破!?呆れた順子(水野美紀)の宣告は、準家族へのランクダウン!!まさかの事態に焦る晴郎は一体どんな方法で返り咲く!?そんな矢先、留守番中の大沢木家に不審者侵入!これは緊急事態!格上げ目指した晴郎の孤軍奮闘・晴郎アローンが今始まる!とにかくパワフルで極端な家族が巻き起こす、最高のエクストリーム・ホームコメディ!
◆番組情報
『浦安鉄筋家族』
毎週金曜深夜0:12からテレビ東京で放送中。
地上波放送後には動画配信サービス「Paravi(パラビ)」で配信中。
(C)「浦安鉄筋家族」製作委員会
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