動画配信サービス「Paravi(パラビ)」で玉森裕太主演の『グラグラメゾン♥東京 ~平古祥平の揺れる思い~』が配信中。TBSで放送中の木村拓哉主演の日曜劇場『グランメゾン東京』の配信版オリジナルストーリーで、本編の主人公・尾花(木村)を尊敬しながらもライバル店である「gaku」で働く平古祥平がメインの物語となっている。平古と彼女の美優(朝倉あき)、元同僚の萌絵(吉谷彩子)の三角関係や平古が「gaku」で働くことを決意した瞬間など本編では描かれていない物語を展開。かけ合わせて見ることで『グランメゾン東京』の世界観が広がり、さらに深くまで楽しむことが出来るようになっている。

『グラグラメゾン♥東京』は京野(沢村一樹)に紹介され働き始めた一流ホテルで最年少料理長を務めていた平古が、仕事に恋愛に"グラグラ"と揺れ動く姿を追った"若者の甘酸っぱい青春"ストーリー。かが屋、どぶろっくの江口直人、長井短らが演じるオリジナルストーリーにだけ登場する個性的で強烈なキャラも登場し、本編と同軸で起きていた平古にまつわる知られざるエピソードを展開。

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例えば第1話では、尾花たちが会いに来る前の平古の生活が描かれる。料理長として憧れの尾花のように部下である"ぽんこつシェフ2人組"の教育に励むも上手くいかずイライラし、恋人である美優に甘えて"めんどくさい男"の一面を見せたり、好きな料理を作ることが出来ないシェフとして悩んだりする姿が見られる。本編ではほとんど出番がなかった平古のキャラクター像をここで知ることが出来るのだ。

また、本編3話の最後で描かれた萌絵のロッカーの取っ手に画びょうが仕込まれていた事件。『グラグラメゾン♥東京』の3話では犯人が美優であること、そして美優がそんなことをしてしまうまでに至った経緯が判明する。ただただ"めんどくさい彼女"として認識されがちな美優の女性なら共感できる乙女心を覗き見ることが出来、その可愛らしさに心惹かれること間違いなしだ。

さらに本編5話では「グランメゾン東京」のために尽力する平古に焦れた美優がお店に乗り込んで尾花に怒りをぶつけたり、ラストで平古が「gaku」で働き始めるという怒涛の展開があったが、そのシーンの裏側も『グラグラメゾン♥東京』の5話、6話で描かれている。美優が平古との関係に悩み暴挙に出たこと、平古が美優との関係を真剣に考えるために「けじめがつくまで時間が欲しい」と伝える姿、「gaku」を率いる丹後(尾上菊之助)の料理への姿勢に同調し入店を決意するまでが描かれ、並々ならぬ覚悟で平古が料理に向き合っていることが分かるようになっている。

そして、尾花らがフランス・パリで営んでいた2つ星レストラン「エスコフィユ」を閉店へと追い込んでしまったアレルギー物混入事件の犯人であることの重すぎる葛藤も濃く描写されている。消えない罪への後悔とかつての仲間たちへの後ろめたい思い、それでも尾花たちの期待に応えようとシェフを続けることを決意する姿。そんな"グラグラ"な心境や美優、萌絵との関係などが丁寧に描かれていることで、厳しいフレンチ料理界の中で若いながらもストイックな姿勢を見せ、実年齢よりも大人のように見える"クール"な平古の等身大で年相応の弱さもある姿を立体的に感じることが出来る。

『グランメゾン東京』だけでも存分に物語を楽しめるが、『グラグラメゾン♥東京』を見ればよりその世界観が広がりさらにハマること間違いなし。"令和"時代、新たなドラマの楽しみ方を堪能することが出来るだろう。

◆番組情報
日曜劇場『グランメゾン東京』
毎週日曜夜9:00からTBS系で放送
動画配信サービス『Paravi(パラビ)』でも配信中
配信版オリジナルストーリー『グラグラメゾン♥東京 ~平古祥平の揺れる思い~』も配信されている。

(C)TBS