まるでアスリートのようにストイック。
規格外のスケールで、昨年の俳優デビュー以来、日本の芸能界を席巻する眞栄田郷敦。その人柄は、自分に厳しく、負けず嫌いな努力家だ。
現在、多部未華子主演の火曜ドラマ『私の家政夫ナギサさん』(TBS系)で新入社員の瀬川遙人役を演じている眞栄田。「オシダン!plus」前編では演じる役柄について、動画配信サービス「Paravi(パラビ)」で独占配信されるオリジナルストーリー『私の部下のハルトくん』について語ってくれた。
【前編はこちら】『わたナギ』に出演!俳優2年目の眞栄田郷敦は「恥を捨てていきたい」
後編では、まだまだ謎に包まれている眞栄田郷敦の素顔に迫る。快進撃を続ける20歳はいったいどんな青年なのだろうか。
殻を破った僕を観てください(笑)
――眞栄田さん自身を自分で分析すると、どんな性格ですか。
それがどんどんわからなくなってきて・・・(笑)。いろんな役柄を演じるたびに、「これもわかる」「これもわかる」って役と自分を照らし合わせてみたりするんですけど、そうすることでどんどん自分のいろんな面が見えてきて、本当の自分がわからなくなるんです。
そもそも仕事をしているときの自分はこういう感じだし、友達といるときの自分はまた別の感じだし。そういうことを考えると、本当の自分って何なのかわからなくなって。だから一言では言い表せないんです。
――確かにそうかもしれませんね。じゃあわかりやすく、自分の長所といえば?
なんだろう・・・。ひとつひとつ丁寧にやりたいところ、かな。
――真面目なんですね。
そうしないと不安になるんです。自分なりにいくつか演技プランを考えたり事前の準備は大事にしたいです。その上で現場に入ったときに、考えていなかった方向にお芝居が進んでも調整できるようにして。
――現場に行くと変わることってありますもんね。
そうなんです。特に『私の家政夫ナギサさん』はその場のノリを大事にしている現場なので、ちゃんとそれに応えられるように、出来る限りいろんなパターンを準備しておきたいんです。
――では、自分の短所と言ったらどこですか。
昔から殻を破ることがあんまり得意ではないので、そこが短所ですね。パラビでやっている『私の部下のハルトくん』では、その殻を破るようなことをかなりさせてもらっているので、いい経験になっています。
――殻を破るというのは、どんな場面で?
すでに撮影が終わっているところで言えば、2話とかすごいです。あとは、これから撮影なんですけど、台本を読む限り4話とか5話もすごくて。どんなふうに殻を破っているかは観てもらえればわかると思うので、ぜひ殻の破った僕を観てください(笑)。
得意料理は卵焼き。洗濯は、漂白するのが楽しいです(笑)
――ドラマでは、"スーパー家政夫"のナギサさん(大森南朋)が登場しますが、眞栄田さんの家事スキルはいかがですか。
家事はひと通りやります。料理も基本自炊なので。そんなに大したものはつくれないですけど、肉じゃがとか、それぐらいならちゃんと食せるものはつくれます(笑)。
――おお。では、得意料理は?
難しいですね・・・。(少し考えて)卵焼き!
――綺麗に巻こうと思ったら意外と難しいですよね。
そこはわりと自信があります。結構綺麗にクルクル巻けます(笑)。
――じゃあお掃除も?
そうですね。家は綺麗にしておきたいので、結構まめにします。今は便利な掃除用具がいろいろあるので。
――ぜひ眞栄田さんの必須お掃除アイテムを教えてください。
今ってこすらなくても汚れを落とせる洗剤がいっぱいあるじゃないですか。お風呂とかトイレとか排水溝とか。あのへんはひと通り全部揃えています!
――洗濯も自分で?
ちゃんとやります。漂白するのが楽しいんですよ。
――漂白するのが楽しいというフレーズは初めて聞きました(笑)。
色物と分けて漂白するのが好きなんです(笑)。だから洗濯機はいつも2回まわします。
――すごい。お話を聞く限り、眞栄田さんには家政夫はいらない・・・?
