「仕事を始めてからカッコつけていてもいいことないと思うようになった」

デビューから1年が過ぎ、そう胸の内を語る俳優の眞栄田郷敦。2019年、映画『小さな恋のうた』で俳優デビュー。ドラマ『ノーサイド・ゲーム』では体重15kg増でニュージーランド帰りのラガーマンを演じ、話題を集めた。

そんなネクストブレイク筆頭格が今、新たに全力でぶつかっているのが多部未華子主演の火曜ドラマ『私の家政夫ナギサさん』(TBS系)だ。本作でイマドキの新入社員・瀬川遙人役を演じる眞栄田は、動画配信サービス「Paravi(パラビ)」で独占配信されるオリジナルストーリー『私の部下のハルトくん』で主演を務める。

デビュー2年目のルーキーが今度はどんな顔を見せてくれるのか。今回の「オシダン!plus」では、さらなる飛躍が期待される眞栄田郷敦にフィーチャーする。

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飾って自分をよく見せるより、自然体でいたい

――まずは演じる瀬川遙人という役について教えてください。

遙人はまっすぐで素直でやる気にあふれているんですけど、そのやる気が空回りしちゃったりするところがある役ですが、僕から見るとめっちゃいいやつです。確かに空気が読めないところはあるけど、そこもクセになるというか、構ってあげたくなるキャラクターなんですよね。

――イマドキの新入社員というと冷めた印象に聞こえますが、非常に愛されるキャラクターなんですね。

そうですね。ケータイを使ってメモをとるようなイマドキなところがあって、それで怒られてめちゃくちゃヘコんだりしているんですけど。僕らの世代って怒られ慣れていない人が多いと思うので、そうやってヘコんでる遙人の姿はすごくイマドキな気がします。

――眞栄田さん自身はどうですか? 仕事の面でやる気が空回りして失敗することも?

いや、僕自身は空回りするというより、どちらかと言うと、ひとつひとつのことを確実にクリアしていきたいタイプで。慎重派です(笑)。

――じゃあ、知らないことに対して変にカッコつけて知ったふりとかはしない?

今はしないですね。中学とか高校のときはカッコつけたがりのところもあったと思いますけど、仕事を始めてからはカッコつけていてもいいことないと思うようになったので、今はむしろできるだけ恥を捨てるようにしています。

――そう思うようになったのはどうしてですか?

カッコつけるより、そんなふうに自然体の方がカッコいいと思えるようになったから・・・かな(照)。飾って自分をよく見せるよりも、飾っていない自分自身の魅力をもっと伸ばしていけるようになりたいなと今は考えています。

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金八先生みたいな人が、理想の上司です

――では、遙人らしさを出すために、演じている上で意識していることを教えてください。

遙人は空回りしたりズレているところが面白いキャラクターではあるんですけど、そこはあえて狙っていかずに、僕自身はとにかくまっすぐ真面目に遙人を演じてます。と言うのも、遙人自身、いろいろKYなことを言うけど、それは冗談で言っているわけではなくて、本気で言っていることが周りとズレているから面白いと僕は思ってて。そこを狙いすぎちゃうと、遙人の良さがなくなる。だから、僕はまっすぐ真面目にということを心がけています。

――主人公の相原メイについては、眞栄田さん自身の目線で見るとどう思いますか?

メイさんはめちゃくちゃ仕事ができる人なので、もし僕が新入社員で直属の先輩がメイさんみたいな人だったら心強いですね。メイさんから学べることも多いですし、その分、自分も成長できるし、こんな先輩がいたらうれしいだろうなと思います。

――眞栄田さんにとっての理想の上司・先輩像は?

ちゃんと愛を持って叱ってくれる人がいいですね。金八先生みたいな!

――熱血タイプが先輩や上司でもオッケーですか?

筋が通っていれば、僕はオッケーです。理不尽なことで怒られるのは嫌だけど、そこに愛があるなら、僕は逆に怒られるとモチベーションが上がるというか。怒られた瞬間はヘコむかもしれないけど、すぐに気持ちを切り替えて、叱られたことを改善していこうって気になります。

――演じる多部未華子さんの印象はいかがですか?

多部さんは本番が始まったら一瞬でスイッチが入るんです。普段は静かで大人しい方で、僕もあんまり喋らないので、まだほとんどちゃんとお話ができていないんですけど。役に入った瞬間、別人になる。そのスイッチの切り替えがすごいなと思います。

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岡部さんと若月さんとの掛け合いが見どころです

――視聴者のみなさんに注目してほしい遙人のポイントはどこですか?

もちろん本編も観てほしいんですけど、遙人としてはパラビで配信される『私の部下のハルトくん』にもぜひ注目してほしいです。本編の内容に添いつつ、ものすごくコメディ要素が強い内容になっていて。僕と堀江耕介役の岡部(大)さん、天馬あかり役の若月(佑美)さんの掛け合いが見どころ。テンポのいい会話劇になっているので、いつも本番前に3人で息を合わせる練習をしています。

――『私の部下のハルトくん』は眞栄田さんが主演。何か意識していることはありますか?

そこはもう何も考えず。何か引っ張っていくというよりも、自然体でいるようにしています。

岡部さんが本当に面白い方で。掛け合いでも岡部さんが引っ張ってくださるし、何をしていても面白いんですね。段取り(撮影開始前に行うリハーサルのこと)から毎回笑いが起こるんですよ。そんな現場なかなかないなって。

そうやってスタッフさんたちが笑ってくれると、これでいいんだって僕たちも自信が持てますし。おかげで本番にも胸を張って臨めるし、それがOKをもらえるとまたうれしくなるし、毎回の撮影がすごく楽しいです。

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ひとつひとつじっくり言葉を選びながら、丁寧にインタビューに答えてくれた眞栄田さん。その誠実な横顔まさに真面目そのもの。後編では、そんな眞栄田さんの素顔をさらに深掘りする。

(文:横川良明/撮影:高橋将司)

【衣装】
Tシャツ ¥20,000/ジャケット ¥71,000/パンツ ¥38,000:3点ともにTENDER PERSON
ソックス 参考商品:STANCE/STANCE カスタマーサービス
その他スタイリスト私物

【問い合わせ先】
TENDER PERSON (info@tenderperson.com)
STANCE カスタマーサービス (0800-800-2380)

◆番組情報
火曜ドラマ『私の家政夫ナギサさん』
毎週火曜夜22:00からTBS系にて放送中
地上波放送後には動画配信サービス「Paravi(パラビ)」でも配信。
また、パラビオリジナルストーリー『私の部下のハルトくん』も独占配信中。