Plus Paraviが注目する人物にフィーチャーする「オシダン!plus」。今回は現在、TBS系で放送中の福士蒼汰主演ドラマ『4分間のマリーゴールド』に出演中の伊藤あさひの素顔に迫っていく。2018年、『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』では初主演を務め、以降もドラマ『俺のスカート、どこ行った?』や『高嶺と花』、『べしゃり暮らし』など数々の作品に出演し活躍の幅を広げている、今、注目の若手俳優・伊藤の今作での役作りやこの世界に足を踏み入れたきっかけなどを聞いた。
――今回、『4分間のマリーゴールド』で伊藤さんが演じているのは救急救命士の上田祐樹。もう役はつかめましたか?
だいぶ、つかめたと思います。原作にはないキャラクターですし、台本にもそれほど情報がなかったので、最初は自分の中でも定まらない部分がありました。でも、6話の台本をもらったとき、いろいろな気づきがあって。
――どんなことに気づいたんですか?
彼がなぜ、この仕事に就いたのか。命を救う仕事への覚悟が見えてきました。収録中、監督には何度も相談していたんですけど、6話でそれがはっきり描かれていたので、自分の中ではとてもプラスになりました。
――上田祐樹はどんな人物でしょうか?
イマドキっぽくて、あまりカチッとしてない男性ですね。そこを丁寧に表現できればなって。あとはまっすぐ芯が通ってないところがあったり。たぶん、監督には僕が一番、役について相談しているんじゃないかって気がします(笑)。あと、ちょっと僕と似ているところがあるかもしれません。
――似ているというと?
基本的に上田は誰かにかまってほしいんだと思うんです。でも、あまり分かってくれる人がいないから、上田は先輩に頼っちゃうんですよね。僕も分かってくれる人がいると頼りにしてしまうので、そんなところが僕と似ているかなって。
――伊藤さんは現在、19歳。上田は23歳という設定なので、年上の役ですよね。
僕、わりと年上の役が多いんです。ただ、今までもそうなんですが、年上の役を演じるのはプレッシャーを感じるときもあります。人生経験も少ないですからね。プレッシャーがあるからこそ、「頑張ろう!」って強く思うことも多いんですけど(笑)。
――救急救命士の衣装はいかがでしたか?
衣装を着るとピシッとして、役へのスイッチが入るような気がします。
――役者の方には計算して役を作り込む方や、現場で役を作る人、また憑依型と言われる方もいらっしゃいます。伊藤さんはどのタイプですか?
う~ん、どうだろう・・・作品によって違うかもしれません。準備できることは自分の中でしているつもりですけど・・・。ただ『4分間のマリーゴールド』は原作にないキャラクターで分からないことが多いので、悩むことは家で悩みまくって、現場で監督と相談しながら作っている感じですね。"ルパパト"(『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』)や"俺スカ"(『俺のスカート、どこ行った?』)は役がしっかりしていたので、がっちり自分の中でキャラを決めて現場に入っていたんですけど。今回は結構、自由にやらせていただいているので、やっぱり作品によって変わるんじゃないかなと思います。
――今作では"愛"がテーマですが、伊藤さんにとって"愛"とは?
あい? 愛? 愛・・・愛情。って、そのままじゃないですか!
――1人ボケツッコミありがとうございます。
(笑)。ちなみに僕が今愛情を感じているのは"睡眠"と愛犬の空(くう)です! すみません、まだ愛については分かりません(笑)。
――ここからは伊藤さん自身のことを深堀りしていければと思います。まず、俳優の世界に入ったきっかけは何だったんでしょうか?
ちょっと変わった仕事をしたいなっていうのは小さいころからあって。たまたまサロンモデルを始めて、写真を撮られたりして、表現するのが面白いなと感じ始めていたときに事務所へ入ることになりました。
――サロンモデルには自ら志望して?
いや、街で美容師さんに声をかけられて。そのとき写真を撮られたのが、自分としては初めての撮影でした。
――初めて写真を撮られたときは、どう思いましたか?
感動しました。こんなふうに格好よくしてもられるんだって(笑)。すごくうれしかったことを覚えています。
――それがきっかけで事務所に入られたんですね。すぐにお芝居をやりたいと思ったんですか?
いえ、そのときはまだ全然考えていませんでした。事務所に入ってから、お芝居のレッスンや体を作るレッスンを受けるようになって。でも最初、お芝居は難しすぎて何が何だか分からず・・・こんなに分からないことがあるんだってびっくりしました。勉強は努力すれば身に付きますし、運動も練習すれば上達はします。でも、お芝居は分からな過ぎて、衝撃的でした。お芝居そのものが理解できず、途方にくれましたから(笑)。
――それが・・・。
高校2年生のときです。
――では、すぐに役者を目指したわけではないんですね?
はい。ただ、レッスンを受けているうちに、自分の知らないことへの興味がわいたんです。
――それから初めて出演されたのが、『緊急取調室』のシーズン2(2017年)。いかがでしたか?
事務所の大先輩である天海祐希さんに取り調べされるという役でした。セリフはホントに一言二言だったんですけど、何もかもが初めての経験でした。
後編では、主演・福士からもらったというアドバイスについてや、役者として転機になった作品などについて聞いていく!
(文・撮影:MAIMAI)
◆番組情報
『4分間のマリーゴールド』
毎週金曜夜10:00からTBSで放送
動画配信サービス『Paravi(パラビ)』でも配信中
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