テレビ東京で7月22日(月)に放送開始するドラマ『リーガル・ハート ~いのちの再建弁護士~』。本作は、「いのちの再建弁護士 会社と家族を生き返らせる」(角川文庫/KADOKAWA刊)が原作で、本著の作者であり今も現役で闘う弁護士・村松謙一氏をモデルに、実話からインスパイアされた熱いドラマを展開。日本の企業の99.7%を占めるという中小企業を、年間8000件以上に及ぶ倒産から救うことに心血を注ぐ弁護士の姿を描いていく。
そんな骨太で熱いドラマの主演を務める反町隆史が、実際に村松氏に会った時の印象や演じる際に意識していることなどを語ってくれた。
――村松先生とお会いしたと伺ったのですが、ご印象はいかがでしたか?
ドラマに入る前に人柄や人に対しての接し方、どういう雰囲気なのかというのを知りたいということもあり事務所の方に話を聞きに行きました。すごくよく話をされる方なんですよね。弁護士という方は仕事柄よくしゃべられるのかなと思うんですけど、心の壁がなくて、どなたにも開放的。それは誰に対しても同じように接していて、すごく開放的な印象があったので、演じる時の参考にさせていただきました。
――村松先生の人との接し方や人物像を本作ではどう描いているのでしょうか?
先生が場を和ませてくれたり、気を使ってくださったりしながらも芯が熱い方なので、それに基づいた形で僕も監督も本のつくりも進めていて、ただ熱いだけではなく、信念や弱さも交ぜながら描いています。先生実際に娘さんが亡くなっているんですけど、人が持つ弱さやそれを乗り越える強さを表現できたらいいなと思っています。
1話でもある、銀行に対して説明したりするバンクミーティングのシーンは撮影でもすごく圧を感じたんですけど、実際の威力はものすごいそうで、徹底的に叩かれていると聞いたので、何度打ちのめされても這い上がっていく、その部分を上手く出せたらと思っています。
――熱血的な村松先生の原動力はどこから来てると思いますか?
先生の本を読ませていただいた時に、昔「野球をやっていた」というのが書いてあったので、基礎体力がある人なんだというのが印象にありました。僕は小学校2年生くらいから中学までずっとサッカーをやっていたんですけど、昔の部活ってすごくきついんですよね。根性勝負みたいなところがあって、「とりあえず我慢しろ」みたいな(笑)。そういうところでしょうか。多少先生の方が上なんですけど、同じ時代にそうやって「我慢する」という美学を学んできて、そして人に対して「できません!」と言わないというのは僕自身も常に思っているので勝手に共感しています。
――「『できません』とは言わない」というお気持ちでいつも撮影にも臨まれているのでしょうか?
特に役者の現場というのはいろんなシチュエーションで状況が変わってくるんですよね。そういう時に「できません」とは言いたくない。自分自身の人生においても、できるだけ「できません」ということは言いたくないと思っています。物事を前向きに全て進められるような自分でいたいです。ただ単に「できません」って言いたくないということではなく、全ての物事に対して前向きに自分の中で整理して進めていきたいんですよね。
――弁護士役ということで演じる時に意識していることはありますか?
監督ともよく話をしているんですけど、言葉というよりも芝居をする際のポジションの取り方というか、できるだけちょっと横に寄り添う形にしたり、話をするにも、対面じゃなく横に座ったり、言葉の前に行動を考えて芝居を組み立てています。どこに座るかで全然印象が違いますよね。だからあまり後ろから声をかけたりすることはないです。常に横にいるというか、横に寄り添う感じのシーンが多いです。
――このドラマを通して"いのち"に対する考え方に変化はありましたか?
このドラマ以外にも生きていく中で、"生死"というものに触れたり、考えたりすることはあるんですけど、このドラマの中では、実際に先生が娘さんを失くされて辛い思いをしたというところが大きいのかなと思います。どんな時でも思い出していると思うし、それを決して忘れることもできないだろうと。それでも息子や妻、家族のために前向きに生きなければいけない気持ちがあると思うんです。
僕も同じ娘を持つ人間として、娘に対して手紙を読んでいるところがグッときちゃうんですよね。娘を亡くしてしまうという気持ちのは計り知れないと思うので、複雑だなと。でも乗り越えることはできないけど、その気持ちがあるからこそ、彼自身がもっと強くならなきゃいけないというところに持っていけるのではないかなと思っているので、前向きな気持ちで上手く表現できればと思います。
――妻役を演じる和久井映見さんとは久々の共演ですが、ご印象は?
和久井さんと共演した『バージンロード』が22年前で23歳の時なんです。それ以来本当にお会いしてなくて。でも、和久井さんと聞いたときになんかほっとしたんですよね。ご一緒できるのが楽しみでした。共演した当時から和久井さんは控えめな方だったんですけど、会話しなくてもしっくりくる夫婦像になっているのかなと僕は思います。
――最後に、意気込みをお願いします。
骨太でしっかりしたドラマの大役をやらせてもらえて本当にうれしく思いますし、共演者もスタッフの方も素晴らしいので本当に幸せに感じております。ご存命の方をモデルにした作品なので、ドラマとしての面白さとかもあるんですけど、村松先生に対して失礼になってしまってはいけないので「自分の役を反町さんにやっていただけて良かった」と思ってもらえるように演じていきたいと思います。
◆番組情報
ドラマBiz『リーガル・ハート ~いのちの再建弁護士~』
7月22日(月)スタート/テレビ東京系/毎週月曜 夜10:00~※初回は2時間スペシャル
主演:反町隆史
出演:小池栄子、堀井新太、和久井映見、橋爪功ほか
原作:村松謙一「いのちの再建弁護士 会社と家族を生き返らせる」(角川文庫/KADOKAWA刊)
(C)テレビ東京
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