本作は、十口了至・市丸いろは原作の同名漫画『ミリオンジョー』(講談社モーニングKC刊)を実写ドラマ化。国民的大ヒット漫画家・真加田恒夫(三浦誠己)が連載中に急死してしまったことから、担当編集者・呉井(北山)がアシスタントと共に熱狂的ファンたちを欺きながら連載を続けようと奮闘する姿を描いた"コミックサスペンス"だ。今回は、呉井が働く千道社の「週刊少年グローリー」編集部に潜入。美術を担当している佐々木麗子氏と装飾の天野竜哉氏にこだわりのポイントなどを聞いた。

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都内にある制作会社のオフィスを使って編集部が作られており、入り口から雰囲気はバッチリ。編集部に入ってすぐ目につくのが「週刊少年グローリー」の看板漫画である「ミリオンジョー」の単行本やパネルの数々だ。

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天野氏は「パネルとかポスターは講談社さんで観たのを参考に作りました」と語り、編集部内にある呉井のデスク周りなども実際の編集部を参考に作り上げられているのだとか。

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天野氏「呉井のデスク周りは、『週刊少年ジャンプ』編集部の『すごいな、これ』という方のデスクをマネしました。青年誌の編集部も拝見させていただいたんですが、少年誌は結構ぐちゃぐちゃ感があって、青年誌になってくるとちょっと落ち着いているなというのを感じたのでそれを反映しました。こんなに違うんだっていうくらい結構違うんですよね。グローリーは少年誌なので、ぐちゃぐちゃです(笑)」

佐々木氏「キャラクターによって呉井のようにちょっと汚い人と整理整頓されている人がいます。『グローリー』の雑誌本も作りました。絵は漫画家さんに発注して。あと、呉井が持っている千道社の手提げ袋や封筒などもこだわって作っています」

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その細かいこだわりは、第1話でも大量に届いている様子が描かれた真加田先生宛てのファンレターにも。

佐々木氏「手書きでみんな全部書いています。段ボールいっぱいに見える宛名部分など字をかき分けながら作って、切手を貼ったり、消印を入れたり。はがきとかも出てくるんですけど、そういうのも全部手が込んでいるので、ぜひ見ていただけたらうれしいですね」

他にも、1話で「ミリオンジョー」の人気っぷりが分かるカットで登場するコンビニで販売されているガムやカップラーメン、ポテトチップスなどのパッケージも美術スタッフがこだわりを込めて作っており、佐々木氏は「作中では人気のあるグッズたちなので、説得力があるように頑張りました。あとバッチとか携帯ケースとか今後出てくるので、いろんなところに出てくるミリオンジョーグッズにも注目していただけたら」とコメントした。

随所でこだわりが垣間見られる編集部。身代わり連載をする呉井がここで編集長などに追い込まれるなどピンチに見舞われながらも、ファンからの愛溢れる手紙などを受け、物語を完結まで導いていく。哀しみと苦悩、情熱、さまざまなドラマを生み出す編集部の細部まで見ていけば、さらに物語に引き込まれ楽しめること間違いなしだ。

ドラマ『ミリオンジョー』は10月9日(水)深夜1:35からテレビ東京で放送開始。さらに、動画配信サービス「Paravi(パラビ)」では、同日の夜11:00から全話一挙配信される。

(C)「ミリオンジョー」製作委員会