2020年1月8日(水)深夜0:12からテレビ東京で市川マサ原作の人気コミックを実写ドラマ化した『僕はどこから』が放送開始。本作は他人の文章を書き写すことで、その人の思考をコピーできる小説家志望の主人公・竹内薫と薫の元同級生でインテリヤクザの藤原智美の"若さ故に抱える苦悩"や"揺るぎない友情"を描いていく青春異能クライムサスペンスだ。人生に追い詰められた薫が智美の導きで"自分探し"を決意したとき、大きな犯罪の幕が上がる...という物語の主演を務める中島裕翔と藤原を演じる間宮祥太朗にインタビュー。久々の共演となる2人が撮影を通して感じたお互いの成長や、夏に行われた撮影の思い出などを語った。

――これまでいくつもの作品で共演してきたお2人ですが、『僕はどこから』で共演が決まったときの感想から教えてください。

中島:今回で4回目になるんだっけ?

間宮:そうだね、4回だね。

中島:『スクラップ・ティーチャー〜教師再生〜』(2008年、日本テレビ)『弱くても勝てます 〜青志先生とへっぽこ高校球児の野望〜』(2014年、日本テレビ)『水球ヤンキース』(2014年、フジテレビ)。で、今回は間宮のヤクザ役が似合うなぁって。元々、覇気みたいなものを持っていると思っていましたから。

間宮:子羊のようなね。

中島:(笑)。だから智美をイメージしやすかったっていうのもありますし、知っている仲なので薫と智美の空気感も作れるんじゃないかなという思いもありました。実際、本読みをしたときにプロデューサーさんや監督さんに「すごい、いいね!」とか「見える見える」って言っていただきましたし。何よりまた共演できるんだってことが素直にうれしかったですし、安心も出来ました。

間宮:僕は薫が裕翔だって聞いて「うれしい!」と思っていて。前回の『水球ヤンキース』のときは『弱くても勝てます~』から連続だったので「また一緒だね、うれしいね」って言い合っていたんですけど、数年たった今は、そういうことを面と向かって言うのが恥ずかしくて・・・。

中島:なんか恥ずかしいよね(笑)。

間宮:そう。だから言わなかったのに、マネージャーにすぐにバラされちゃいました(笑)。

中島:(笑)。

――今回、演じる役柄が自分と重なるところはありますか?

中島:この作品の主題にもなっている"僕はどこから"っていうことを自分自信に重ねたとき、意外と考えたことがなかったことに気づいて。たぶん、考えても誰もが答えが分からない投げかけだと思うんです。それでもいろいろ考えてみたら、改めて自分はこうなんだって発見したこともあるし、その作業をすることが楽しかったです。薫は「僕はどこからくるんですか?」とセリフにもあるように、ちょっとネガティブなところがあるんですけど、そういうところは割りと似ているのかなって思いますね。

間宮:自分に自信がないんですか?

中島:ないよ(笑)。

間宮:そんなネガティブなイメージはなかったんだけどな。

中島:基本、不安や心配から入っちゃうからね。

――間宮さんが智美と重なる部分というのは?

間宮:作品の中で薫が智美に憧れる要因のひとつとして、智美は「僕はどこから」ということを考えない人間だっていうのがあると思うんです。それは自信でもあり、あきらめでもあり。そういうところが自分にもあって。自分の現状は自分以上でもないし、以下でもない。智美の楽観的にも悲観的にもならないところは似ているなぁと思います。自分が出来ることは出来るって自信を持って言えるけど、出来ないことも出来ないって断言できますし。「そういう自分って?」と考える前に「自分でいる」みたいなところは似ているんじゃないかなと思います。

――2019年の夏に撮影が行われたそうですが、撮影時を振り返ってみていかがですか?

中島:団地の一室を借りて、その部屋での撮影が初日だったんです。初日はまだエアコンがない部屋だったので、新陳代謝が良いのもあって汗でびちょびちょになっちゃいました(笑)。けど、智美はヤクザだからスーツでばちっと決めていて。3ピースだったっけ?

間宮:そう、3ピースで生地も冬物だった(笑)。

中島:元々、ドラマは冬設定だったんだよね。でもプロデューサーさんが"さすがにきついから夏設定にしましょう"って変えてくださって。エアコンが導入されてからは、すごく快適に撮影が出来るようになりました。あと僕からは首にぶら下げる扇風機をみなさんに差し入れさせてもらったんですよ。

間宮:それ、ブログに書かせてもらった! あの扇風機、最高なんだけど、付けたままトイレに行くじゃない?

中島:うん。

間宮:そうするとトイレの匂いをふたつあるファンが集めて鼻に直で送ってくるから、すごいことになるのよ(笑)。トイレのときはスイッチを止めたほうがいいなって思った(笑)。

中島:超面白いけど、普通スイッチ止めるよね(笑)。

――撮影を通して、お互いに何か感じたことはありますか?

中島:『弱くても勝てます~』のときは二宮(和也)さんが主演だったので、プレッシャーはなかったんです。でも『水球ヤンキース』のときは僕が主演だったから、間宮にいろいろ相談をしていて。「どうしたらいい?」って聞いたらちゃんと真摯に応えてくれるし、すごく頼れる存在だったんです。で、僕の中では今もそのときの関係値が変わっていなかったので、今回の作品ではちゃんと自分でいろいろと考えて、成長したところを見せたいなという思いがありました。だからあまり間宮には頼らないようにしようってことを心がけていましたね。

間宮:それは初耳。

中島:自分でもしっかりやっているつもりなんですけど、やっぱり僕は役者一本ではないので。役者一本でやられている役者さんは覚悟が違うと思いますし、常に敬意を持つようにしているんです。だから"役者・間宮祥太朗"と久々に対面すると、驚かされることもあるし、台本の細かいところにも気づく繊細さは刺激にもなりました。相変わらず頼りになるし、カッコイイなという目線で見ていました。

間宮:こういうところで、一気にそういうことを言うの止めて!

中島:あはははははは(笑)。

間宮:撮影中、そんな話はまったくしなかったのに・・・。

中島:そりゃしないよ。

間宮:いきなり言われると照れますね(笑)。でも、裕翔の頼りがいのあるところは今回、さらに増しているなって感じていて。優しくて気づかいが出来て、愛嬌があったりするところは変わらないんですけどね。実は俺も裕翔に言ってないことがあるんだ。

中島:なに?

間宮:アスファルトに膝をついて芝居をするシーンがあったじゃない。毛布がなくても大丈夫かなと自分では思っていたんだけど、裕翔が僕らに聞こえないように毛布の事をスタッフに進言してくれていて。

中島:聞こえてたんじゃん!

間宮:ちゃんと見てたから。

中島:見られてたんだ(笑)。

間宮:そこで言っちゃうとイジってる感じになると思って。そのときは「スゴイなぁ」って思って見ていたんですけど、今の裕翔の話を聞いて、納得しました。さっき役者一本って話があったけど、一本ではないからこそ役者以上の心意気を感じることがあります。

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『僕はどこから』は2020年1月8日(水)深夜0:12からテレビ東京で放送開始。放送終了後には動画配信サービス「Paravi(パラビ)」でも配信される。互いの成長を感じ、信頼し合っている中島と間宮。そんな2人が劇中でバディを組み、どんな絆を見せてくれるのか、期待が高まる。

(C)「僕はどこから」製作委員会