毎週水曜深夜0:12から市川マサ原作の人気コミックを実写ドラマ化した『僕はどこから』がテレビ東京で放送され、地上波放送後には動画配信サービス「Paravi(パラビ)」でも配信中。本作は主演・中島裕翔が演じる他人の文章を書き写すことで、その人の思考をコピーできる小説家志望の主人公・竹内薫と、そんな薫の元同級生でインテリヤクザの藤原智美の"若さ故に抱える苦悩"や"揺るぎない友情"を描いていく青春異能クライムサスペンスだ。今回、智美を演じる間宮へインタビュー。前編では智美の人物像や間宮の役者としての取り組み方、プライベートについて聞いた。
――今回間宮さんが演じる智美はどんな人物でしょうか?
智美はこれまで何かをやる時に正しい選択というか、「これしかない!」ということを自分に言い聞かせて生きてきた人だと思います。だからその都度悩んで、自分の選択を疑って「これでいいのか」って常に考えている薫に対しての憧れはあると思います。それは羨ましいというのとは違うんですけど、多分、智美の周りには智美みたいな自分を鼓舞して生きてきたようなタイプが多いと思うんです。そんなタイプに囲まれていると、真逆のタイプの人間がおそろしく魅力的に感じてしまうというのは僕もあるので、そういう意味でも薫と智美はひかれあったのかなと思います。
――智美は薫とバディを組むことになりますが、住んでいる世界は黒と白のまったく違う世界。また、間宮さんご自身の「黒い」と思う部分はありますか?
僕、社交的っていえば社交的だと思うんです。共演した人を飲みに誘ったりもしますし、あまり人見知りもしませんし。もちろん、作品によって意識するときもありますけど・・・例えば、すごく人間関係がシビアな作品だと、あまり社交的にならないほうがいいかなとか思っています。でも今回の『僕はどこから』では、みんなと仲良く話していました。裕翔と最初に会ったときもほぼ同時に「おう!」って声をかけたんじゃないかな。そういう意味では自分は"白"かなと思うんですが、黒い部分ですよね・・・心の中は黒いと思います(笑)。人って誰でも黒い部分はあるじゃないですか、そういう意味で。人に対して言わないでおくこともありますよね。自分はこう思っているけど、それをあえて口に出さないところとか。そうやって心の中で思っているだけに留めておくことはあります。
――まさに、それは誰にでもあることだと思います。では演じる智美は黒い人間だと思いますか?
ヤクザの中では"白い"と思います。まぁ、その白さも世間的に見れば黒いのかもしれませんが・・・世間一般の白と黒が混ざった感じって言えばいいのかな。それでも、その筋の世界において、智美は光のような存在じゃないかと思います。
――間宮さんといえば、これまで数多くのキャラクターを演じていらして"カメレオン俳優"と呼ばれることも。殺人犯から芸人、一般人に学生まで幅広い役柄を演じてきていますがご自身ではどう思われていますか?
自分の演じ分けレベルというか、どの程度までちゃんと演じ切れているか自分ではあまり分からないんですけど、あくまでそういうキャスティングを受けているだけだと思うんです。王道の主人公ばかりを僕が演じていたらそういうことは言われないと思うんですよね。たまたま際どい役から普通の役を演じている落差を見て、そう見えているだけで。それが演技力に直結しているとは限らないんじゃないかなと思います。
――でも、その演技力が認められているからこそ、さまざまな役のオファーがあると思うんですが・・・。
もちろん、人から褒められればとても喜びを感じたりします。でも僕が、その役のふり幅を決めているわけじゃなく、キャスティングされた方がそう思っていただけているだけなので。一応、僕にも少なからずは演じ分けたという自負はあるんですけどね。だから謙遜しているわけじゃなく、事実として受け止めなきゃっていうことを自分に言い聞かせている感じです。僕も受けた役を演じ切るつもりでやっていますが、絶対に慢心しちゃいけないとも同時に思っています。
――後編ではさらに間宮祥太朗の演技への取り組み方などを深掘りしていく!
(文・撮影:MAIMAI)
スタイリスト:津野真吾(impiger)
衣装協力:EEL Products、Paraboot
◆番組情報
『僕はどこから』
毎週水曜深夜0:12からテレビ東京ほかで放送中。
放送終了後には動画配信サービス「Paravi(パラビ)」でも配信されている。
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