あ、でも台本を読んで、年に1回とか半年に1回の大掃除はお願いしたいなと思いました。日頃の掃除は自分でやるので、換気扇とかエアコンのフィルターとか、そういう細かいところのお掃除を頼みたいですね。
ライバルは自分。めっちゃ負けず嫌いなんです
――本編では、ナギサさんの存在が多忙なメイ(多部)の安らぎになっていきます。眞栄田さんにとっての仕事で疲れて帰ったときの安らぎとなるものは?
ソファです。何かしていると、ついあれこれ考えてしまうので、リフレッシュしたいときはソファの上で横になって、天井を見つめてボーッとするんですね。あの時間が、僕にとってはいちばんリラックスできる時間です。
――なるほど。では、競合企業に勤める田所(瀬戸康史)をメイは当初ライバル視します。眞栄田さんにはライバルっていますか?
(少し考えて)・・・自分?
――カッコいいこと言いましたね。
すごいクサいこと言いましたね(照)。僕、あんまり人と比べないんです。いつも考えているのは、昨日の自分を超えること。だから、ライバルって言われてもあんまり思いつかなくて。
――自分がライバルって大変じゃないですか?
大変ですけど、楽しいです。毎日ちょっとでいいから昨日の自分を超えていたいです。
――怠けたり弱音を吐いたり、自分に負けそうになるときってないですか?
(また少し考えて)・・・意外とないかもしれないですね。
――メンタルが強靭です。
好きなので、自分を超えることが。だから、そんなに苦じゃないというか。中高で吹奏楽をやっていたんですけど、そのときもできなかったことができるようになることが楽しくてやっていたし。筋トレも、昨日まで上げられなかった重量が今日1回でも多く上げられるとうれしいし。すべてがそういう感じで。
僕、めっちゃ負けず嫌いなんです。負けるのが悔しいから、できるようになるためなら、どんなことでも頑張れるんです。
――その悔しさは、お芝居をやっている中で感じることもありますか?
めちゃくちゃ感じます。さっき前の日に準備するって話をしましたけど、その上で自分の発想にはなかったことを監督から言われると、もっと準備しておけばよかったなって、自分の発想の未熟さに悔しくなりますし。そこが、この仕事の面白さでもあるんですけど。
――今、俳優生活2年目に入りましたが、俳優業に対する想いが強くなったのは、どのあたりからですか?
それはもうデビュー作の頃からずっとです。わけがわからなくて、何もできなくて、悔しかったし、すごく悩んだし。でもおかげでそこからこの仕事をもっとやりたいって気持ちが強くなりました。
自分の立場に不安にならなくなったらヤバいと思う
――芸能界に入って最初にびっくりしたことって何ですか?
(10秒くらい考えて)びっくりしたことは・・・スタッフさんが何でもやってくれること。身の回りのこととか全部スタッフさんがやってくれることに戸惑いましたし、たまに不安にもなります。
――いきなりそういう環境に放り込まれたら、芸能人という自分の立場に勘違いしそうになりませんか。
まだ今は不安になるので、勘違いすることはないです。ただ逆に不安にならなくなったらヤバいなって。だから、どんなに経験を積んでも初心を忘れずにいたいです。
――今回演じる遙人は失敗続きの毎日に「この仕事向いてません・・・」と言っちゃうようなキャラクターですが、眞栄田さんもこの仕事向いていないなと心が折れそうになることはありますか?
結構ありますよ。というか、毎日、向いてないのかなって思ってしまいます。
――辞めたいとは思わないですか?
辞めたいとは思わないです。負けず嫌いなんで。やるしかないって、もうそれだけです。
(文:横川良明/撮影:高橋将司)
【衣装】
Tシャツ ¥20,000/ジャケット ¥71,000/パンツ ¥38,000:3点ともにTENDER PERSON
ソックス 参考商品:STANCE/STANCE カスタマーサービス
その他スタイリスト私物
【問い合わせ先】
TENDER PERSON (info@tenderperson.com)
STANCE カスタマーサービス (0800-800-2380)
◆番組情報
火曜ドラマ『私の家政夫ナギサさん』
毎週火曜夜22:00からTBS系にて放送中
地上波放送後には動画配信サービス「Paravi(パラビ)」でも配信。
また、パラビオリジナルストーリー『私の部下のハルトくん』も独占配信中。
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