2015年に米ABCで放送がスタートし、高い視聴率を獲得したサスペンスドラマ『クワンティコ』。シーズン1は実在するFBIアカデミーを舞台としたストーリー展開で、日本でも海外ドラマファンの間で大きな話題となった作品だ。
そんな注目の作品が、8月から動画配信サービス「Paravi(パラビ)」で配信開始している。ここでは、『クワンティコ』がなぜそこまで視聴者を惹きつけるのか? その魅力を紹介しよう。
タイトルにある「クワンティコ(Quantico)」とは、アメリカ・バージニア州の地名なのだが、そこには連邦捜査官の法執行研修・研究機関である「FBIアカデミー」が実在する。1972年に設立された同施設では、FBI特別捜査官や諜報分析官などの教育も行っており、FBIに入るための重要な研修プログラムが提供されているのだ。本作では、そんな「FBIアカデミー」を舞台とし、特別捜査官になるための研修や訓練を受ける若き捜査官候補生たちの人間ドラマが繰り広げられる。
物語は、ニューヨークのグランドセントラル駅で爆破テロが起きることから幕を開ける。爆発現場でたった一人生き残ったFBI捜査官のアレックス・パリッシュ(プリヤンカー・チョープラー)は、事件の容疑者として身柄を拘束されてしまう。アレックスの自宅から、彼女が犯人であることを示す証拠が大量に発見されたのだ。自身は無実であると訴えるアレックスは、辛くも逃亡に成功。真犯人は、9ヶ月前に入学したFBIアカデミーの同期生61人の中にいると知らされ、事件の真相に迫ろうとするが・・・。追われる身となったアレックスは、果たして無実を証明することができるのか!?
本作の製作総指揮を務めるのは、大ヒット犯罪捜査ドラマ『クリミナル・マインド/FBI vs. 異常犯罪』のマーク・ゴードン。まさに人気ドラマの系譜を受け継ぐ作品なのだ。それだけではない! ストーリーは、FBIアカデミーでの研修中という「現在」とテロ事件が発生する「未来」という2つの時間軸が交錯しながら展開される手法は、全世界で社会現象を巻き起こした海外ドラマ『LOST』のような印象さえ受ける。
また、主人公が濡れ衣を着せられる展開はさながら『24 -TWENTY FOUR-』のようだし、無実を証明するまでの時間の制約がある部分などはタイムリミット・サスペンス『プリズン・ブレイク』を彷彿とさせ、筆者の考える"三大海外ドラマ"の魅力すべてを集約した作品と言っても過言ではないのだ。
本作で、テロリストに仕立て上げられるFBI捜査官アレックス・パリッシュを演じるのは、インド出身で女優やモデルとして活躍するプリヤンカー・チョープラー。20世紀最後のミス・ワールド優勝者である彼女は、その抜群の美貌と確かな演技力を武器に、謎めいた雰囲気やカリスマ性を体現している。アカデミー時代と捜査官になった後の姿を巧みに演じ分けているのも印象深い。本作がきっかけで世界的ブレイクを果たした彼女は、現在、映画界を中心に引く手あまたの存在となっている。
ほかに、アレックスと深い関係になるアカデミー仲間ライアン・ブース役のジェイク・マクラフリン、その過去に大きな謎を秘めたシェルビー・ワイアット役のジョアンナ・ブラッディ、親のコネを利用してアカデミーに入学したケイレブ・ハース役のグラハム・ロジャースなど、美男美女ばかりのキャストから目が離せない!
アクションやサスペンス要素も大いに魅力的だが、FBIアカデミーの候補生たちによるドロドロとした人間関係も面白い『クワンティコ』。海外ドラマの魅力が集約されており、海外ドラマ初体験の視聴者におススメしたいシリーズだ。
なお、シーズン1、シーズン2の字幕版、吹替版が動画配信サービス「Paravi(パラビ)」にて配信中。
(C)2019 ABC Studios
(文/zash)
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